18 リーゼお姉ちゃんのとんでもないやらかし発覚!
あけましておめでとうございます!
今年もしーちゃんをよろしくお願いいたします
その日の夜、あたしはスマホの聞いたことのない通知音に画面を見た。
「あ、ソフィーちゃんからだ」
毎回『何の音だろう?』って思っちゃうのは、あたしがソフィーちゃんのいる世界のことを忘れてしまうからなんだけど、今回はパチッとパズルのピースがはまったように昼間に起きた事件の真相がわかった。
── ああぁぁっ!! あれってーーー!!
あたしは急いでビデオ通話ボタンを押すと言った。
「もしもし、ソフィーちゃん? ちょっと聞いてよ! とーんでもない事件があったんだよ!」
『え? え? しーちゃん、どうしたの。何があったの?』
「実はね、……」
『え、ええー!』
ソフィーちゃんは目をまん丸にして、耳をぴーんと立てたまま、しばらく固まってしまった。
それがどういう事件だったかと言うと、母さんがパートの仕事から帰ってきてからのこと。
お昼ご飯の支度をしてくれているところに、(その前であたしとれーちゃんは必至に挽回しようと自由研究の課題に取り組んでいた時だよ)インターホンが鳴ったんだ。
宅配業者の受け取りに出た母さんがなかなか戻ってこなくて、どうしたのかなと思っていたら、
「まったく、ひどいイタズラね……」
ぶつぶつ文句を言いながら戻って来たんだ。
「母さん、どうしたの?」
あたしが声をかけると母さんはため息を吐いて言ったんだ。
「不審な荷物の配達があったの。住所は合ってるんだけど、受取人が外国人の名前になっていたから『うちにはそんな人いません』って受け取らなかったの」
「外国人?」
「ええ、リーゼなんとかって書いてあったわ。しかもその荷物の量がすごいの。そのトラックに載ってるほとんどの荷物がその人宛で。『全て支払い済みの荷物だから受け取ってもらえませんか?』って言われたんだけど気味が悪いから引き取ってもらったわ」
「ええ、何それ? 誰なんだろうね、そのリーゼなんとかさんって」
そう言ってれーちゃんと二人で首をかしげたんだ。
その時はさ、記憶を忘れちゃってるからわからなかったんだけど、『リーゼなんとかさん』って、リーゼお姉ちゃんのことだよね!?
うちの住所をどうして知ってるのかとか謎はいろいろあるけど! でも!
「そういえばれーちゃんが昨日、お人形の話をさんざん聞かれて大変だったって言ってた!」
「れーちゃんのお人形ハウスのことだね。しーちゃん、ちょっと待ってて。わたし、言乃花さんを呼んでくるね」
そう言うと通話が切れた。しばらくして通知音が鳴る。
「こんばんは、しーちゃん。さっきの話、詳しく教えてもらえるかしら?」
あたしがさっきの話を伝えると、みるみるうちに言乃花お姉ちゃんの眉が寄っていき、額に手をついてがっくりとうなだれた。でも、身体がぷるぷると小刻みに震えているのがわかる。
── うわー、これめちゃくちゃ怒ってるよね?
リーゼお姉ちゃん……合掌。
「ありがとう、しーちゃん。昨日リーゼの様子がおかしかったから何か隠しているのは分かっていたの。間違いなく芹澤も関わってるわね。しーちゃん、明日も来られるのかしら?」
「あー、ごめんなさい。明日は難しいかもなんだ。朝から予定が入ってて。……あ、夜なら大丈夫かも。れーちゃんの家でお泊り会するんだ」
「しーちゃん、夜に遊びに来るのは疲れているから大変なんじゃない?」
「そうかな? んー、れーちゃんちで泊まるの初めてだもんなー」
「えー!」しーちゃんたち明日は来られないのですか? つまらないのです」
三人で話しているといきなり美桜ちゃんが現れた。
── 相変わらず神出鬼没だよ! ……まあ、言乃花お姉ちゃんが来たらついてくるだろうとは思ってたけどね。
「ごめんね、美桜ちゃん。明日はちょっと予定が詰まってるんだ」
「お泊り会するなら美桜も一緒にしたいのです!」
ぷーっとまたもや頰を膨らませる美桜ちゃんは、そのままがしっと言乃花お姉ちゃんに捕まった。
「しーちゃん、美桜のことなら気にしなくていいわよ。美桜、あなたしーちゃんたちと遊びたいなら宿題を終わらせなさい。聞いたわよ、あなたまだ半分も終わっていないって」
「な、なんのことだかわからないのです」
「……ということだから、心配しないでね。それじゃまたね、しーちゃん」
そう言うと言乃花お姉ちゃんは美桜ちゃんを引きずりながら戻っていった。
── ファイトだよ、美桜ちゃん!
リーゼ、お説教確定(笑)
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今年もしーちゃんをよろしくお願いいたします!
それではまた二週間後にお会いしましょう!




