43.森を耕す…怖くないぞ!
皮を加工できるようになって問題がおきた。
皮を乾燥させる場所がない。
周りは森。
家の周りの木は必要に応じて倒してきたが、それもほんの少し。
1本が大木なので大量の板が取れる。
今まで倒した数は10にも満たない。
ただし倒した木が大木なので、1本倒しただけでも見晴しはよくなるが。
大木だけ倒したので大木以外の木がまだ残っている。
乾燥場所を作るために家となっている岩山の周辺を開拓する必要ができた。
岩の周辺を見て回る。
周辺の木を全て切り倒す必要はないな。
とりあえず家の玄関の前、ある程度の広さを確保しよう。
木を切って、加工。
切って加工、切って加工、切って加工……。
疲れた。
加工した板が大量に積みあがっている。
地下1階と使っていない3階に大量の板を移動。
一つ目たちが喜んでいるのが見える。
また、何かできるのだろうか?
子鬼とコアたちの希望を聞きながら木を切っていく。
結構な広さの場所の木がなくなった。
見渡す限り切り株が…まだまだ途中。
おかしい、最初はこんなに広くしない予定だったのだが。
コアの希望を聞いていくうちに、巨大な切り株畑が出来上がった。
左右を見ると岩山を中心に同じくらいだろうか。
右に100m、左に100m…?
まさかそんなにないよね?
ハハハ、まさか。
……
疲れたので休憩。
玄関に入って…玄関が木で加工され廊下が出来上がっていた。
一つ目たちが頑張って家全体を木で加工しているようだ。
何も言わない、頑張れ!
あの子たちはいったい何を目指しているんだろう?
とりあえず居心地が格段に良くなったダイニングへ。
食器をしまう棚ができて、コアたちがくつろげるスペースには毛皮。
俺の座る椅子もしっかり用意され、なぜかロッキングチェアまである。
なんとなく見覚えがあるものばかり。
俺が雑誌で見たことがあるデザインの家具がちらほら。
ただ、俺でも細部まで覚えていないものまである…ちょっと怖い。
いや一つ目たちが頑張っているのだから。
うん、天井からハンギングチェアがぶら下がっていても大丈夫。
高校の時に雑誌で見て、欲しいなって思ってたな~。
それが、今目の前に…怖くないぞ~。
ハンギングチェアの座り心地は大変良かったです。




