10話
本日ラストです。
次回は9/16㈯からの3連休での投稿予定です。
10話
うーん!よく寝たぁ。
横を見るとモフモフの毛玉が転がっているのだがこの子はホントによく寝る。
やって欲しいことがあれば起こしてるけど基本寝てるからもっとあのモフモフに埋まりたいのになぁ。
まぁ、そのうち起きるようになるだろう。
「よし!銀月、起きてごはん食べに行くよ!」
「わふぅ。」
下に降りてお昼の弁当をお願いして、朝食を食べて昨日のうちに確認しておいた森側の門に向かうとエミリーがもう来ていた。
「おう、おはよう。」
「遅いわよ!あんた自覚足りないんじゃないの!?」
「悪かったよ。今度からもう少し早く来るようにする。」
「全く、今日から頑張らないと宿代稼げないじゃないの!」
「あぁ、確かにそうだよな、俺もそうだし。」
「おう、二人とも早いな。というか、昨日依頼の受け方の手本を見せるのを忘れていたから今日帰ってきたら報告と明日の依頼を受けるぞ。」
「「はい!」」
「それじゃぁ森に向かうぞ。歩いて大体半鐘分くらいだからな。」
えっと、半鐘ということは、この世界では2時間おきに鐘がなるから1時間か。
大体5キロくらいか?
流石移動手段が歩きメインな世界だぜ。
歩きながら今日の目的を聞いた。
昨日チラッと話していた通り薬草採集がメインで5束の1セットで依頼料銀貨5枚それを出来高納品ということで二人の宿泊費を賄うなら4セットつまり、20本必要なんだが採集方法が決まっておりそれを守れていないと買い取り不可になるので事前に初心者用の冊子にかかれた方法を確かめてある。
さらに、森の表層にはスライムやホーンラビットが多く出るそうでそのあたりの常備依頼をこなせるとのことだ。
常備依頼とは常に依頼が出ている低価格依頼で討伐というよりスライムなら捕獲、ホーンラビットなら肉の確保が依頼となっている。
スライムの捕獲といってもこの世界のスライムは最低ランクのスライムでも死という概念がなくスライムの身体の中心にある核ト呼ばれる丸い石のようなものを身体から取ると周りのゼラチン質が無くなり仮死状態になるのだが、一定量の水に一晩つけると復活している。
不思議な生態をしている。
ホントに倒すには核を破壊する必要があるが破壊するにはかなり大変で一つ上のランクの力が必要だそうだ。
ホーンラビットは、初日に倒した通り肉を無事に残すことが大切だそうで血抜きと出来れば川などで冷やすことが出来ればベストなのだそうな。
ちなみに今日は、解体までしてみるそうだ。
俺は、解散したあと解体用ナイフを借り忘れたことを思い出しもどって借りてきたから一応は持っているが上手くできるかどうか。
銀月が反応したのは森が近づいた頃だった。
「わふ」
「ん?銀月どうした?」
「わっふわっふ!」
「さすが優秀だな。魔物がいるようだぞ。」
「やりますわよ!」
「まぁ、まて複数来るようだから慌てるな。」
魔物の気配が俺にもなんとなくわかるくらいになると、茂みがガサガサとなった。
「ふむ、スライムが5体か。群れているのは珍しいがやってみろ!」
「「はい!」」
「俺と銀月が左の2体をやるからエミリーは右の2体を頼む。早く終わった方が真ん中のを倒そう。」
「あんたに言われるのは癪だけどそれでいいわ!」
俺と銀月は左のスライムに向かって駆け出した。
スライムは、某RPGのはぐれなやつみたいな水溜り状に広がって中心の核があるところだけ盛り上がったような姿をしている。
これなら槍の石突で払ってやれば核を取れそうだな。
槍なんて持ったこともないのに棒術スキルが仕事しているのかどう動けばいいか頭より身体が勝手に動くような感覚がありそれにそうようにするとあら不思議横薙ぎの一撃は核を寸分違わず打ち据え倒すことに成功した。
銀月は、空歩で空から近より小さな前足でペシっと叩いて倒していた。
真ん中のスライムをみるとまだ、健在だったので近くに落ちていた石を拾い投げてみるとうまいこと当たり核を弾き飛ばすことができた。
「もう!私が倒したかったのに!」
「いやいや、そういわれてもなぁ。じゃぁ次はやるかるか?」
「いいわよ!情はいらないわ!」
「はいはい」
「ふん!」
なんだかなぁ。
「仲がいいのは、良いが薬草探しながら少し森に入ってから外縁部を歩くぞ。」
「な、仲なんてよくないわ!」
核を拾ったあと俺たちは森に少し入ったところで森との境界を右手に見ながら周囲に薬草がないか探しながら歩き始めた。
最後までお読みくださりありがとうございます。
私の作品としては、過去に無いくらいスローペースで物語が進んでおります。
今後とも頑張っていきますので応援よろしくお願いします!




