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第1話 怪人に飛ばされた先は異世界でした。

はい! 今回はジョーカーズさんの作品とのコラボ企画!

「戦隊ヒロインのこよみさん」×「一本から始める異「触」なライフ。 〜 エロスキルしか使えない触手に転生した俺は、 それでも健全な生き方を目指します! 〜」でお送りします!

全部で4話! どうぞお楽しみください!

「こよみさん! 怪人はこよみさんから見て向かって右のビルの裏に逃げ込みました!」

『分かった!』


 東京・丸の内。


 僕はこよみさん……勇者戦隊ヴレイファイブのリーダーであるヴレイピンクに指示を出しながら、秘密結社リベリオン=クロイツの怪人の一人、“怪人イリュージョニスタ”を追い詰める。


「先輩! 飯綱先生! そちらはどうですか?」

『バッチリよ! いつでも大丈夫!』


 うん、二人とも無事に作戦ポイントに就いたようだ。


「それじゃ、作戦どおり行きますよ!」

『『『はい!』』』


 さて……後は怪人を指定のポイントで追い詰めれば……って、僕ものんびりしてられないや。

 早く先輩達と合流して、待ち構えないと。


 僕は急いでポイントへと向かった。


 ◇


『ンフフフフ……ホント、面倒ナ連中ネ……コノ私、イリュージョニスタ様ガココマデ追イ詰メラレルナンテ……失礼シチャウ!』


 怪人は息を切らしてポイントに入ると、追手が来ていないか後ろを振り返る。


「うわ、気持ち悪いんだけど」

『誰ヨ!?』

「『誰ヨ!?』じゃないわよ! ヴレイファイブの一人、ヴレイバイオレットよ!」

「私……ヴレイシルバーもいるぞ」


 ビルの陰から、紫村先輩と飯綱先生が怪人の前に姿を現す。


 うん……作戦通り怪人を追い込んだのはいいんだけど……この怪人、思った以上にキモチワルイ。

 怪人はなんで、そんなクネクネしてるんだろう……。


「追いついたで!」


 あ、こよみさんも無事に合流したな。

 さて……じゃあサッサとこのキモチワルイ怪人を倒して、早く家に帰らないと。


「さあ! 観念しいや! ウチはアンタを倒して、耕太くん特製のおでんを食べるんや!」

「「っ!?」」


 こよみさんの啖呵に、なぜか怪人じゃなくて先輩と飯綱先生が反応を示す。


「ハイ! ハイ! 私もおでん食べる!」

「おでんに熱燗……うむ!」


 飯綱先生……『うむ!』じゃないですよ……。

 はあ……まあ、そんな気がしたから、多めにおでんを仕込んでおいてよかったな。


『キイイイイ! コノ私ヲ差シ置イテ、何勝手ニ盛リ上ガッテルノヨ! コウナッタラ……私ノ力、見セテヤルワヨ!』

「「「「キモチワルッ!?」」」」


 怪しげな動きを見せた怪人が怪しげなポーズをとると、突然僕達の上に黒い球体が現れた。


 これって……!?


『ウフフフフ……コレコソ、アノ“ダークスフィア”の幹部の一人が使ったとされる能力……“宵の明星”ヨ!』


 やっぱり! これはアリスの能力だ!


「くっ!? みなさん、こよみさんの後ろへ!」

「ええ!」

「分かった!」


 僕は慌てて号令を掛け、こよみさんの“アイギスシールド”に隠れる。


「そんなモン! その能力やったら、とっくにウチが破ったったわ! 行くでえっ!」


 そう言うと、こよみさんは前傾姿勢になり、“宵の明星”に向けて突撃体制をとった。


 そして。


「やあああああああ!」


 “ブリューナク”を構え、勢いよく飛び出すと。


『ンフフフフ、バーカ!』

「っ!? な、何や!?」


 “宵の明星”が“ブリューナク”の先端に触れようとしたその時、突然球体からまるでマントのように展開した。


「こ、これは!?」

『ンフフフフフフ! コレコソ私ノ本当ノ力、“イリューションマント”ヨ!』


 そう言うと、怪人の“イリュージョンマント”がこよみさんを……そして、僕達のところまで広がり、僕達全員を包みこんだ。


「なんやねん! さっさと出さんかい!」


 こよみさんをはじめ、僕達は脱出しようともがくが、マントは嘲笑うかのように僕達の身体にまとわりついてくる。


『ンフフフフ、ジャーネー! バイバーイ!』


 怪人は嗤いながら指をパチン、と鳴らすと。


「「「「ウワアアアアアアア!?」」」」


 突然、僕の視界がグルグルと回り出し、何も見えなくなった。


 ◇


「へ?」


 急に僕の目の前に現れたのは、岩肌が僅かに見えた地面だった。


 ——ドスン。


「いてて……」


 いきなりのことで、咄嗟に着地することができなかった僕は、そのままお尻から落ちてしまった……。


「というか……」


 うん……丸の内のビル街にいたはずなのに、今、僕の目の前に広がっているのはどこかの山の中みたいだ。

 どうやらあの怪人の能力は、“宵の明星”なんかじゃなく、どこかへと瞬間移動させる能力、ってことか……。


 それより。


「こよみさんは!? 先輩と飯綱先生は!?」


 そうだよ! 冷静にそんなことを考えている場合じゃない!

 こよみさん達を探さないと!


 僕は慌てて辺りを見回すけど……うん、みんなの姿はどこにもない。


「ひょっとして、みんなバラバラに飛ばされた、のか……?」


 僕の脳裏に不安がよぎる……だけど。


「うん。この状況で一番ヤバいのはこの僕だ……」


 ここがどこか分からないけど、万が一敵が現れた場合、戦闘能力が皆無の僕が一番危険が高い。


「と、とりあえず、こよみさん達を探そう!」


 僕はすぐに立ち上がり、こよみさん達の捜索を始める。


 だけど……。


「おかしい……これだけ進んでるのに、こよみさん達だけじゃなく、標識も舗装された道も、何も見つからないだなんて……」


 既に数キロは歩いているはずだから、日本だったら絶対何かしら目にするはず。

 それが見当たらないってことは……ひょっとしたら、外国にでも飛ばされた……?


 不安に思いながらもさらに道なき道を進み、小高い場所の頂上へと来ると。


「あ、あれは!」


 どうやら街……みたいだな。

 だけど、やっぱいここは外国なのか? 街の様子が日本とは明らかに違う。


 僕は不安に思いながらも、その街を目指して早足で進む。


 その時。


「待ちな」


 振り返ると……ええー……何というか、その……RPGで出てくるような盗賊姿の男達が数人現れたんだけど!?


「え、ええと……僕、ですか……?」

「他に誰がいるんだよ! 変な恰好しやがって! ……まあいい。ニイチャン、とりあえず身ぐるみ置いてけ」


 はい、正真正銘の盗賊でした。

 というか、この現代社会でいかにもな盗賊って……何かのアトラクションかなあ……。


「あのー……」

「あん? 何だ?」

「ここってどこですか?」


 僕が恐る恐る連中に尋ねると。


「「「「「ぶわっはっはっは!」」」」」


 男達は突然大声で笑いだした。

 ええ? 僕、何か変なこと言った!?


「どこも何も、ここは“プレシピス”の外はずれだろうが!」

「ええと……その“プレシピス”というのは?」

「アレだよアレ」


 そう言うと、男の一人が指を差した。

 ……ああー、あの街の名前かあ。


「そ、それじゃ、ここは“日本”、であってますよね……?」


 だって、ちゃんと日本語通じてるし。

 さすがに外国に日本語圏があるだなんて聞いたことないし。


 だけど、帰ってきた答えは予想外なもので。


「何だあ? その“日本”ってえのは?」


 連中は全員キョトンとした表情を浮かべた。

 はい、違いました。


「そ、それじゃ、ここは何という国、ですか?」

「おう、ここは“ヒューマニア”って人間の国だよ」


 ……まさかの異世界転移、かも。

お読みいただき、ありがとうございました!

なお、残り3話は一時間置きに公開します!

次話は20時を予定!


なお、ウネリンの視点の番外編は下記からお読みいただけます!

物語本編と一緒にどうぞ!


「一本から始める異「触」なライフ。 〜 エロスキルしか使えない触手に転生した俺は、 それでも健全な生き方を目指します! 〜

https://book1.adouzi.eu.org/n0208gj/

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キネティックノベルス様から8/30発売!
どうぞよろしくお願いします!


【戦隊ヒロインのこよみさんは、いつもごはんを邪魔される!】
― 新着の感想 ―
[良い点] 耕太君の受難からのスタートですか(笑)
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