魔人の生態 時空警察編
魔人は元となった生物の本能と理性が大きく自我に影響し、みためがひとにちかければちかいほど知能がたかいのがわかった。
吟遊詩人の脳ミソのマセキとオウムをまぜた小型の魔人を作ってみた。
『沁みちゃうねぇ……心に……沁みちゃうねぇ』
成人男性の半分くらいのサイズで足が人で体がオウム、顔が人の魔人が産まれた。
『感じるねぇ……恐怖の感情を感じるねぇ……心に……沁み入るねぇ』
この場合脳ミソがちいさいので知能も低いかと思われたがなかなかわびさびの心得のある鳥形の魔人がうまれてしまった。
深井は魔人の安定したせいさんにとりいりたかった。経営学にあるイギリスのt型フォード車の大量生産をうみだしたときの逸話をおもいだしながら熟考する。
深井がにつまっているときに、オウムにちょっかいをかけてみた。
『どれっうたってみろ!オウムよ』
『ゆうやけや、せみのなくころ、かえりみち』
『ほう、なかなか風流ではないか』
『なぐさめか、ほめてのばすが、ぐんじびと』
『ははは!575で会話するのかおまえは、存外脳のようりょうはかんけいないのかもしれないな!』
脳の構造上つかわれていないぶいがあってもおかしくはないが、つかわれてない部位がフルで稼働していたらと考えるとまたちがってくる。
脳の大きさでかしこさがきまるなら、あたまのでかい深井は天才ということになる。自らを天才とは過信していないので矛盾していることから脳の本領を発揮しきれていないとかんがえていた。
『世は舞台!人はみな役者!だとすれば!これはとんでもない悲劇!そこに活路を見いだすのが信長さまと深井さまとウツロサマと影法師さま!時代は移り行くー!』
オウムはひとりごとをいうと真顔でだまった。
恐怖をかんじた。
『感じるねぇ……感じるねぇ……』
ぱさばさとはばたきするといった。
『沁み入っちゃうねぇ、恐怖の感情がぁ』
『つくっといてなんじゃが、きみわるいのぅ!!はっはっ』
『傷つくねぇ……心が……傷つくねぇ』
『いやすまんかった。うみのおやのおれを、したってくれとはいわんが、親子としてともにいきていこうぞ』
『親方さまぁ』
そう喜んで飛び付いてきたのであつくだきしめた。




