表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界に落とされた…  作者: ほのぼのる500
周辺の環境は大切です!
397/672

51.オルサガス国 オップル総隊長

すみません。

設定ミスがあり、

前話、「50.オルサガス国 デルオウス王」を変更しております。

ご確認ください。


―オルサガス国 オップル総隊長視点―


「またか!」


少し前に届いた書類を読み、机に投げ捨てる。


「どうなっているんだ?」


魔道具を隠している隠れ屋に、また誰かが侵入した報告が来た。

しかもこの報告は、既に十数件にもなっている。

どんなに見回る人の数を増やしても、魔道具で対処しようとしても、どれも失敗する。

いったい誰が、どうやって隠れ屋を探し出しているんだ?


王が極秘に指示を出しているのかと探らせたが、違った。

王は我々が集めている魔道具について、何も知らないみたいだからな。

次に怪しいと思った宰相も調べたが、奴でも無かった。


「くそっ。我らオップル一族に喧嘩を売った事、必ず後悔させてやる」


オップル一族は、一族の誰かが処刑されたぐらいで揺らぐ一族ではない。

貴族達の弱みを多く握っているだけでなく、必要な金もつぎ込んでいる。

だから、我々一族を守る壁はかなり強固だ。


呪いの剣で責任を取らされ、父が処刑された時は確かに焦った。

だが父は騎士総隊長ではあったが、オップル一族では何の力も持っていないとされていた。

そのため、父の処刑が一族に大きな打撃を与える事は無かった。

まぁ、何かあった場合の事を考えて一族の末端に据えていたのが、功を奏したな。


デルオウス王はオップル一族の弱体化を狙ったようだが、あれ位では無理だ。

すぐに、俺を騎士総隊長に推すように指示を出し、オップル一族の力を見せつける事が出来たしな。

まぁ、騎士総隊長に就いてしまった俺は、これからオップル一族の末端になるんだが。

一族を守るためには仕方ない。

次の当主は妹か。

あれは、現当主より残虐性が強いが賢い。

少し不安があるが、まぁうまく回すだろう。


父の処刑は不測の事態だったが、デルオウス王の考えがはっきりしたので無駄ではなかった。


「あとは、この問題さえ解決すれば……」


隠れ屋が全てバレていると考えた方が良いだろうな。

誰が、漏らしたのか不明だが、今はそれより魔道具を守る方が先決だ。

「呪具」が見つかったら、最悪だ。

あれは駄目だ。

だが、何処に隠すかが問題だ。


貴族達は、国に報告していない建物を持ってる。

貴族達に借りるか?

我々を裏切る事が無いと確信が持てる貴族は……。


コンコン


「失礼いたします」


「入れ」


扉を開けて入ってきたのは、王の側近である男の部下。


「王がハーフの問題で関係者を集めていますので、オップル総隊長も宜しくお願いいたします」


ハーフの問題?


「どんな問題だ?」


「『ハーフの家族が閉じ込められている』と、聞いてます」


何だと?

なぜ、その事が王の耳に入ったんだ?

情報は、完全にコントロールしていたのに。


「……分かった。すぐに向かう」


男が部屋から出ていくのを見送ると、息を大きく吐き出す。

なぜ、バレた?

まさか、隠れ屋に侵入している者の仕業か?


だが、あの場所の管理はオップル一族とも俺とも関係ない貴族が管理している。

まあ、裏は繋がっているがそれが表に出る事は無い。

だから、関係者をいくら集めても俺や一族に被害はない。


「面倒くさいな」


なぜ、今回に限って関係者を集めたんだ?

いつものように内密に調べてくれたら、俺が責任を取る者を用意するのに。

ため息を吐きながら、部屋を出る。

まぁ、どうせすぐに終わるだろう。


すれ違う者達に笑顔で挨拶をしながら謁見室まで来ると、扉の前にいる騎士が扉を開けた。


「ありがとう」


中に入ると、ハーフの家族を集めた村を管理している貴族の姿が目に入った。

少し、焦った表情をしているが、俺を見て頭を下げるだけで近寄ってくる事は無い。

まぁ、当然か。

奴と俺は実際に会った事も話した事も無いのだから。


「オップル総隊長。お久しぶりです」


名前を呼ばれたので視線を向けると、宰相の弟であるアルア補佐官がいた。

見た瞬間に眉間に皺が寄りそうになるが、何とか耐え笑顔を見せる。


「これはアルア補佐官、お久しぶりです」


「忙しい時間を割いて頂き、ありがとうございます。王が心を痛めるハーフの事で問題が起きたため、オップル総隊長にもご参加していただく事になりました」


「そうですね。ハーフもエルフに間違いがないのに、差別など。本当に痛ましい事です」


使い捨ての駒にはなるが、他に使い道がない奴らなどどうでもいい。

全く、高潔な血を汚す馬鹿どもが。

生かしてやってるだけでもありがたいと跪くのが当然なのに、何が差別だ。


「どうも、閉じ込められている場所を目撃した者がいるそうです」


何?

目撃者だと?

そんなのありえない!


「そうですか。目撃者が。閉じ込められているなら、早急に助け出す必要がありますね」


あの場所に行くには、我々の協力者が治めている村や町を通らなければならない。

閉塞的な村や町なので、余所者が入ればすぐに見つかるようなところだ。

彼らに見つからず、ハーフの家族がいる場所に辿り着けるはずがない。


「いらっしゃいましたね。では」


「ん?」


考え事に集中していたのか、王が謁見室に入ってきた事に気付かなかった。

慌てて頭を下げる。

あぁ、忌々しい。

あんな奴に、いつまで頭を下げる必要があるんだ。


「顔をあげよ。良く集まってくれた。私の元に、ハーフの家族がある場所に閉じ込められているという情報が入った。その件で、関係者に集まってもらった」


王が簡単に説明すると、次に宰相が前にでる。


「ルーディス、お前が治めている村の奥に密かに作られた村がある事が確認された」


本当に目撃者がいるようだな。


「あれは……」


「その場所に、ハーフたちの家族が密かに集められ出られないようになっているようだが、何か釈明はあるか?」


「閉じ込めたわけではありません! 迫害を受けないように守っているんです!」


ルーディスの言葉が謁見室に響く。


「守る? 閉じ込めてか?」


「そうです。あぁ違う。閉じ込めてはいません!」


ルーディスの様子を見る。

焦って興奮し、少し混乱も見られるな。

あの状態は危険だ。


「宰相殿、失礼します」


まずは奴に落ち着く時間を与えないと。

一族や俺には関わっていないが、愚かな事を言う可能性がある。


「なんでしょうか?」


「なぜその場所の事を知ったのでしょうか?」


「目撃者がいるのです」


笑いそうになるのを、力で抑える。

すぐに目撃者の事を言うとは、愚かだ。

その目撃者を守れると考えているのか?


「その目撃者は信じられる者なのでしょうか? その、ルーディス殿の様子から確かに村はあるようですが、本当に閉じ込められているのか疑問があります」


本当に閉じ込められていると分かるには、村を見張る必要がある。

あの村の周辺は、数時間おきに見回りがいる。

彼らから見つからないようにするのは至難の業だ。


「目撃者については問題はありません」


言わないつもりか?


「アビルフールミだ」


…………はっ?

今、何かおかしな言葉を聞いた気がする。


「申し訳ありません。誰だと?」


王を見ると、ふっと笑みを見せた。

それに嫌なものを感じる。


「アビルフールミが目撃して、教えてくれたのだ」


まさか!

教えてくれたという事は、王と森の神の間に何か繋がりが出来たという事か?


「そ、それは、素晴らしい事ですね」


表情を無理やり作り笑みを見せる。

王の言葉に謁見室がざわついているのが分かる。

奴は?

ルーディスの様子を見ると、真っ青な表情で震えているのが分かる。


奴はもう駄目だ。

だが、焦るな。

焦る必要はどこにもない。

まだ、大丈夫だ。


パリーン、バキバキッ。


「えっ?」


不意に窓が割れ、周辺の壁にヒビが入った。

あまりの事に誰もが呆然と窓を見つめると、そこから謁見室に入ってくる者がいた。


「あっ、親蜘蛛さんにはこの窓は小さすぎましたね。壁にヒビが入ってしまいました。申し訳ありません」


えっ、あれは……ゴーレム?

それに……アビルフールミとアルメアレニエ?


申し訳ありません。

前王の弟であるオップル総隊長を処刑してました。

設定していなかった事だったので、すっかり忘れてました。

矛盾があると教えて頂き、ありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 楽しみにしておりました。 体大事に無理せずに。。。
[一言] 更新きたーー!!! ありがとうございます!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ