106.お茶…酒乱、狂乱
お茶の代わりとして持って帰ってきた大量の果実。
加工に挑戦。
日本のお茶の葉は発酵させて紅茶にする。
同じことができたならいいな~っと。
何事も挑戦!
数ある失敗には振り返らないのがコツだ。
とりあえず皮を細かく切る…硬い。
金の鉱石で作ったナイフに変える。
このナイフはよく切れるが1つ注意するのが、手と指の場所。
切れ味が良い分、かすったときは、ビビるほどスパッと切れる。
いつ、指が落ちるかドキドキしてしまう。
…切れた。
気を付けているのにナイフがかすった。
これで10回目のヒール。
おかしいな。
細かく切った果実の皮を少し乾燥させてみる。
横で一つ目が金のナイフで果実の皮を綺麗に細かくしている。
…すごい、皮がほぼ均一の大きさだ。
…次は、っと。
乾燥させた皮を布の袋に入れて揉む。
10分、疲れた。
紅茶を作るのは初めてなのでどこが完成か分からない。
もう少し頑張る…一つ目が、ありがとう。
揉んだ皮から何ともいい香りが。
かすかに甘味の香り。
これぐらいで大丈夫かな?
次は確か発酵をさせていたような。
テレビ番組の記憶はいまいちはっきりしないな。
温度を一定にしている発酵部屋に移動。
…すごいな。
魚醤がいっぱい並んでいる。
……
いい香り。
発酵をした果実の皮は微かに香ばしいような香りがする。
まだ終わりではないが、いい感じだ。
最後に熱を加えて乾燥させる。
ピザ窯の温度を低くして…低すぎてもダメだな。
とりあえず皮を焼く!
失敗、焦げた。
フライパンで焼いてみる。
…成功!
綺麗に乾燥できたみたいだ。
とりあえず1杯。
…え、色がない。
香りは香ばしくて甘味があって美味しそう。
味は、紅茶に似ている…とは言えないが美味しい。
これは使えそうだな。
色がないのがちょっと残念ではあるか。
でも、おいしい。
……
ワインがちょっと早めだができたと言えるまでになった。
一つ目が俺に連絡…目ざといな親玉さん、子アリども。
とりあえず今日がワイン解禁日。
待て、まだ料理が先。
簡単にバーベキューにしたから。
串に刺さった大量の肉と野菜。
焼いても焼いても消えていくから作り甲斐が…ない。
追いつかないから大変なだけだ。
ある程度でワイン解禁。
コア達にはちょっと大き目のボール。
銜えて並んでいるのか。
こぼさないのか?
魔法か便利だな。
チャイ達とアイ達もか。
子供たちは、まだ…もう大人?
少しだけだぞ。
飲みすぎるなよ。
親玉さん家族とシュリ家族もボール持参と。
…ちび蜘蛛待て、どうして子蜘蛛と同じサイズのボールなんだ。
チェンジ!
リス達は…並んでいるな。
可愛いボールだ。
本当、リスって癒される。
ふわふわと飛びトカゲも入れておくぞ。
カレンは、ワイン樽に直接顔を突っ込まない!
ほら、一つ目に怒られるだろ。
先にご飯を食べてて正解だな。
目の前の怪獣対戦。
子供達がまさかたった1杯目で…。
まだ早かったのか?
ん~、難しいな。
お~親玉さんが乱入してる。
子供達、逃げる逃げる。
!こっちに来ない!
…怖かった。
シュリ対アイなのか。
殺し合いはダメだからな、これは遊びだからな。
両方から殺気を感じるのは気のせいか?
気のせいだよな、な!
ちょ、まじすぎる!
うわ!
上から大量の水が降ってきた。
…なに?
水のアメーバが川から体を大きく上に延ばして揺れている。
…なんだ?
あれ、川辺にボールが5つ?
ふわふわが運んだのか?
そうか、あいつら酔ってるのか…あ、膨らんだ。
もう一度大量の水。
…異世界の乱、だな…。




