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160.砂嵐、解除

【☆★おしらせ★☆】


あとがきに、

とても大切なお知らせが書いてあります。


最後まで読んでくださると嬉しいです。



 わたしたちは、迷宮都市ナントへとやってきた、のだけど……。


「何これ……?」


 わたしたちは砂蟲サンドワームのムイちゃんの外に出る。

 目の前には……巨大な砂嵐が発生していた。


 ゴォオオオオオオオオオオ……!!!


「この砂嵐のせいで、ナントの民たちは、孤立しているのです」


 商人のサンレッドさんが説明する。

 激しい砂嵐がわたしたちの行方を塞いでいる。


『あんなのに入ったら、ふっとばされちまうよぅ』

『ぴゅい! おそらからはいるのは?』

『てんさーい』


 ぐーちゃんの言うとおり、上空からならいけるかも……でも……。

 見上げるほどの砂嵐が発生してる。


 中の人たちが、外に出るのはなかなかに困難と思われた。


「フクロウ便で我らに救難信号が来たのです。中に入るため、魔法使いが何名か同行してますが……これでは……」


 飛行魔法を使える人たちを、サンレッドさんは連れてきたみたい。

 でも、砂嵐は救難を出したときよりも、成長していたそうだ。


 これで空を飛んで、中の人を助けるのは不可能……ってことね。


「大丈夫です」

「キリエさん、何をするのですか?」


 わたしは自信満々に言う。


「お祈りするのです、神さまにっ」

「は、はぁ……」


「我らの父、ノアール様ならば、困っている人を決して見捨てない。砂嵐くらい、直ぐに解除してくださります」


 ん? 

 なぜか困惑するサンレッドさん。


 ぽんぽん、とくま吉君が背中を叩く。


『大丈夫だぜ、キリエ神がなんとかしてくれるからよぉ!』

『ぴゅい! ねーちゃがすなあらし、なんとかしてくれる』

『さすきり~』


 だから……わたしがなんとかするんじゃなくて、ノアール様が……。


「見ててください、サンレッドさん! ノアール様の……威光を!」


 わたしは目を閉じて、お祈りをする。

 神さまどうか……。


 カッ……!


 え、ええ!?

 まだ祈り終えてないのに……力が発動した!?


『きたー! 姉ちゃんのぴっかー!』

『ぴゅい! ねーちゃびーむ!』

『びーむー』


 め、目を開けるとそこには……。

 砂嵐が、消えていた。


「す、すごい! あの猛威を振るっていた砂嵐が、一瞬で消えた!」


 サンレッドさんが目をキラキラさせている。


「え、えと……」

「すごいですね、キリエさん!」

「あ、あの……わたしじゃなくて……神さまが……」


 ぽんぽん、とくま吉君がわたしの肩を叩く。


『あきらめな、ねーちゃん』

『ぴゅい! ねーちゃがすごいんだから』

『かみー』


 ……最近、わたしの信仰が揺るぎかけている。

 もしかして神さまじゃなくて、わたしが……。


 いいえ!

 これは神さまのお力なの。神さまがすごいのっ。

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― 新着の感想 ―
[一言] 仮にキリエの力だとしても、それは ノアール神が貸し与えてくれたものなので、と
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