21.2日目…予想外です!
もふもふとは最強である。
堅い岩の上で寝る覚悟をしたが、ただ今コアのお腹に包まれています。
この世界に来て、一番の幸せ。
……
昨日の残りの肉を食べる、肉しかない。
肉の味は解体がうまくいったのか、美味い。
正直びっくりだ。
呪われていたしね。
なので食料はちょっと安心。
…塩がほしいが、今のところ、贅沢は言えない。
住処、水、食料、とりあえず確保完了。
トイレが外なのが、ちょっと問題。
クリーンでその場は綺麗にできるが…気持ち的に、トイレ専用の部屋がほしい。
ん~それは追々。
まずは住処の居心地を向上させるために、何が必要かを考える。
とりあえずは、目の前の問題からだな。
それは、地下の呪いの塊。
あれが何か確認しておかねば、安心できない。
とりあえず岩山の3階から見て回ろう。
この岩は不思議なことに、自ら淡い色で発光している。
それほど明るくはないが、確認ができる程度には明るい。
昨日は全く気が付かず、夜中にトイレに起きた時にビビった。
部屋全体が光っていた。
ビビりすぎてやばかった…忘れよう。
結界の効果はまだ有効のようで、昨日から変化なし。
魔法ってずっと継続してくれるのかな?
この問題は結界が切れるまで様子見だな。
3階2階1階は問題なし。
1階の天井が一番高かった。
目視なので高さはわからないが、他より2倍ぐらい。
ただ今、地下1階。
天井がなぜか1階より高い。
何かの必要があってだろうか?
ん~地下に巨大な、何かがいたりして。
地下1階は空間だけ、ちょっと気になるものがあったが後回し。
地下2階、問題の空間へ。
壁の下方の広い部分が黒い塊に覆われている。
地下から呪いがしみだしているように見える。
気持ち悪い。
「ぅわっ、浄化!」
黒い塊が2つに分かれて、その内の1つが襲いかかってきた。
襲われることは想定していたが、2つに分かれるとは…。
無意識に手を前にして浄化したが、失敗だろう。
何もイメージしていない。
慌てて塊を見ると、浄化の白い光があふれている。
あれ?
魔法はイメージって妹から聞いていたのに、必要なし?
って、今はそれどころではないな。
塊が消えて…何もいない?
……
予想外。
まさか、何もいないとは思わなかった。
…え、これ?
この小指の爪サイズの蜘蛛?
20匹ぐらいはいるが…まじで?
本当にこれ?
……
残りの塊からは、500円玉サイズの親玉蜘蛛が1匹。
小指の爪サイズの蜘蛛が5匹。
親玉蜘蛛には地球では見たことのない、羽がある。
体のサイズよりちょっと小さ目の羽が、パタパタ。
親玉蜘蛛を囲んで子蜘蛛が集合。
なんだろう、みんなで俺を観察している雰囲気が。
ところでこの子たちは、敵なのか?
日本では蜘蛛は毒がなければ益虫と言われている。
この子たちは、益虫?
壁に広がっていた呪いを綺麗に浄化する。
さて、俺は蜘蛛の仲間となれるのだろうか。




