クロノDiver 七つの罪源編
『いやっもうええわぁ!わらかしてもろた!わいもおこったは怒ったがかみでありながらそんな些末なことで感情を動かすのもみっともないわなぁ』
『本当の神であるなら寛容な精神をもっているはずで候』
『はっはっはっ、そういわれるとなんかキサンをゆるさなあかん気分になるなぁ!』
『御免で候え』
『かまわんかまわん!まぁのめや!うたえや!さわげよ!今宵はわいのおごりぞ!無礼講!』
米ノ俵からほっこりとたけた米ノかおりがしてくると大黒天は弁財天のかたをだいて酒をつげといった。
『しかたありんせんのぅ!とのがたのきまぐれには、ふりまわされるいっぽうでありんす!』
『いゃぁ!甘露であるな!候う候う』
豪勢に並ぶ酒や肉のオードブルに舌鼓をうつロマンチック忍者たち。
ゆうきはそれをはたでみていると。
『酒ははたちになってからだからな!』
『甘酒でも飲まんかぃ』
『それならもらおうかな』
ゆうきのてのひらに腕があらわれそそがれていく甘酒。
『ワイはキサンらがきにいったからのぅ!ええもんくれたるわ!』
そういうと大袋の中からどこにしまったかとさがしはじめるてとりだし、ゆうきにわたした。
ChronoDiverとよばれるウェットスーツをとりだしてみせた大黒天は詳しく説明してくれた。
『これはとあるDiverが白鯨とよばれるクジラの魔物にくわれたときにできたアーティファクトでな!きると装着者に馴染む上に時の海にdivingできるようになるんや!ええやろ!キサンは幸運卿のおきにいりで時を何度かわたっとる!おあつらえむけやで!』
『こんな高そうなものもらっていいんですか?』
『かまへんかまへん!わいは大黒天やぞ!豊穣だけやない幸福もよぶんや!ええようにことがすすむようねごとれや!その船の柁をにぎるのはキサンや!潜る場所はようかんがえや!』
『ありがとうござぃやす!』
ゆうきはクリスマスにプレゼントをもらったときのようなきぶんになりはしゃいだ。
甘酒がそうさせたのかもしれない。
この吉兆がどうころぶかもしらずに。




