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異世界に落とされた…  作者: ほのぼのる500
綺麗になったら修復です!
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07.勉強は大切だ

「ん? 主だぁ」


欠伸をしながら起きてしまった紅葉を見る。

目をこすりながら俺をじっと見つめている。

妹もこの時期は可愛かったよな。


「どうした?」


そう言えば、この子たち8歳ぐらいだと言っていたよな。

今は、元気に遊び回っているけれど、そろそろ勉強とかしないと駄目だよな。

確か8歳は小学生の2年生か3年生のはずだ。

一つ目たちに勉強の面倒もお願いするのか?

いや、彼らの知識は地球からのような気がする。

この世界で生きていくなら、この世界の常識や知識が必要になる。

常識か……一番必要なのは俺かもしれない。

俺も一緒に勉強をしようかな。


「主? あどぼぉ」


えっ? 今なんて?

あどぼ……遊ぼうか?


「紅葉、今は寝る時間だから。ゆっくり休まないと」


8歳児にお昼寝が必要なのかは疑問だが。

お昼寝って4歳ぐらいまでじゃないか?

……まぁ、いいか。


「やすむ?」


紅葉を見ると目がトロンと眠そうだ。

これはすぐに寝るな。

紅葉の頭をそっと撫でる。


「あそ……ぶぅ」


「起きたら沢山遊ぼうな」


「うん」


そのまま寝てしまう紅葉。

体の大きさは、たぶん130㎝ぐらい。

そこから考えると8歳児ぐらいなはずなんだが、紅葉は幼く感じる時があるんだよな。

これも、逆行してしまった弊害へいがいだろうか?

次にアイオン神が来た時に、何か情報を持っていないか聞かないとな。

精神的な影響が出ているなら、対処しないと駄目だろうし。

対処か……見守るぐらいしかできそうにないな。


「まぁ、どちらにしても勉強だな」


「勉強ですか?」


右の下から聞こえた声に、体がびくりとした。

声の方を見ると、一つ目が俺を仰ぎ見ている。

近付く時は、声を掛けて欲しいとお願いしているが、なぜかスルーされているんだよな。

なんでだ?


「はぁ、一つ目か」


「はい。一つ目です」


……ん?

何だろう今の……。

リーダーの一つ目だよな?


「どうかしましたか?」


「いや。大丈夫だ」


やっぱりリーダーの一つ目だな。

そうだ、ちょっと相談してみようかな?


「子供達に勉強をさせたいんだ。教える先生をどうしようかと思っているんだが、何かいい方法は無いか?」


「我々が教えましょうか?」


俺もそれは考えたんだけどさ。


「それはどこの知識だ?」


「どこの?」


俺の言葉に首を傾げる一つ目。


「この世界のではないだろう?」


「あぁ、そうですね。主の記憶から知識を得ています」


いや、それは無い、絶対に無い。

俺はロッキングチェアやベビーベッドの作り方なんて知らないから!

……こう考えると、一つ目たちの知識って本当にどこからきているんだ?


「この世界で生きていく子供達だから、この世界の常識と知識を学ばせたいんだ。ついでに俺も、この世界の常識を知りたいと思っているんだ」


俺の言葉に、不思議そうな表情の一つ目。

あれ?

何かおかしな事でも言ったかな?


「この世界の常識を、主がいた地球の常識に変えてしまえばいいのでは?」


「はっ?」


あれ?

今、ものすごくおかしな事を聞いた気がする。

この世界の常識を、地球の常識に変える?

なんで、そんな話になっているんだ?


「そうすれば、我々が子供たちに勉強を教えてあげられますし、主の時間が無駄になりません」


あっ、この子リーダーの一つ目じゃないや。

リーダーを手助けしている、サブリーダーの一つ目だ。

話し方はリーダーと似ているんだけど、ちょっと考え方が不思議な子なんだよな。


「常識を変える事なんて、簡単には出来ないから。それに何かを知る時間は無駄じゃないぞ」


俺の言葉に首を傾げる一つ目。

……もしかして、簡単にできるとか言わないよな?


「主の力を得た魔石のロープ殿でしたら、出来る気がしますが。いえ、きっと出来るでしょう」


出来るの!

えっ本当に?

いやでも、変えないから!


「この世界に生きている者達に迷惑がかかるから。変える必要はない」


「そうですか?」


納得してない様子だな。

それにしても、この一つ目はどこまで本気なんだろう?

不安になってきたな。


「俺も楽しみなんだ」


「楽しみですか?」


「あぁ。新しい常識とか知識を学ぶのが楽しみだ」


だから、絶対に余計な事はしないでくれ。

後でロープにも何もしないように言っておこう。

しかしロープにはそんな力まであるのか。

何気に最強だな。


「分かりました」


よかった。


「常識を変えないのでしたら、勉強を教えることが出来る人物を連れて来たらどうですか?」


何だろう、落ち込んでいる。

表情が変わらないのに、声のトーンで分かる。

かなり落ち込んでいるようだ。

……常識を変えるって、本気だったのか。

どうやって変えるのか気になるけど、下手に聞かないほうがいいよな。

ただ、落ち込まれると気になるな。

悪気はないから余計に。


「先生が出来る者を連れてくるのか」


それはいい方法だな。


「ウサとクウヒも一緒に勉強させたいな」


あの子たちがここを離れる時に、ちゃんとした知識があった方がいいだろう。

今のところ離れる様子は無いが、成長したらやりたい事もあるだろうから。


「そうなると、獣人が良いかな?」


奴隷解放の国はまだまだ混乱しているだろうから、そっとしておいた方がいいだろうし。

そう言えば、この森の中で出会った者たちがいたな。

尻尾があったから、きっと獣人だ。

彼らの国に行ってお願いしてみようかな。


「あっ、クウヒ達がいた国の場所は把握しているけど、他の国はどこにあるのか知らないな」


コアに乗って上空から眺めた事はあるけれど、家からどの方角に国があるのか覚えてないや。


「そうなんですか?」


「あぁ。あれ? もしかして何処にあるのか知ってるのか?」


「はい。森の全貌を知るために手分けして調べました」


えっ、いつの間に?


「敵がどこから攻めてきても、主を守れるようにしなければなりません。それには、森の全てを知る必要があります」


敵?

俺に敵なんているのか?

……まぁ、好き勝手したからな。

知らない間に敵を作っている可能性があるかもしれない。


「そうか。俺のために悪いな。ありがとう」


「いえ! 敵を叩き潰す時は任せてください」


しまった。

煽ってしまったかもしれない。


「まずは話し合いをしてからな。それからな」


「主がそう言うなら、そうします」


この子、過激だ。

言葉には気を付けよう。

そう言えば、リーダー以外の一つ目とこんなにゆっくり話すのは初めてかもしれないな。

一つ目達はいつも忙しそうにしているから、なかなかゆっくり話が出来ないんだよな。

まぁ、俺が色々とお願いしてしまった結果なんだけど。


「それでは、勉強を教えるモノを連れてきましょうか?」


何だろう。

お願いしては駄目なような気がする。

だって「教える者」のニュアンスがおかしかった。

まるで物を扱うような、そんな言い方で……。


「いや。自分の目で確かめてから先生になってくれるかお願いしてみるよ」


「お願い?」


うん、この子にお願いしたらどこかから拉致してきそう。


「そう。お願いだ」


「そうですか。分かりました」


お願いするなら雇うという形になるよな。

つまりお金が必要となる。

それをどうすればいいか、まずはそこを解決しないとな。


「なぁ、一つ目。この家に金に代わる物があったりしないか?」


「……沢山ありますよ」


えっ?

沢山? あるの?


「例えば?」


「手軽に換金するなら、魔石が良いでしょう」


魔石?

あの魔物から出てくる石の事だよな。

ずっと「魔物の石」と呼んでいたけど、ちょっと違ったあれだな。


「あれが金になるんだ」


部屋に大量に積まれているんだけど、100個ぐらい売れば先生を雇えるかな?


「2個か3個、売れば十分でしょう」


2個か3個?

あれ?

先生の価値ってこの世界では低いのか?


「さすがに、安すぎるだろう」


「いえ、充分です」


何だか力強く断言されてしまった。

……とりあえず、獣人の国に行って魔石をお金に換えようかな。


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― 新着の感想 ―
[良い点] たぶん一つ目サブリーダーは、主が「世界の常識を俺に合わせろ」とか「敵は皆殺しにしろ」と命じれば喜んで即座に行動に移すタイプだな。 恐らく強さだけでも人間の軍団くらいは単独で蹴散らせるくら…
[良い点] 主強火担過激派サブリーダー!
[気になる点] なんか、ロープがローブになってませんか? 注連縄から連想してロープって名付けたんですよね?
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