表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
88/196

88.二章エピローグ

【☆★おしらせ★☆】


あとがきに、

とても大切なお知らせが書いてあります。


最後まで読んでくださると嬉しいです。



 キリエがカイ・パゴスでの騒動を鎮めた、一方その頃。

 その様子をはるか上空から眺める、天使ミカエルの姿があった。


「ふむふむ……いいですねぇ。聖なる力が、増大してるです」


 ミカエルは天からの命令で、キリエの活動を監視してるのである。

 彼の手にはバインダーが握られており、今回の出来事をメモしていた。


「国土全体の再生をした。これはおそらく、キリエの信者が増えたことによって、神の力が増したからでしょうねえ」


 神の力とは、その神を信じるものの多さ、熱心さによってきまる。

 森の民だけでなく、ドワーフ、トロルからも、キリエ神としてあがめられるようになった。


 結果、信者が増えたのだ。


「神候補は順調に、成長してる……っと、上に報告するです」


 ミカエルは翼を広げて、天界へと戻ろうとする。

 そのときだ。


「む? なんです? 空から光が……」


 天から地上へ向けて、勢いよく光が落ちていった。


「神がキリエに直々に試練を与えるです?」


 どうやら今落ちていったのは、キリエ用の試練のようだ。

 ミカエルは上からの指示を聞いてうなずく。


「次の試練も、なかなかに大変そうでやがるです。ま、がんばりやがれです、キリエ神」


    ★


《キリエSide》


 大変なことになった……。


『ひゃー! かえってきたー! 奈落の森~!』


 くま吉くんたちを連れて、わたしは拠点である、奈落の森へと戻ってきた。


『おお、戻ってきたのじゃ! おかえりキリエ!』


 緑髪の幼女がニコニコしながら近づいてくる。

 彼女は樹木王トレント・キングさん。


 長くこの森に住んでいる、みんなのまとめ役的な人だ(チャトゥラさんが本来それらしいけど)。


「ただいまかえりました。ごめんね、勝手に居なくなって」

『まったくじゃ、心配させよって』


 チャトゥラさんたちと一緒にこれなかった、小さな魔物たちが、わたしに近づいてくる。


『きりえー』『しんぱいしたよぅ』『かえってきてよかったぁ!』


 うう……すみませんみんな。

 勝手に居なくなって……。


 わたしはちびっ子たちを抱きしめて、よしよしする。

 すると……ぬるり、とわたしの身体に、誰かがまとわりついてきた。


「キリエ……ここがわたくしと、キリエの愛の巣なのね……♡」

「め、メドゥーサちゃん……」


 紫髪の美女、メドゥーサちゃんがわたしに抱きついて、頬にチュッっとキスしてくる……!


「婦女子が淫らに、キスなんてしてはいけません!」

「あら、お堅いのねキリエ。愛し合ってるならキスくらい日常の挨拶でしょ?」

「子供の教育に悪いことはきんし!」


 わたしは離れるも、メドゥーサちゃんがつきまとってくるー! ぎゃー!


『なんじゃ……このものも、魔王種ではないか!』


 樹木王さんは鑑定スキルを持っている。

 だから、メドゥーサちゃんが魔王種だってことにいち早く気づいた。


「カイ・パゴスで色々あって、仲間になりました……」

「キリエの愛人、メドゥーサ・サンティラよ」


 愛人じゃあない……!


「おのれメドゥーサ! キリエ様から離れろ!!!!!」


 犬耳フェンリルのチャトゥラさんが、文字通りかみつこうとする。

 けどメドゥーサちゃんはツンッ、とそっぽを向く。


「わたくしをその名で呼んで良いのはキリエだけ」


 どうやらメドゥーサちゃんは、過去の自分の名前を呼ばれたくないらしい(わたし除く)。

 それだと仲間たちが困るからと、わたしが新しい名前を付けたのだ。


 メドゥーサ・サンティラ。


「サンティラ……聖十二支デーバのひとりではないか!」


 かつて聖魔王エレソン様の配下で、強い力を持つ12体の魔物、聖十二支デーバ

 サンティラっていうのは、聖十二支デーバのひとりで、エレソン様が死んだ後、森を出て行った魔物の一人だったらしい。


 サンティラさんの娘さんが、メドゥーサちゃんだったんだって。

 だから名前を受け継がせることにしたの。


「このメドゥーサ・サンティラ。キリエの愛の守護者として、この森で暮らしてやることにしたわ」


 それと……。


「わしも暮らすぞ」「おらもー!」


 ドワーフのガンコジーさん、トロルのデッカーちゃん。

 そして……ドワーフ、トロルの若者たち数名。


『なんじゃこの者たち?』

「カイ・パゴスのドワーフとトロルたち。国を出てみたいって若い子たちが、ついてきたの」

『ふぅむ……なるほど。また信者を増やしてきたってわけじゃな』


 だから、信者って……。

 わたし神じゃないんだけどなぁ……。


 ああ、ごめんなさい、偉大なる我らが神、ノアール様……。


『ねえちゃんおいらおなかすいたー』


 まあ……ノアール様は寛大なお方だったときく。

 きっと赦してくれるわ。


「そうね、じゃあ……ごはんにしましょうか」


 こうしてわたしは、新しい仲間とともに、故郷へと帰ってきたのだった。


【★読者の皆様へ】



これにて2章完結です。

ここまでお付き合いいただきありがとうございました。


キリエの物語はまだ続きますが、一旦ここで区切らせていただきます。


3章開始は少々お待ちくださいませ。


ここまでで

「面白かった!」

「続きが楽しみ!」

「3章も期待!」


少しでも思っていただけましたら、ブクマやページ下部☆☆☆☆☆から評価をお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 三章も楽しみにしてます 評価もさせていただきました
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ