138 これであなたもあっという間に主人公!~都合のいいIQ上げ下げ講座~
皆様ようこそお越しくださいました。
本日の講座である、
《これであなたもあっという間に主人公!~ 都合のいいIQ上げ下げ講座~》
を担当させていただきます『氷雪・混沌・審判・紺碧・黎明・福音・予言』の魔女でございます。
はいでは早速始めましょう。
前提下準備
:あなた以外の同族知的生命体のIQを大幅に下げる。
:精神年齢は30代以降だがそれは秘密にし今はひと桁年齢であることをしっかりとアピールする。
__Step1__
まずは「その世界の誰も考えつかないわけないやろが」な案を何の気なしにうっかりこぼし周りの人間に大げさに称賛騒ぎ立ててもらいその案を採り上げてもらいます。
子供相手でもしっかりと意見を聞いてくれる都合のいい優秀ハイスぺ人間を事前に見繕っておければいうことなしですね!
この際忘れないようにしてもらいたいのは、「これはただの前世の記憶から来るもので日本人なら誰でも思いつくことだ」などの自分弁えてますからムーブを欠かさず行うことです。
__Step2__
前世の記憶が~と言いつつ、様々な素晴らしいアイデアを披露し続け、そのアイデアを採用され続け成功し続け神童っぷりを発揮しますが、ある場面(主に自分の凄さをうっかりばらして驚嘆の眼差しを注がれたい)においては自らのIQをとても下げます。
ようやくIQを下げる実践ができますね!
失敗することはありませんから気負わずリラックスして下げましょうね。
普段は優秀神童ですが「混乱して考えがまとまらない……」などの言い訳をすればそれらしく見えますよ☆
__Step3__
うっかり自らのオーパーツ的なオーバーテクノロジーな能力をばらしたあとは速やかにIQを元の神童レベルまで戻します。
そして「目立ちたくない!」と口では言いながらも実際は「もっと目立って凄いと言われるにはどうしたら」と昼夜考え続けるのです。
効率を突き詰めた結果、関わる人(優秀ハイスぺかつ自分を過剰に讃えてくれる異性多め)に自分の秘密をどんどんばらしていくのが最善と気付くでしょう。
__Step4__
コスパの良いお手軽な方法を見つけましたので、
「あなたを信頼していますので」
(会ったのたったの3回)
を合言葉にあれだけ「この能力はもしかして知られるとマズいものなのでは……」と戦々恐々していた自分の秘密を、関わる人関わる人にポンポン話していきましょう。
周りに「この能力は知られてはいけない」「そんなに簡単に人を信用しては駄目だ」等、きりっとしたお顔で諭されたりしますので、
「子供の話を馬鹿にせずに真剣に聞いてくれて……そんな方が悪い人だとは思えません」
(こんなすごい能力があるのに純粋な無垢な人を見る目があるMEを見て)
「この子が敵対しなかったので」
(MEのことが大好きなとても素晴らしい神獣精霊の人間解析能力は問題がないのです)
などと述べましょうね。
__Step5__
ここからはどんどん自分の秘密をオープン!
オープンオープンオープン!
制約魔法で縛ってないのにオープンオープンオープン!
ひたすらオープンです。
合間合間に「あの子達に、スキルに頼り過ぎては駄目だ」等の自戒できてる自分ってすごいよね?のニチャリをしつつも、人を信頼する目を一向に養わず自分を持ち上げてくれる優しそうな大人にどんどん自分の凄みをばらしていくのです。
そうして、
「自分がどれだけすごいことを成しているのか自覚を持ちなさい」
「あなたって人は……全く(微笑)」
などの微笑ましい眼差しを5人以上に向けられたら独り立ちの合図です。
おめでとうございます、もうわたくしからお教えすることはございません。
はい、お疲れ様でした。
この先一生謎の称賛を浴び続け成長の止まった井の中の蛙がどうなるかのサンプルを楽しみにしておりますわ!
では、次回の案内パンフレットを差し上げますからよろしければお持ち帰りくださいませ。
それにわたくしの各種SNSではお得な情報やクーポンも配布していますのでよろしければフォローお願い致します。
『他者からの「貴女って人は……全く(微笑)」から感じるほらアタシって魅力的な女性だから?臭』エッセイも今後出版する予定ですのでよろしければお手に取ってくださいませ。
それではまた皆様にお会いできますことを願って。
まだ休眠はしないよ




