表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
寄生命体つのばやし  作者: GoodSunGGgaming


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

192/200

ダチョウと蟷螂はスパイスですか?いいえ、誰でも 時空警察編

蟷螂の魔人はかなしそうにつきをながめながらおびえる妻とこにいった。


『私は私ではない…』


『日名子……』


子供の名前はひなこ。


『ぉ、とう……さん?』


『ひな……こ……』


泣きながら鋭利な手を縮める。傷つけてしまわぬよう。


『さようなら……』


『おとうさぁーん!!!』


泣きながら蟷螂の魔人がとびさっていくのをおいかけるが、ころんでしまう。


膝がずきずきする。


その痛みが現実だと教えてくれてさらにさみしくなった。


後ろから母親が抱き締める。


『日名子……父さんとおくにいっちゃったね。むかし、戦にいったときみたいにね』


泣きながら娘を抱き締めふるえる足を気丈にも直立にさせ子供を不安にさせないようにする。


母親の鑑だ。


やさしいこえでいった。


『もう大丈夫よ』


かえってきてそっと忍び寄る蟷螂の旦那。


傷つけないように二人を抱いていう。


『ごめんね、有難う。開けちゃわないね……』


一瞬自我をとりもどしかけたが二人の鍵職人のいしきがまざりあって少しだけ別の人となってしまった。


『わんわんっ』


離れた場所からいぬの声が聞こえる。


『みつけたわん!』


でかした!といったのは深井で頭だけ犬の魔人が魔人を探し当てた。犬の魔人は深井がつくっていたのだ。


このころ黒衣衆は黒い衣類を纏ったその威風とかわった風貌から畏怖されており死の兵団とよばれていた。


『みつけたぞーわしのチャクラムだな!わかるんだこのかんじ、マセキのオーラのようなものでわかる。チャクラムでつくられた魔人だ!よくぞみつけたなワン人!』


犬の魔人はワン人とよばれており嗅覚がするどくマセキを識別しかぎわけさぐりあてることができた。


『わん!間違いないワン!』


『なんですかあなたたちわ!』


妻が気合いを込めて叫ぶ。


『われわれは黒衣衆の深井とワン人である!』


『亭主はひとです!なにとぞ!なにとぞ!』


深井は動揺する妻の肩にそっと手をおきながらいった。


『安心なされよ、亭主は魔人とよばれるれっきとした人である』


そういって慰め安堵させた。


ほっと胸を撫で下ろし亭主が殺されないことを知るとまたなこうと感情が揺さぶられたがなくなみだものこっていかなかった。


『蟷螂の人よ!我等とこい!ともに天下統一をめざそうぞ!』


『開けちゃおうねぇ……開けちゃおうねぇ』


両肩をつかむと蟷螂の魔人は両手をあげて泣いた。


『開けちゃおうねぇ……新世界の扉を……開けちゃおうねぇ……』


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ