142.続・川遊び、満喫【閑話】
小川には聖十二支のみんな、そして魔物の赤ちゃんたち。
流れが急じゃないし、深さは足首位なので、みんな安心安全に川遊びをしてるわ。
「……キリエ」
しゅるん、とメドゥーサちゃんが、わたしの身体に巻き付いてくる。
つつつ……とメドゥーサちゃんってば、わたしの肌を、てでなめるように触れてくる。
ちょっとくすぐったい……というか、変な感覚がするのよね。
「……キリエ。お肌真っ白。危険。非常に危険」
「危険って?」
「……日焼け」
「ああ、なるほど。でも大丈夫よ」
「……だいじょばない。日焼けケア、いる」
「ケア……っていっても、どうするの?」
「……そんなあなたに、これを」
すっ、とメドゥーサちゃんが片手に、瓶を持っていた。
中には……アロエ?
「これアロエ?」
「……そう。日焼け止め効果があるんだって」
「へえ……誰から聞いたの?」
「……マーテル」
樹木王さんが進化して、世界樹の精霊となったマーテルさん。
長く生きてるから、いろんなことを知ってるのよね。
「……このアロエを、こう」
ぺたり。
「ひゃっ」
ぬりぬり……すりすり……。
「あ、あ、ちょ、ちょっとメドゥーサちゃん! 自分でぬれるから!」
「……だめ。隅々まで、まんべんなく、一部も隙も無く、頭の先からつま先まで、塗らないと」
「いいってそんなに……ひゃ、あ、あ、や、やめえ……」
メドゥーサちゃんがやけにねっとりした手つきで、わたしに日焼け止めアロエをすりつぶした、白濁液を塗りつけてくる!
あ、なん、なんか……くすぐったいというか……き、気持ちいい……。
『おいらなんだか、いけないもの見てる気分だよ』
「こぉら! 子供はまだはやい! キリエ! メドゥーサ! 子供が見てないところでさかりな!」
さ、さか……!?
「ち、ちが……くま子さんこれは……あ、あ、ら、らめええええええええ!」




