異なるアナウンス

この1団達は教会の者達だったらしい。物語的に街を治めている貴族とかが出てくるかと思っていたがどうやらこの世界では違うらしい。

先程の蛮族どもに兵士が紛れ込んでいたことを聞くとなんと貴族の私兵だった。しかも、その雇い主の貴族まで居たらしい。猫の視力舐めんなよ？わかるか！で、蛮族どもはその貴族が更に雇った荒事の何でも屋だったようだ。冒険者とか傭兵に近い職業だな。弓兵は狩人が主に担当しているとか。

とりあえず、貴族どもの残骸はそのまま野ざらしにしてアンデッド化してから徹底的に教会側が潰すから良いとのことなので放置して俺達は教会の者達と一緒に街へ入る。

まず、街中の奴らの恐怖の色、畏敬の色、ヘドロ…俺はすぐにそいつの目と声帯と股間を「影魔法」で潰した。

「ぐああああ？！」

「？！あ、あの者が何か？」

「我は他人の感情を色として視ることが出来る。そやつは我に悪意を抱いていた。蛮族どもと同じヘドロのな。だから、目と声帯と股間を潰した。殺さなかったのは襲いかかってきていなかったからだ。襲いかかってきたなら殺していた。」

「そ、そうでしたか。街の者がまた無礼を働きました。申し訳ございません。」

「なに、人とは欲の詰まった袋だ。多少の色なら見逃すがヘドロはダメだ。アレはもう戻れない。魂にこびり付いとるから無理だ。」

この一連のことによってヘドロ色の奴らは俺の視界から消えた。だが、逃がさん。「空間掌握」「星視の眼」「魔力色の魔眼」「魔力視」を使いヘドロ色の者達をロックオン！「魔力操作」「影魔法」で声帯と股間は確実にヒットするようにして他にランダムで部位破壊(ブレイク)をするようにして発動。

うむ、これでこの街も平和になった。

【多重クエストの破壊(ブレイク)を確認しました。これより、破壊されたクエストは以後受けることが出来なくなりました。報酬をまとめて算出します。しばらくお待ちください。】

【Lvが30上がりました。ステータスを振り分けます。】

【貴方の功績により新たな権能「悪滅」「死の天秤」を取得しました。】

【また最下位の神格を得たことにより権能「星気解放」が「神気解放」にランクアップしました。これにより今後、権能行使時に神格がない者達を平伏させます。】

【種族スキル「流星魔法」の新たなる可能性が芽吹きました。種族スキル「磁気嵐」を取得しました。これによりセカンドジョブが解放され新たにジョブ「天の理(ことわり)」になりました。最上位魔法スキル「天候操作」を取得しました。】

【貴方に称号「シナリオブレイカー」「最下級神」「天の審判」「天の理を行使する者」を獲得確認しました。】

【報酬算出完了。200SP、ランダムギフトボックスEX×50、です。お疲れ様でした。】

！？いつもと違うアナウンスが聞こえる。俺が潰したヘドロ野郎達は何らかのクエストのNPCだったのか？しかも、最下位とは言え神格を手に入れられたのは嬉しい。星ちゃんと並べる日が1歩前進した。

ウキウキ気分になった俺に不思議そうな顔をした教会の者が見てきたから街中にいる全てのヘドロ達を無力化したことを伝えた。

「あ、ありがとうございます。貴方様のおかげで街は平和になります。」

「フン、無理して礼など言わんで良い。貴様の恐怖の色はしっかり視えている。それに用が済んだら帰るつもりだ。その後に、我の後始末を押し付けるのだ礼などするな。」

「も、申し訳ございません！」

「もういい。」

うーむ。ロール間違えたか？でもなぁー、舐められると面倒事に巻き込まれるからこればかりは仕方ないんだよな。

俺達と教会の者達はこの街の総合教会に到着した。俺はさっそく、シャムを尻尾でキャッチして長椅子に下ろす。

「あ〜、さらさらお尻尾ちゃん行っちゃやだァ〜」

シャムのもふもふ過剰摂取症は重症化すると幼児退行するのか…恐ろしいな。

ちなみに教会の者達にはこの場に起きたことを他言無用にさせた。幼児退行してる場面を複数のNPCに見られるとは…シャム、強く生きろよ？

「シャム、正気に戻らんか。」

俺は素の猫パンチ(10%)をシャムの頬にぶつける。

「！え？こ、ここどこ？」

「別の街の総合教会だ。空の散歩中にシャムはもふもふ過剰摂取症になって幼児退行していた。それを今正気に戻した。大丈夫だ。プレイヤーは俺達だけだ。周りのは教会の人達だ。」

「あわわ、よ、幼児退行…」

「ふふふ、愛(う)いものであったぞ？」

「きゅ〜」ぱたん

「む？からかいすぎたか？」