第44話 上に乗ったり枕にしたり
私の膝の上という場所は、大抵誰かのものである。
クラーナもラノアも、隙さえあれば私の膝の上に座ったり、膝を枕にしたりするのだ。
それは、私にとっても嬉しいことである。二人とこうして触れ合うことで、私は毎日幸せを感じている。
「うーん……」
「クラーナ?」
ラノアが眠った後、私はクラーナと少し話をしていた。
夜中にこうやって二人で抜け出すことは別に珍しいことではない。ラノアの前では、できないことや話せないことは多いのだ。
「やっぱり直の方がいいわね」
「直……直?」
「ええ、脱いでもらえる?」
私に対して、クラーナはそのような要求をしてきた。
現在、私は上も下も長袖のパジャマを着ている。そのため、直にクラーナと触れ合うことはできない。だから脱いで欲しい。その要求は理解できた。
ただ、これを脱いでしまったら私は下着だけになってしまう。それは少々恥ずかしい。
「下だけでいいから」
「下だけ……いや、それはなんか余計に恥ずかしいような気がするんだけど」
「そう?」
「……まあ、いいけど」
私は、立ち上がって言われた通りに下だけ脱ぐ。上は着ているため、下着はぎりぎり見えるか見えないか微妙な所だ。
クラーナの視点は、その辺りに集中している。やっぱり見たいのだろうか。
「もう……クラーナは、中々大胆な要求をするよね?」
「アノンもしていいのよ?」
「そ、そうなのかもしれないけど……と、とにかく膝枕するんだよね」
「ええ」
座った私の膝に、クラーナはゆっくりとその頭を乗せた。
その髪の毛が地肌に当たり、ふわふわとしていて心地いい。直に触れ合うのはいいものである。クラーナの提案は、私にとってもありがたいものではあった。
「んれろっ……」
「んっ……? ク、クラーナ?」
次の瞬間、クラーナは私のふとももに舌を這わせてきた。
生温かく湿った柔らかいものの感触に私は思わず声を出してしまう。
「アノンのふとももは美味しいわね」
「そ、そうなの?」
「ええ、とても……」
「んっ……」
クラーナは、私のふとももに今度はキスをする。一瞬の柔らかい感触は、とても心地良かった。もっとキスしてほしいとそう思ってしまう。
「ふふっ……」
「ク、クラーナ……」
次にクラーナは、指を這わせてきた。私についた自分の唾液を伸ばすようにして、ふともも全体に塗っていく。
「柔らかくて温かくて、アノンの膝は本当に最高ね」
「そ、そんなに褒めても何も出ないよ?」
「そんなことないと思うけど……んっ」
「んんっ……」
クラーナは、私とゆっくりと唇を重ねる。
こうして私達は、長い夜を始めるのだった。




