74.調味料作り…魔法、あれ?
置いておいた味の薄い野菜と甘味とえぐみがすごい野菜。
日本での知識で調味料になるかもと期待している。
1つは片栗粉、もう1つは砂糖。
今は塩と魚醤だけだから調味料を増やしたい。
味が薄い野菜は食感が男爵に一番似ていた。
無味なので残念だが、思い出したのがジャガイモから作る片栗粉。
作り方も簡単で覚えている。
とりあえず無味野菜の皮をむいて、すりおろす。
このためにすりおろし器を自作した。
銀の鉱石は使い勝手がとてもいい。
綺麗にすりおろせるので指に注意が必要だけど。
布の中にすりおろした無味野菜を入れて、岩ボールの水の中で布をもむ。
ひたすらもむ。
記憶にあるより色が薄いが水の中に成分が出てきた。
布を絞って絞ってしっかり成分を出し切って。
岩ボールを20分ぐらい放置。
ここからがドキドキ。
20分すると岩ボールの水を静かに捨てる。
下に何かが残っていたら成功の可能性が高い、なかったら失敗。
「あった」
水を捨てるとそこには白い塊。
そこに水をもう一度入れてかき混ぜて20分放置。
水を捨てて、もう一度繰り返す。
3回目の水を捨てたら底に残ったモノをお皿に移して乾燥。
魔法で乾燥させて、塊をつぶせば白い粉の完成。
お肉にまぶして油で揚げてみた。
とりあえずはお試しなのでから揚げ10個。
味付けは塩。
…久々にうまい、涙が出た。
天井から子蜘蛛がぶら~ん。
内緒です、まだ片栗粉が少ないので。
賄賂を渡した。
残りの無味野菜を全て片栗粉に、1日中作業して何とか終われた。
寝る前に魔法の存在を思い出した、何ですべて手作業で頑張った俺!
……
今日こそ魔法で砂糖にも挑戦。
日本ではビート糖というものがあった。
そのビートが甘いがえぐみがすごい野菜だと聞いた。
なので甘さとえぐみを持つ野菜で挑戦。
見た目がこの野菜ちょっと不気味。
色が紫で表面がぼこぼこ、大丈夫だよな?
まぁやるしかないか。
作り方は…うろ覚え。
母が作っているのをちらっと見ただけ、不安だ。
確か煮る?
まぁ煮てみよう。
砂糖成分を煮出すなら小さく切るか。
鉄の鍋に投入、水を入れて煮ていく。
灰汁が出る。
綺麗にとらないと、これたぶんえぐみだろう。
1時間ぐらい変化がない。
やばい、失敗かな…ここで止めるのもな。
あと少しだけ。
お、紫色が濃くなった。
成功か?
とりあえず火を止めて…固まらない。
もう少しだけ火にかけて、30分後の変化は色が鮮やかになった。
火からおろして…固まった。
砕いて小さいモノを食べてみる…甘い。
知っている甘さより甘味が強く旨味がある。
できた~。
残りは魔法で…煮詰めるのに魔法を使うと失敗。
なぜだ!
頑張って煮詰めて大量の砂糖が手に入った。
魔法にも苦手があるのか?
何とか夕方までには作り終えた、大鍋を作っておいてよかった。
羽トカゲの肉を照り焼きにしてみた。
白ご飯が欲しくなるが、木でなる葉野菜と合わせても美味い。
コアたちの目が怖かったので大量に作った。
魚醤がもっと必要だな。




