154.砂漠のキリエ
【☆★おしらせ★☆】
あとがきに、
とても大切なお知らせが書いてあります。
最後まで読んでくださると嬉しいです。
《キリエSide》
また……やってしまった。
じゃなかった。
また偉大なるノアール神様は、わたしを困ってる人のもとへと、飛ばしてきたのだ。
「どこ……? ここぉ……」
目の前には砂漠が広がっていた。
灼熱の太陽。そして、どこまでも広がる砂の海。
明らかに旧楽園ではないわ。
違う場所へ飛んでしまった……じゃなかった、神さまが飛ばしたんだわ。
「と、とにかく状況を把握しないと……でも一人じゃ心細いわ」
そのときだった。
『ひとりじゃないぜ!』
「その声は……くま吉君!」
振り返るとそこには……愛らしい見た目の、一匹の子熊がいた。
くま吉君。奈落の森にきて、初めてできた、魔物のお友達!
「くま吉君、良かったぁ~……一人じゃ心細いと思ってたところなのっ」
わたしはくま吉君のもふもふボディをぎゅっと抱きしめた。
ああ……落ち着く……。
『ぴゅい! ひとりじゃないよー!』
『ないのー』
ぴょこっ、とくま吉君の背後から、スラちゃんとぐーちゃんが出現。
魔物の赤ちゃんたちが居てくれる……こんなに心強いことはないわ。
「あっしもおります」
……え?
今の誰……?
振り返るとそこには、極東のニンジャと呼ばれる人たちの服を着た、藍色髪の女の人が立っていた!
「ど、どちらさま……?」
『やだなー、姉ちゃん。わんこ姉ちゃんじゃんかー』
「わ、わんこさん!?」
たしか……灰狼から進化して、雷狼になった子だったわね。
でも……あ。あれぇ?
「なんで人の姿に……?」
「おそらくはキリエ様のお力かと」
「わたし……? また何か……? 名前はつけたけども、それ以外なにもしてないわ」
てゆーか、一緒に遊んでいたくま吉君たちはともかく、わんこさんって近くにいたかしら……?
「キリエ様が光に包まれたとき、いち早くあっしが近づき、一緒に転移いたしました。その際に、キリエ様のお力を近くで浴びたから、存在進化を再び起こしたのかと」
「そ、そう……」
進化ってそんなポンポンおこる物なの……?
「キリエ様を守るように、力を与えてくださったのですよね?」
「え、え、あ、なるほど! そういうことね!」
ノアール神様が、きっとわんこさんに力を与えたんだわ!
わたしがまたどこぞで迷子になって、困らないように!
きっとそう!
『姉ちゃんスゲえなぁ。わんこ姉ちゃんを人間にしちゃうなんて』
『しゅげー』『すごーい!』
イヤイヤいや……だから、わたしなにもしてないんだって。
ノアール神さまが、わたしを守るために、わんこさんに力を与えただけだってば!
【★☆読者の皆様へ 大切なお知らせです☆★】
新作の短編投稿しました!
タイトルは、
『大魔導士は田舎でのんびり人生を謳歌する~「おっさんは必要ねえんだよ」と勇者パーティをクビになった俺、実は仲間にレベルを奪われてただけだった。呪いが解けて弱体化したみたいだが俺にはもう関係ない』
広告下↓にもリンクを用意してありますので、ぜひぜひ読んでみてください!
リンクから飛べない場合は、以下のアドレスをコピーしてください。
https://book1.adouzi.eu.org/n0797ip/




