01.火山?…出産の季節。
家から見える森が様変わりをした。
これが【まがん】と言う物から解放された結果なのか。
それにしては、変わりすぎだと思う。
とりあえず、遠くで火を噴いているように見えるモノが気になる。
想像したもので間違いがなければ、火山だろう。
火山…避難は必要だろうか?
遠いから大丈夫か?
「おはよう、お茶」
「ありがとう」
ウサが、お茶を持って来てくれた。
…俺が言葉を覚える前に、日本語をどんどん覚えていく。
神様に頼らずに、この世界の言葉を習う方法を考えた方がいいだろうか?
…誰に教わればいいのか。
それも問題になるよな。
何と言ってもお願いをするにも、言葉の壁が…。
うなだれる俺の姿が想像できる…もう少し神様を待ってみよう。
他力本願?
とてもいい言葉だ。
まずは、森の変化を調べよう。
家や畑に影響があると困るしな。
畑に目を向ける。
農業隊とアメーバ達、ちび蜘蛛、ちびアリが仕事をしている。
森が変化をしても、ここは大丈夫かもしれない。
問題があれば、すでに彼らが動いているような気がする。
まぁ調べるだけ調べるか。
……
今年も、オオカミ達と犬達は、無事に出産を迎えたようだ。
春にいろいろな事があったため、妊娠に気が付くのが遅くなったが、よかった。
広場には、母親たちにじゃれつく子供たちの姿。
ものすごく、癒される。
ウサとクウヒが子供達に交じっているが…楽しいならいいだろう。
一つ目たちが、新しい小屋づくりをしている。
場所は、マシュマロ達がいた地下空間の上に作った広場だ。
とてもやる気になっているようだったので、そっとしておいた。
頑張れ。
リスも出産をしたようだ。
…見せに来てくれたが、見分けがつかない上にすごい数だった。
とにかく、無事で何よりだ。
今年は親玉さんとシュリに、卵をお願いされていない。
もういいのかな?と思っていたら見つけた。
エコの前に置かれている。
ナナフシたちが、面倒を見ているようだ。
魔力はどうするのだろう?
…まぁ、何か考えがあるのだろう。
ちょっとだけ寂しい。
龍達にも子供が生まれるのかと、ちょっと期待した。
ふわふわの子供は、白いふわふわしたモノで、生まれて来るのかと思ったのだ。
残念、生まれなかった。
ほかの龍達にも子はできなかったようだ。
次に期待しよう。
第2章はゆっくりの更新です、気長にお付き合いください。




