愛ゆえに愛を捨てた漢 時空警察編
秀吉の拠点とする屋敷から20kmほどはなれた場所に歌舞伎をえんじる傾奇座 左右座があった。
そこには聖帝十字陵とよばれる劇団があり邪義、健四郎、羅欧、阿弥婆の四人の演者がいた。
それらは拳を武器としており漢を練磨し、切磋琢磨している。
『兄より優れた弟などおらぬ!』
『いやいやにーさん、この健四郎のほうがすぐれてますよ、実際』
『ふざけるな!この阿弥婆が最強じゃ』
『生涯にくいしかないしくやしいよ、お兄ちゃんとしては』
順番にジャギ、ケンシロウ、アミバ、ラオウとしゃべっていくと四人は喧嘩を始めた。
そこに現れたのが秀吉だった。
『やめぃやめぃ!みっともない!今後の黄衣衆をたばねるものともあろうものどもがこんな場所でさわぐでないわ!あほうめ!』
渇!と言うもじがでてきそうなほどめをひんむいていう秀吉の剣幕におされながらも、漢たちは堂々と仁王立ちしていた。
『うぬが殿か!おにいちゃんとしていっておきたいことがある!』
筋骨隆々の男は双眸を黒くしていった。
『われが一番強いのだという、絶対的強者であることを忘れるな!』
『やかましいわぃ!ひとめのつくとこでわしにえらそうなくちをきくなあほんだらぁ!!深井が言うとるティービーオーとやらをかんがえろ!』
怒気がます秀吉に気圧されるが負けじといいかえそうとして邪義にさえぎられた。
『うるせぇてめえ!おれのなまえをいってみろ!』
『じゃかぁさぁ!!邪義じゃろがい!けいごをつかえ!ちゅーとんじゃ!ぼけぇ!』
『百合亜……!』
秀吉が頭を抱えていると健四郎が女の名前を呟いた。
そこに深井がやってきた。
『やーどーもどーもすみません。おくれちゃって!今回の案件はサウザーのてこいれ、じゃなくて業務改善と指導でしたかな?』
『よー深い深い!まっとった!おまえがこなこんなくせのつよいやつらやしなわんちゅーに、どーにかせぇ!』
片ひざをつくと深井は御意といい業務の内容と改善点、指導すべき箇所、経営理念、一般教養の座学など用意してまなばせることとした。
『うぬよ!』
『はい、羅欧くん先生と呼ぶように』
『うぬよ!』
『はい、羅欧くん』
『生涯に悔いしかないのだがどうすればよい?』
『まず聞く態度と姿勢から指導しようか』
ふてぶてしい羅欧にたいして辛辣なことをいおうとしたが怖いので控えめにしておいた。
どの生徒も双眸が暗く恐ろしさをかんじた。
先が思いやられる。




