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月夜の花
母なら出来るかもしれない。
メルはそう思ったが、それを確かめるにはまずリラーグへと向かわなければならない。
しかし、リラーグには数日掛かるだろう……。
「良く分からないが、ここに来たって事は何かの縁だ、しっかり休んでいけ」
店主はそう言って笑みを見せる。
「ありがとうございます!」
メルは感謝し、カウンターへと座った。
まずは食事を済ませ、明日の朝旅立つための準備をする。
準備と言っても装備に関しては問題はないだろう。
問題があるとすれば食料だ。
メルはそう考えつつもまだ一人で良かったかもしれないと感じた。
何故ならメルだけなら飛べるからだ。
空さえ飛べば一日でリラーグにつくことは不可能でも森と谷を越えるのは楽だろう。
「よし!」
幸いメルは一人ではない事にホッとしつつ、食事の注文を見る。
そして……。
「え、えっと……一番安いので……」
明日準備をするためにあえて安い食事を選ぶのだった。




