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童話と詩作と物語

どろんこポム

作者: 辻堂安古市
掲載日:2025/12/11



挿絵(By みてみん)










どろどろ。




ぺたぺた。




ぐちゃぐちゃ。






どろんこのポムは、今日もどろんどろん。



頭の上には、ぴかぴかキラキラ光るお星さまがいっぱいです。





挿絵(By みてみん)





「いいなあ。ボクもキラりんみたいに、キレイに、ピカピカになりたいなぁ」



「ポムくん、なんだってわたしみたいになりたいんだい?」



「だってボク、みんなから『キタナイ』『泥だらけ』って言われちゃうんだ。ボクはきらわれものなんだよ」









 キラリりんはキラキラと光をふりまきながら答えました。



「ポムくん、ざんねんだけど、キミはどんなにがんばってもわたしにはなれないよ」


「ああ、やっぱりね。ボクはずーっとキラキラできないで、ドロドロ、べちゃべちゃのままなんだ・・・」



 

 がっかりです。ポムはもっとドロドロになってしまいました。


 でも、そんなポムにキラりんはちょっと意外なことを言うのです。








「でもね、ポムくん。キミはぼくよりすごいかもしれないよ?」


「え?どーいうこと?」


「ははあ、やっぱり知らなかったんだね?じゃあいっしょに見に行こうか?」



 こうして二人はいっしょに旅をして回ることになりました。










「ねぇ キラりん、あの人は何してるの?」


「あぁ あれはね、『泥パック』って言うんだよ。お肌がキレイになるんだってさ」


「えええ?いっつも『泥がついて汚い!』って言われちゃうのに?」




挿絵(By みてみん)



『よーし!今日もおハダすべすべ、ピカピカ!』




「本当だ!よろこんでるよ!」


「ね?キミはキレイにするお手つだいができてるんだよ」











「ねぇ キラりん?あそこは何を作ってるの?」


「あそこはね。お皿やお茶わんをつくっている所だよ。あれをつくるためには、岩や石をくだいて泥にして、粘土を作らないといけないんだ」




挿絵(By みてみん)




「えー?だってこれ、泥の色してないよ?すっごくキレイだよ?」


「それもね、『化粧泥』って特別の泥なんだよ」


「そうなんだ!」












「ポムくん、ちょっとこっちにおいでよ」


「はーい……って、わああああああ⁉」


「めをつぶってじっとしてて!いいよって言ったら目を開けてね」


「わかったけど、こねこねくるくる、目が回るよぅー!」









「はい、もういいよポムくん」


「もういいの?・・・って、あれ?これ、ボク?ピカピカになってるよ⁉」




挿絵(By みてみん)



「『どろだんご』っていうんだよ。ピカピカだよね。でもね、それよりもまわりを見てごらんよ」


「・・・?」


「作った人たちの顔、どう?」


「うん。なんかみんなの笑顔がキラキラしてるよ!」







 この後もキラりんとポムの旅はつづきました。


 どろんこばっかりの海では、生き物がたくさんくらしてました。


 動物たちは「泥浴び」で、体をかゆくならないようにしてました。


 それから、どろでお家を作っているところもありました。


 「泥」は、いろんなところでとっても役立っていたのです。










「ポムくん、どうだった?」


「うん!ボクね、泥でみんなが笑顔になってくれることもあるんだって知れて、うれしかった!」


「そうだね。キミはキミが輝くだけじゃなくて、ほかの人やものを輝かせることができるんだ。すごいじゃないか」


「キラりん、ありがとう!ボクはキラリさんみたいにはなれないけど、ボクは『ボクだけのキラキラ』を持ってるって、よくわかったよ!」







 ボクにしかできない事があるんだね。

 ボクにしかできない「輝き方」があるんだね。


 ひとりひとり、みんな「輝き方」ってちがうよね。

 きっと、みんな自分の「輝き方」をもってるよね。




 そんなうれしそうなポムくんの笑顔も、キラキラと輝いていました。





挿絵(By みてみん)















おしまい。










お読みいただき、ありがとうございました。




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