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Atlantis World Online -定年から始めるVRMMO-  作者: 双葉鳴
一章 お爺ちゃんとVR
46/491

大型レイドボス討伐イベント ⑤掲示板

本文:掲示板

あとがき:お爺ちゃん視点

【精錬の騎士】イベント専用スレ♯3【漆黒の帝】

 1[精錬の騎士]パープルさん[弩弓使い]

 ここはウチのクランで開催しているイベント専用スレです。

 主な情報提供や感想を自由に書き込んでいってください。

 情報によってはポイントに差が出ます。初見の人は過去スレを遡って知るのも良し、討伐に参加しても良しとします。

 こちらで掴んでいる情報にも限りがありますので、出し惜しみせずに提供していただくことでイベントを円滑に進めることができます。

 ただしこのスレ内で飛び交ってる情報に関しましては価値がないものとされ、ポイントとしての旨みはないものとします。

 >前スレhttp://*****




 87[所属なし]ルカルカさん[弓使い]

 やばい、このイベント普通に楽しい!

 ただの防衛戦かと思いきや、生産クランが運営してるから低ポイントでも今後の冒険に役に立つポーションが勢揃いしてるのがすごい

 ねぇ、こんなに大盤振る舞いしていいの?

 このイベント終わったらイベントロスが起きるぞ?

 もう高品質ポーションでしか満足できない体になっちゃう!



 88[所属なし]るんたったさん[魔獣使い]

 それね

 初心者用にポイントになる情報も素材提供から納品まで何でもあるし

 画像だけの情報でもたんまりポイント貰えるのうまい

 お陰でモンスに毎日うまいもん食わせられてる

 今までの苦労を考えると超助かるイベントだよね



 89[所属なし]セイクリッド小町さん[扇使い]

 でも情報価値も日に日にポイント落ちていってるから出し得みたいなところあるよね?

 参加する日が遅れるほど初日組との差は開く一方



 90[所属なし]るんたったさん[魔獣使い]

 そうでもないよ

 初日組だって同じ情報は二度目はポイントにならないし、実際は高いと思ってるだけで何回目の情報か分からないからね

 自分で高いと思ってるだけってこともあるし知っているのは運営クランのみだよ



 91[所属なし]セガールさん[豪剣使い]

 逆にポイントで情報を買うことができるのもすごいよね

 誰か10000ポイントの情報買った?



 92[所属なし]ライガットさん[騎獣使い]

 その手の情報は誰も出さないよね

 だってそれだけで初級ポーションが1000個交換できるんだよ?

 もしその権利が自分にあるとして、ここに出す?



 93[所属なし]るんたったさん[魔獣使い]

 俺なら絶対出さない

 むしろポーションより高い情報の価値の方が気になるけど、やっぱ秘匿情報だよなー



 94[所属なし]牙翁さん[短剣使い]

 まず間違いなく秘匿情報でしょ

 精錬の騎士って生産クランって側面が強いけど、同時に情報を扱うクランのイメージもあるし



 95[所属なし]騎馬王さん[短刀使い]

 へー、最近始めたばかりだから知らなかった


 >>87絶対ある。俺も高品質ポーションの虜になってる

 今まで我慢して低品質ポーション使ってたけどこんなに違うのな



 96[所属なし]†キリト†さん[双剣使い]

 ポーションの品質は単純に回復量増加の他に特殊効果の付与があるからな

 これが当たり前になってから低品質ポーションに戻った時の反動が来そうなのは同意



 97[猛獣の牙]サクラさん[魔術使い]

 おい、今町の中なのにモンスターと遭遇したぞ

 運営、どうなってる!



 98[所属なし]るんたったさん[魔獣使い]

 なになに、どったの?



 99[所属なし]牙翁さん[短剣使い]

 分からん

 ただ街の中で戦闘エフェクト出たって言ってるっぽい

 ってこっちもきた!



 100[所属なし]†キリト†さん[双剣使い]

 こちらも確認した

 運営さん、モンスターぐらいは対処するけどこのままじゃやばいよ?

 防衛戦の根底が崩れてる

 どこかで立て直しを図った方がいい。



 101[精錬の騎士]パープルさん[弩弓使い]

 こちらでも確認しました。

 今クランで緊急避難場所を用意してます

 それまではなるべく建物の中で避難しておいてください



 102[所属なし]るんたったさん[魔獣使い]

 大丈夫かな?

 ここもサードウィルのようになったりしない?



 103[所属なし]†キリト†さん[双剣使い]

 そうさせないために俺たちが居るんだ

 運営だってきっと予想外の事だろう

 全ての責任を押し付けるのではなく、やれることをやろう



 104[所属なし]るんたったさん[魔獣使い]

 そうだな

 良い思いしてばっかりでそういう考えが抜けてた

 イベント運営もプレイヤーなんだよな

 よし、俺もここで活躍して目立ってやるぜ

 クランに参加してなくても活躍できるってことを見せてやるんだ



 105[猛獣の牙]サクラさん[魔術使い]

 非常時なら仕方なしか

 銀姫ちゃん目当てで参加したが、全然見かけないの

 どこいったのー銀姫ちゃーん



 106[疾風の刃]うんばばさん[配達員]

 銀姫ちゃんならセカンドルナに居たぞ?

 あの目立つ容姿は間違いない

 ユーノちゃんともう一人知らないプレイヤーと一緒に歩いてた



 107[猛獣の牙]サクラさん[魔術使い]

 なんで!?

 これは今すぐ迎えにいかねば



 108[精錬の騎士]パープルさん[弩弓使い]

 今呼んだので迎えにいかなくて良いわ

 娘が目当てなら帰り場所であるこの街を守って頂戴



 109[猛獣の牙]サクラさん[魔術使い]

 はい義母様!



 110[精錬の騎士]パープルさん[弩弓使い]

 そう呼びたければあの子に認められることね



 111[猛獣の牙]サクラさん[魔術使い]

 がんばるます!





お読みいただきありがとうございます。

ここからはお爺ちゃんのターン!


◆真シークレットクエスト



 はて、こんな場所はさっき来た時にあっただろうか?

 フィールドを越えた先、私たちの目の前に現れたのは何かを伝える壁画だった。

 スクリーンショットをかざして廊下に連なるその場所を写し込んでいく。

 ただ、私が一体何をしているか分からないという顔でスズキさんが見ているのが気になった。


「ハヤテさん、急にスクリーンショットの構えをしたと思ったら急に壁を撮影し始めてどうしたんですか?」


 ふむ?

 スズキさんにはこの壁画がただの壁に見えているのだろうか?

 私は改めて撮った画像を実体化し、彼女に見せる。


「あれ? 写真で見ると何かが映り込んでますね。これは一体……」


 本気で困惑したようにスズキさんが答えた。


「私は一度似たようなものを見たことありますよ」


 確かあれは……

 ゴミ拾いクエストの時、壁内チェックでジキンさんがパズルと称して組み立てたもの。そこに記された絵と、ここに記された絵の特徴が一致していると推察する。それはきっと暗号のようで、過去から現代に何かを伝えようとする意図を汲み取った。


 そこで何かを伝える電子音が脳内に鳴り響く。


[秘匿クエスト:古代からの伝言を開始しますか?]

 YES / NO


 ここに来てクエストの案内?


「どうかしましたか?」


 呆けている私を気兼ねしてスズキさんが声をかけてくる。


「スズキさん、突然ですけどパーティを組んでもらってよろしいですか?」


 私の声かけに彼女は一瞬訝しむ。


「良いですけど……何が起きたか説明だけはしてくださいね?」


「勿論です。ただ、これは現状私しか見えていないという可能性を鑑みてのお誘いです。なぜかこのタイミングでクエストが出ました」


「クエストが!?」


 彼女にとっても突然発生するクエストは初めて聞くらしい。


「はい、だからお誘いしました。これはきっと、今行われているイベントに関わるやつです。個人的なお願いになりますが、私一人では難しい。ご協力願えますか?」


「はい、僕で良ければハヤテさんのお手伝いをさせてください。でも、地上での活動は期待しないでくださいね?」


 そういう彼女に微笑みながら、彼女からのパーティ申請を受領した。

 そして始めるクエスト。

 今まで私しか見えていなかった景色がスズキさんの視界にもリンクして映された。


「これは……エジプトの壁画に通ずるものを想像しますね」


「はい、私もそれに似た感想を抱きました」


 流石教鞭をとっていただけはある。彼女はそこに記された絵を見ただけでそこまでを見抜いた。同時に私の考えていることを導き出す。


「だからきっとこれは今を生きる私たちに伝えるメッセージなのかもしれない。そういうことですか?」


「素晴らしいですスズキさん。私も全く同じことを考えていました」


「いや、誰でも思い至りますよ」


 彼女は謙遜してそう言うが、ことゲーム内でそういう考えができる人って結構少ないんだ。私は少数派だと自覚してるが、彼女はそれを当たり前だと言い切った。


「いえ、案外こういった写真を見ても歴史的価値の有無だけで判断するプレイヤーが大多数ですよ」


 娘然り、孫然り。

 別にそれが悪い事だとは思わない。

 けれどこのゲーム内ではどこか浅慮な行動に思えた。

 アトランティスとは過去に栄えた文明が何かによって滅ぼされた歴史の根底。その真上に増設された世界でファンタジーをやっているのがこのゲームだ。

 普通ならその歴史に目を向ける者がいたっておかしくない。

 なのに娘達は前へ、先へ行くことを優先させていた。

 非常にもったいない行いだと私は思う。

 目当てのものは足元に転がっていると言うのに、誰も見向きもしないんだ。


「それ以上を知ろうとするのは古代文明に対して興味をそそられた者ぐらいです。その他大勢はフレーバーデータとしか見ません。非常に残念な事ですが」


「分かります。そう考えれば確かに僕の考えは少数派かもしれません」


「だから誘った甲斐がありました。私が行き詰まった時、お願いしますね?」


 私の差し伸べた手を、彼女はしっかりと握り返してくれた。

 そして壁画への調査に私達は時間を費やすことになった。


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