173.天使への覚醒
【☆★おしらせ★☆】
あとがきに、
とても大切なお知らせが書いてあります。
最後まで読んでくださると嬉しいです。
わたしの転移……い、いえ……ノアール様の奇跡で、わたしは別の部屋へと転移してきた。
『わー! がいこつばぁっかり! やべー!』
『ぴゅい~……こわーい』
魔物の子供たちがみな、わたしの後ろに隠れる。
無理ないわ。目の前に広がっているのは骨の山だもの。
「魔物の遺骨、ですかね?」
わんこさんが鼻を鳴らしながら言う。
しゃがみこんで、わたしはそれを手に取る。
「魔物だけじゃないわ。多分、このダンジョンに来た人たちの、お骨もある」
人間の骸骨もあるものね。
『こんなかに、かぐやさまの骨もあるってことー?』
くま吉君が骨を手に取りながら言う。
「そうね」
『うへえ、こんななから見つけ出すのむずーい』
くま吉君の言葉を聞いて、ゆらちゃんがうつむいてしまう。
ゆらちゃんにとって、かぐやさまは大切な人なんだ。
絶対に会わせてあげたいわ。
「ノ……」
パァアアアアアアア!
『『『姉ちゃんがまた力使ったー!』』』
……わたしが祈る前に、力が発動した!?
目の前のお骨の山がかたかたと動き出す。
骨が空中に浮かび上がり、それはパズルのように、形を作っていく。
部屋の床に整然と、骨が並べられた。
ものすごいたくさんの人の遺骨が、一人一人丁寧に、人の形をなして並べられている。
「すごいですぜ、キリエ様! ……キリエ様?」
……やっぱり。
この力って……わたしの力、なのかしら。
今までずっとノアール様が、助けてくれていたって思っていたけども。
でも、最近は祈る前に力が発動してる。
……ノアール様に祈りが届いて、ノアール様がなんとかしてくれてるって思っていた。
でも……。
「……ううん、だとしても、変わらないわ」
たとえ力を使ってるのが、わたしだったとしても、この力はきっとわたしの中にあったものじゃない。
ノアール神様が、わたしに授けてくれた力、なのだわ。
そのことに、感謝しよう。
祈りを、捧げよう。これからも……。
パァアアアアアアアアアアアアアアア!
ぎゅっ、と祈ったその瞬間、わたしの全身から力があふれ出た。
『ね、姉ちゃん! あ、頭の上に……わっかが!』
わたしは目を開けて、あおぎみる。
確かに、ず、頭上に天使のわっかが!?
『ぴゅぃいいいいいい! ねーちゃの翼、4枚になったぁ!』
振り返ると、わたしの背中から4枚の翼が!
こ、これじゃまるで……宗教画のなかにあった、天使じゃないの!
どどど、どうなってるのかしら!?
【★大切なお知らせ】
新連載をスタートしました!
『 【連載版】おっさん剣聖、獣の国でスローライフを送る~弟子に婚約者と道場を奪われ追放された俺、獣人国王女に拾われ剣術の先生となる。実は俺が世界最強の剣士だったと判明するが、泣いて謝っても今更戻る気はない』
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