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私の夢は冒険者だったのにっ!!  作者: ウニア・キサラギ
11章 雪国の大陸フロム
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240話 洞窟のその先へ

 魔物を倒したリアスは魔力切れを起こし気を失ってしまう。

 そんな彼が見ていた夢は幼い頃の物だった。

 彼が目を覚ますと其処には仲間が居て、彼はかけた仲間であるメルを探す事を再び決意するのだった。

 歩き始めてどのぐらい経っただろうか? リアス達の目の前には洞窟の出口が見えて来ていた。

 その先にある街を目指しリアス達は歩き続ける……。


「メル達が居ればいいんだけどな」


 リアスはそう呟いた所、シュレムとライノは彼の言葉に頷いた。

 そんな時だ、リアスは何かを見つけそれに近づいて行く……。


「なんだ?」


 シュレムもそれに気が付いたのだろう……リアスの後を追いかけると其処にあったのは……。


「人の死体ね……見た感じ、もう獣に食べられてるみたいね」


 無残な姿の人の死体。


「珍しいな……普通は此処まで残ってないはずだ」

「って言うかお前、よくそうまじまじと見れるな」


 シュレムは気持ち悪がっていたが、リアスの言う通り珍しいのだ。

 こんな寒い地方でも動物は居る。

 魔物は勿論、獣が食い散らかす事もあり得るだろう……。

 しかし、それにしては肉片が残っており、それはまるで……。


「まるで食べる事より別の事が目的にも見えないか?」

「別の事って?」


 リアスの質問にライノは疑問を投げかける。

 魔物や獣が食べる以外に目的でも持つのか? と思ったのだろう、彼の行動にはリアスもシュレムも突っ込みを入れる事は無く……。


「腹が減って無かっただけじゃないか?」


 シュレムはそう続ける。

 するとリアスは静かに首を振り……。


「それだとしても……」


 残る二つの死体へと目を向ける。

 同じように食い散らかされたそれを目にし、彼は……。


「全部同じようなのはおかしい……これだけ寒いんだそう簡単に腐る事は無い、何で巣に持って帰らない?」

「確かに言われてみればそうね?」


 彼の疑問に納得したのだろうライノは頷く。


「嫌な予感がする、早くここから離れよう」

「……わかったよ」


 死体から離れたリアス達は急ぎそこから離れる。

 勿論、辺りに警戒をしながらだ……。

 あの死体達に何が起きたのか……その疑問を感じつつも彼らは次の街へと急ぐのだった。




 更に歩く事……日も暮れようかという時にリアス達の目の前には街が確認できた。

 あの街にメルとエスイルが居るかもしれない。

 そう考え、その足を速め……辿り着いた街で門兵へと金を払ったついでに尋ねる。


「この街で有名な酒場と宿を教えてほしいんだ」

「ん? ああ……なら、ブランシュの所に行くと良い……行き方は……」


 門兵はそう教えてくれ、リアス達は礼をするとその酒場へと向かうのだった。






「ここか」


 辿り着いた酒場へと足を踏み入れる一行。

 彼らが中へと入ると女性が一人前へと現れる。


「いらっしゃいませ~!」


 可愛らしい少女は笑顔でそう迎え入れるとテーブルへと案内しようとしているのだろうその手を真っ直ぐに伸ばし……。


「こちらへどうぞ!」

「いや、今日は――」

「お嬢さん……今日は何時仕事が終わる?」


 リアスがここへと尋ねてきた理由を口にしようとした所、一人の女性に割り込まれその言葉は遮られてしまう。

 そう、目の前に割り込んできたのはシュレムだ。


「シュレムちゃん? 今はそれどころじゃないでしょ?」


 するとライノは眼鏡の位置を直しながらもこめかみをぴくぴくと動かし、注意をする。

 リアスと言えば溜息をつき彼女の肩へと手を置くと……。


「声かけは後にしろ……今はそれよりも大事なことがあるだろ」

「……そうだった……悪い」


 この時ばかりは本気で反省したかのようにしょんぼりとしたシュレムだったが、リアス達は彼女を心配しつつも呆然と立ち尽くす女性へと視線を向ける。


「あ、あの……」

「ここにメルって女の子とエスイルって男の子がが来なかったか?」

「歳はこの子達と同じぐらいなの、エスイルちゃんはもっと小さいけど」


 その名を聞くと目を見開き、慌てた様子で少女は……。


「ブランシュさん! この子達!! 早く話を聞いてください!!」


 先程聞いた店主の名前を口にした。

 そして、その場から駆けて行ってしまい、リアス達は慌てて彼女達の後を追うと……賑わっていた酒場の中もどこか静かになっている。

 どうやらリアス達に注目をしていたのだ。

 少女の方はどうやら店主へと報告をしているみたいだ。


「アンタ達……もしかして、メルの探していた子達?」


 話を聞いた店主はゆっくりとリアス達の方へと顔を向けると……そう口にし……。


「「「|メル達はここに居るのか!?《メルちゃん達はここに居るの!?》』」」」


 三人の声は重なった。


「ここに居た……と言った方が良いわね、エスイル君の方は部屋で休んでるけど……」

「居た?」


 リアスが言葉を繰り返すと彼女は腕を組み頷く。


「今はちょっと依頼で出かけてる……」

「ちょっと待て依頼!? メルが、一人で!? おいおい、まずいぞリアス!!」


 メルが一人では迷子になると知っているシュレムは焦り、リアスもまた頷く……。


「それで、その依頼ってどこに行ったのかしら? あの子は無茶をするからすぐに追いかけないと!!」


 ライノも別の理由ではあったが焦り……店主へと尋ねると彼女は地図を取り出し、指で案内をし始める。


「そこに居るのか? なんだってそんな依頼……」


 リアスの疑問に店主はゆっくりと口を動かし始めるのだった。

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