107.忘れてました!…またまた洞窟
水浸しの広場は原因達に片付けさせる。
川のアメーバは無理…そうか。
シュリ家族とアイの仲間たち頑張れ。
魔法で一瞬とかペナルティーにならないよな。
残念。
……
ごめん、忘れていたわけでは…えっと。
マシュマロと雪のアメーバの前で頭を下げる。
確かにあれだけ騒げば聞こえるだろう。
…正直忘れていました。
えっと、雪に埋もれているのは親玉さんかな?
ハハハ、本気で許してほしい。
次は持ってくるよ。
ただしこの中では暴れないでね。
お願い。
震えながら親玉さんがやってくる。
ん?コアもいたのか。
ハハハ、寒いな今日は一段と。
今日の夜、マシュマロと雪のアメーバだけにはちょこっと差し入れをしよう。
そうしよう。
許してくれてありがとう。
とりあえず、暖かい飲み物を!
……
まだまだ森の探索は続いている。
結界内だけのはずなのだが広い。
毛虫センサーが…進む道を変更。
あっちはダメ!
絶対!
木の上にちらっと見えたあのフォルム、きっと間違いない。
絶対に近づくか!
おお~。
洞窟発見。
…今まで以上のでかい入口。
7mぐらいの高さがある気がする巨大な穴。
奥に続いているのが入口からでも見てわかる。
ドローン千里眼を飛ばして洞窟を上から見てみるが、森の下の洞窟のようで大きさが不明。
空間認識もうまく大きさを捉えきれなかった。
…大きいと言うことか?
それとも大地とつながっていて区別ができない?
どちらにしても気になる。
洞窟に入ってみる。
少し空気が変わったような…気のせいか?
入口からは分かりづらかったが少し下るような道がずっと続いている。
歩き続けているが…変化がない。
飽きてくるな、洞窟に入って結構な時間を歩いている。
もう一度、認識魔法をかけてみるが洞窟の全貌はやはり不明。
ただ、歩いてきた道はしるしをつけることができた。
思っていたより下って来ているようだ。
時間も結構かかっているかな。
今日は準備もしていないし、ここら辺で帰った方がいいか。
遅いとみんなが心配するからな。
なぜか、やたら心配されるんだよな。
弱いせいかな?
ただな~強くなるためには戦う実践訓練の必要があるが…コアや親玉さんと?
訓練で死ぬ未来しか見えないんだが。
狩りをしない日など広場で遊んでいるがどう見ても訓練に見える。
あの訓練に参加?
…確実にあの世行きだ。
せっかく生き残るすべを手に入れたのに、絶対嫌だ。
みんなに甘えているな、俺。
とりあえず今日はここまでにしよう。
引き返すことを伝えてみんなで移動。
それにしてもでかい道。
…まさか、このサイズの魔物がいたりしないよな。
…もう一度大きさを確認。
ハハハ、まさかね。
えっと、洞窟の探索はやめた方がいいのか?
って今更な気もするし。
どうし……あれは!
「火だるま!」
洞窟の入り口付近で火の手が上がると、
地面を這っていた無数の奴が黒く炭となっていく。
周りを確認すると木の上に…。
「土団子」
木の上に無数にいる奴を土の中に閉じ込める。
木の上で奴を燃やすと木に火が移ってしまう。
安心していると、土団子の重さで落ちてきた。
もしかしたら土の中から出て来るか?
「火だるま!」
やっている事は残酷なんだが…苦手なモノは苦手なんだ!
周りを見ても奴の気配を感じない。
ん?
どうしたんだ、みんな。
もう奴はいないから大丈夫だぞ。
仲間も怖がらせるなど奴は俺の天敵だ!




