プロローグ9
小さくなったウンディーネ。
変化は彼女達だけではなかった。
何故か彼女達はアクアリムへと集まっているのだ。
それだけならおかしくはないのだが……剣の色が変化しているのにメルは気が付くのだった。
メル達は一旦井戸から離れ武具店へと向かう。
盾を預けたのは昨日だ。
当然直っている訳がないだろう、そう思ってはいたのだが――。
「シュレム本当に良いの?」
「ああ、ここに残れるのも数日だろ? だったら買っておいて損はない」
メル達が武具店へと向かう理由はシュレムの願いあってのことだった。
「とは言っても本当に良いのか?」
しかし、それでは愛用の武器を捨てることになる。
その事を心配してかリアスはシュレムに問うとシュレムは面倒そうな表情で腕を組む。
「仕方がないだろ、じゃないといつまでかかるか分からないんだぞ?」
「でもね、シュレムちゃん……」
「でももこうもない」
そう言うが、メル達は不安そうな表情を浮かべていた。
それもそうだろう、シュレムが買おうとしているのは盾ではなく――。
「それに手甲なら盾とそう変わらないだろ?」
手甲……つまり、腕に着けるための防具だ。
確かに身を護るという点においては同じだろう、しかし盾とは違い。
「あのな、手甲と盾じゃ違うからな?」
「それでも、あるとないとじゃ違うだろ?」
意見を変えるつもりのないシュレムにメル達は溜息をつくのだった。
そうこう話している内に武具店に着いた彼女達は扉を潜る。
すると先日も世話になった店主が顔をのぞかせた。
「お? お前達、いくら早く直してやるとは言ってもまだ盾は直ってないぞ」
予想通りの言葉にメルは仕方がないと思いつつ……。
「その、すみません。数日中に村を出なければならなくってしまって……修理を急いでほしいんですが……」
頭を下げつつそう伝えると店主は表情を引き締める。
「何かあったのか? ……いや、理由は良いそういう事なら、早速取り掛かろう……材料は揃ってる明日の朝に来い」
「ありがとうございます」
メルは感謝の言葉を伝えつつ、自身の剣へと目を向ける。
そこで目についたのは着いて来てしまった水の精霊が笑みを浮かべメルを見上げているのだった。




