66.角があるリス?…あんまりだ。
洞窟めぐりを始めて5日目。
結界内だけとはいえ、広すぎる。
上から見た時は…広いか、広げたし。
洞窟の数が多すぎる!
欲しいモノがなかなか見つからない。
新しく見つけた洞窟には、赤く光る鉱石とか青く光る鉱石などがあった。
一緒に来ていたふわふわが喜んでいたが、求めている物ではないので後回し。
ごめん。
洞窟には巨大な迷路のような所も…深すぎて途中で断念。
これも後回し。
5日目。
入口が緑に覆われて少し見えにくかったが洞窟発見。
ちょっと今までと雰囲気が違う。
入ってみると目の前には変わった色のリス?…の氷漬け。
浄化をかけても変化がない、呪いではないらしい。
…怖い、不気味。
引き返したいが興味もある。
氷に触れてみるが冷たくない。
氷ではないらしい、中にいるリスを見る。
というか、このリス、頭に角がある…色も青緑だしな。
角…凶暴なのか?
死んでいるような印象は受けないが。
いや、死んでいるのか…??
何とも不思議な空間。
氷っぽいモノに触っているとびしっとひびが入る。
…やってしまった、割るつもりはなかったのだが。
氷もどきはそのままひびが広がり、砕けた。
どうしよう。
あの氷みたいなものってどうやって作るんだ?
周りを見るとキサが警戒しているのが目に入る。
ソアはそれほどでもないけれど。
…危険なのか?
割れた氷っぽい中にいるリスもどきを見る。
…目があった。
生きていたのか…どうしようか。
リスもどきは周りを見て、氷漬けもどきにされている仲間を確認。
もう一度、俺に視線を向ける。
……
全ての氷っぽいモノを砕く。
次々出てくるリスもどき…もうリスでいいや。
リスの数は全部で34匹。
どの子も問題はなさそうなのでよかった。
ホッとしているとコアと親玉さんが来た。
リスを見てちょっと驚いた雰囲気。
でも怖がることはないようだ。
リスたちは、懐いた。
肩にのってすりすり、ちょっと角が怖いです。
でも、可愛い、色になじみがなくとも。
問題なさそうなのでみんなを連れて家に帰ることにする。
……
何だろう、やるせない。
一番家の近くにあったチャタたちがいた洞窟。
帰り道なので一応確かめてみた、磁石がくっついた。
思い出したここは異世界だ。
鉄が銀色だと誰が言った。
岩の色は黒に黄緑がまだらに混ざっている。
黄緑の鉄なのだろうか。
…本当に鉄だよね。
異世界だと思い出したら、磁石がくっつくから鉄という考えも不安になってくる。
さて、どうする?
…考えても仕方ないことも思い出す。
黄緑の岩を確保。
試してみれば分かるだろう。
とりあえず家に帰ってリスたちを紹介しよう。
リスを見る、みんな同じで区別がつかない。
名前…無理かも。




