前へ目次 次へ 4/30 アトリの鏡 「魔法の鏡?」 「ええ。アトリの鏡と言います。例えばあなたの持ってるそのアイス。映してごらんなさい。何が見えます?」 「椅子だ」 「それから、この飴玉だと……」 「うわっ。目玉が!」 「面白いでしょう」 魔法具店の主は微笑んだ。 「なるほど「アトリ」ね……。買います」 「まいどあり」 * 店を出て待っていた彼女に駆け寄る。 「面白い鏡を見つけたんだ。ほら……」 だが彼女を鏡に映した僕は凍りついた。 「あら? 熊が映ってるわ」