51.アリって肉食なのか…カレンもか
森の開拓が思わぬ状態で進んでしまった。
まさかシュリが、大量にあった切り株を持ち去ってしまうとは。
あれはいったい何に使うんだろう。
シュリの出入りしている穴を見る。
俺でも入れそう。
興味本位でのぞいてみる…落ちそうだな。
ただの穴のはずなのに、何気に寒気を感じるのだが、気のせいか?
……
コアたちが今日も獲物を捕獲してきた。
それを解体しているのだが数が多いな。
魔法が使えなかったら大変だ。
皮は子鬼たちへ。
最後の獲物を解体しようとするが、ない。
?
最後にまだ1つあったはずなのだが。
あった場所から引きずったような跡が…シュリの穴に続いている。
アリたちって肉食なのか?
穴を見ていると子アリたちが血まみれで出てきた。
…シュールすぎる。
静かに視線をずらす。
切り株がなくなりデコボコの状態。
さてこれからどうしようかと思案する。
子アリたちが穴からどんどん出てきて土の中にもぐりだす。
??
何をするのかと様子を見ると子アリたちは土の中で移動。
??
そのまま見続ける。
なるほどアリって土も耕すことができるのか、すごいな。
ありがとう。
耕したがどうするべきか。
日本では野菜を植えるのが定番だが、ここでは何もない。
そういえば芋系の野菜ってここでは見かけないな。
まぁ土の中は…シュリさんは何処?
「土で育てる野菜ってどこかにある?」
頭の中では芋、サツマイモ、大根などが思い出される。
種、もしくはそのものでもいいのだが。
野菜も元をたどれば野生にあったものを品種改良している。
森にもどこかにきっとあると思うのだが。
シュリは少し首を傾げて…やはり無理?
おもむろに子アリを連れてお出かけに。
あれ? 子蜘蛛も一緒に?
無理しないでいいから。
……
カレンが帰ってきた。
この3日、帰ってこなかったので不安だった…のだが。
見かけない間に成長したようだ。
でも、その成長はおかしい!
なんで3倍ぐらいの大きさに?
3日前はまだ小鳥サイズだったはず。
さすがにこの大きさの変化は親玉さんを抜いて一番。
親玉さんは日々少しずつ成長して今はコアと同じサイズ。
どこまで成長するのかビビってます。
子蜘蛛もこっそり成長しているしね。
まさかシュリも成長する?
不安だ。
カレンは丸いボディに羽をもつ…【不思議な生き物?】と帰ってきた。
丸まった毛糸玉に羽が生えている、そんな不思議な…なんだろう。
羽が生えているのに羽では飛ばずにふわふわ浮いている。
その羽の意味は?
とりあえず、呪いを感じるので「浄化」
黒くよどんでいたボディがきれいな深い蒼になった。
で、この子はなんだろう。
新しい仲間ができた、種類判別不可能「ふわふわ」です。




