表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

49/59

アリスとデートのはずだったんだけど!!

 どうしてこうなった? どうしてこうなった?

 俺は自問自答する。今、俺がいるのは自分の部屋でもなく、映画館でもない。綺麗にかたずけられた部屋に、いくつもの本棚があり、俺好みのライトノベルや、コナンドイルのシャーロックホームズシリーズや、アガサクリスティのポアロを筆頭に、たくさんのシリーズが並べられている。全部順番になっているんだけど、本当に几帳面だなぁと思う。そういや、FGOのホームズピックアップの時に、無茶苦茶課金したって言ってたのを思い出す。



 綺麗に整頓されている本棚の置いてあるスペースとは対照的に、ベットの周りは猫やペンギンなど可愛らしい動物のぬいぐるみや、シーツなどで占められており、なんか彼女の秘密を知ったような気がして、少し恥ずかしいような、心を許してくれたんだなっていう、嬉しさを感じる。まるでアリスの内面みたいだよね、クールとデレみたいなさ。


 それにしても、女の子の部屋なんて桔梗以外は初めてだよ。桔梗は幼馴染だからいいんだけどさ。付き合ってもない男を入れたらだめだと思うんだよね、俺が下着で興奮するような男だったらどうするんだろうね。箪笥とかあさるかもって思わないのかな。まあ、あさるつもりなんてないし、万が一みつかったあと社会的に抹消される悲惨な未来しか見えなかったので考えるのをやめた。

 そもそも、他人の下着をあさるのは異常な行為である、桔梗は「洗濯してあげますよ」って言って俺の下着も洗ってくれることあるんだけど、恥ずかしいよね。そろそろやめてくれないかなぁ……

 俺は緊張を緩めるためにも、テーブルに出されたお茶に手を付けようとしたのだが、焦っていたのかテーブルに手をぶつけてしまい、その振動でメモ帳が落ちてしまった。申し訳ないなと思って、メモ帳を拾うとちょうど書き込みのあるページが見えた。



 『パンケーキの作り方』



 それは何回も書いたり、書き直されたり、かわいい猫の絵で一口アドバイスみたいなものも書いてある。おそらく、努力したのだろう、いや、努力をしてくれたのだろう。彼女は言った。「せっかくだからおもてなしをしようと思うの」と「絶対美味しいといわせて見せるからね」と。結果は伴わなかったけれど彼女は本当に頑張ってくれたのだなと。俺はそのことを知って笑みを浮かべる。



「あらあら、乙女の秘密を覗くなんて本当に変態さんね、もしもし、お巡りさんですか、一条刹那っていう変態が、私の部屋で私のノートをみて、ニヤニヤ笑って、はぁはぁ変な声を上げているんですが……」

「うわぁぁぁ、アリスいつの間に!?」



 ふわっと甘い匂いと共に、俺の人生終わらすかのごとき、冷たい声が耳元でささやかれる。俺はとっさにとびのく。



「何を言ってるのよ、ここは私の家でしょう、そしてここは、私の部屋よ。いて当たり前でしょう。それにしても、人のノートをみて、ニヤニヤするなんて、変わった性癖ね」

「俺がニヤニヤしたのは、ノートで興奮したわけじゃないんだけど……あ、でも、アリスがここで過ごしているって思うとなんか興奮してきたかも」

「今の録音しておいたわ。次会うときは法廷ね」

「それでも、僕はやってないぃぃぃぃ!!」



 足跡もなく後ろにいるなんてアサシンかな? 馬鹿にするように俺を見つめている彼女はいつもの制服姿と違い、レースのついたルームウェアだ。青い目と相まって何か映画のワンシーンみたいだ。あとさ、お風呂上がりだからか、白い肌が上気していて、何とも言えない色気を醸し出している。



「あらあら、どうしたの? 私を舐めまわすようにみて、セクハラでうったえるわよ」

「生足っていいよね。特にアリスはスレンダーだからモデルさんみたい」

「はいはい、どうせ、私は二宮さんみたいに胸が大きくないわよーだ」

「大丈夫、貧乳はステータスって前にアニメで言ってたよ」

「殺すわよ?」



 ひえ……自分でふっておきてそれはひどくない?ちょっと拗ねたように俺を睨んでいるアリスを見つめながら、俺は、なんで映画ではなく、アリスの家にお邪魔することになったのかを思い出す。全ては観ようと話してた映画が延期になったのが悪い。いやマジ楽しみにしてたんですけど、ライダーの活躍とかセイバーオルタとかさ。なぜ俺がアリスの家にいるのか、そしてなぜ彼女はお風呂上りになったのかを思い出すとしよう。



四月なのにまだホワイトデーです!!! すいません、土日FGOと体調不良で書き溜めできなかったです。アリスの話の時系列は、正妻戦争について話した後ですね。ただ、まだ正妻戦争は始まってません。



みなさんのおかげでブクマ3000いきました。ありがとうございます!! これからも

頑張っていくのでよろしくです。


面白いなって思ったらブクマや評価、感想などいただけるとうれしいです。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【散々搾取された上、パーティーを追放された技能取引者<スキルトレーダー>スキルショップを開き、S級冒険者や王族の御用達になる~基礎スキルが無いと上級スキルは使いこなせないって言ったはずだけど大丈夫か?】 こちらがハイファンタジーの新作です。 クリックすると読めるので面白そうだなって思ったらよろしくお願いいたします。 【モテなすぎるけど彼女が欲しいから召喚したサキュバスが堅物で男嫌いで有名な委員長だったんだけど~一日一回俺に抱き着かないと死ぬってマジで言ってんの?~】 ラブコメの新作です。よろしくお願いします。 クリックすると読めるので面白そうだなって思ったらよろしくお願いいたします。
― 新着の感想 ―
[良い点] 未だに桔梗ちゃんは幼馴染枠からは出ないんですよね。 うかうかしてると、アリスちゃんに攫われます。 でも、ツンデレは良いですね。 アリスちゃんがデレると破壊力がありすぎます。 まぁ、今回はツ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ