46.洞窟の奥…きれいな湖

巨大アリと洞窟を散策中。

最初の印象とは異なり巨大アリは優しい。

洞窟内の石に躓いた俺をさりげなくフォローしてくれた。

ここにきて運動能力が上がったのだが、なぜか躓く。

まぁこれは日本にいた時からのことなのだが。

まだ石があるときは救われる。

何もないところで躓くとちょっと傷つく。

まぁ傷つく回数が多くなると慣れるけど…ハハハ。

……

巨大アリに洞窟内を案内？してもらい最奥に。

巨大アリの子供たちは天井や壁を伝ってついてくる。

面白い一団だな。

子アリは今度こそ本当に子アリだよな…確かめようがないが。

連れられていった場所は洞窟の最奥。

暗くて分かり辛かったが湖らしきものがある。

これまた呪いの影響を感じる。

手を湖にかざして「浄化」

巨大アリと子アリが可愛いこともあり呪いを返すイメージを倍にしてみた。

役立っているのかは不明だが、呪い本体が弱って影がなくなるとうれしい。

ついでに森全体にいきわたるように「呪縛解除」

あまり意味があるとは思わないがこれは自己満足。

この森には、呪いが乗り移っている魔物や動物がいるかもしれない。

まぁ、ゆっくり森を探索しよう。

できることだけしようと思う。

浄化され現れたのは、テレビで見た青い洞窟のような青く輝く湖。

ただ、この洞窟には光が入っていない。

おそらく湖が自ら青く輝いているのだろう。

洞窟という雰囲気もプラスされて神秘的な場所となった。

ゆっくり見ていたいが森の探索を思い出す。

また、来ようと心に決めて洞窟探索を終わる。

巨大アリが一緒についてくる…え？

どうしようか一瞬迷ったが、特別困ることもない。

一緒に洞窟を出ていくと親玉さん登場。

待ち構えていたのか？

なぜ？

巨大アリと親玉さん。

一瞬にして殺気をまとう両者。

「ダメでしょ」

2体の4つの目、いや、親玉さんには目が六個あるので八個の目で見つめられる。

喧嘩ダメ！

仲良くしないと。

なぜか巨大アリと親玉さんが2匹でどこかに行ってしまう。

大丈夫かな？

ちょっと不安を感じたけど大丈夫だと信じます。

で、洞窟から少し離れた場所に拳大の黒の果物を発見。

なんだかすごい色だと感じる。

初めてこの世界に来て自分の手で収穫をする。

この世界って俺の背では届かないものが多すぎる！

ヒオを見て食べるジェスチャー。

頷いてくれたので皮をむいてかじってみる。

「しょっぱ！」

甘い実を想像していたのでびっくり。

しかも、ほしかった塩を舌の上で感じた。

そういえばここは異世界だった、日本の塩を探すのは間違いなのか。

黒の果物を収穫。

手に届く塩果物は収穫…あとは。

帰ってきた親玉さんが収穫をお手伝い。

ありがとう。