11 毎日、異世界転移〜!? 〜れーちゃん編2〜
異世界転移 れーちゃん編 続きです。
「思念波? ……ごめんなさい、初めて聞いた言葉だわ。どういったものかしら?」
「はい、実は……」
言乃花さんに事情を説明すると、
「ちょっと待って、れーちゃん。それって大丈夫なの? 気をつけてね。その人達が信用できるとは限らないわよ」
「はい、ありがとうございます」
とっても心配してくれているみたいで少し嬉しくなりました。その時言乃花さんが右手を頬に当てると呟きました。
「感情の波に力がある? ……確かに感情が高ぶると魔力にも影響が出ている気はするわね。なるほど……ねえれーちゃん、少し試させてもらってもいいかしら」
「はい?」
何をするつもりかなと思っていたら、いきなり言乃花さんの体が光り始めました!
── え? 何これ!
私がアワアワしている間に、言乃花さんの思念波が伝わってきます。
『まったく。昨日のリーゼときたら! 後でまた問い詰めなくてはいけないわね!』
びっくりして固まっている間に、言乃花さんを包んでいた光は消えていました。同時に周りの空気も緩んだ気がします。
「どうかしら。何か変化はあって?」
にっこりと微笑んで言乃花さんが聞いてきます。……けど!
── びっっくりしたーー! 何、今の? ひょっとしてこれも魔法? めちゃくちゃ怖かったんですけど! ……とりあえず言乃花さんを怒らせないようにしよう、そうしよう。
そう心に誓ってから、無理矢理笑顔を作って答えた。
『えっと、とりあえずリーゼさんに怒っていることはよくわかりました』
「そう、伝わったのね。良かったわ、昨日リーゼがれーちゃんを質問攻めにしていたとソフィーちゃんから聞いたの。ごめんなさいね、彼女自分の趣味のことになると時々見境がなくなるの」
そう言ってため息を吐いた言乃花さんからまた光のようなものが少し立ち上る。
「あの様子では、絶対に何か隠しているはずなの。あなた達に迷惑をかけていなければいいのだけれど」
この時はよくわからなかったんだけれど、後でしーちゃんのお母さんから衝撃の話を聞く事になりました。リーゼさんも、ちょっと怖い人でした、別の意味で。
「それでれーちゃん、今日はその話をしに来てくれたのかしら?」
「そのこともありますけど、私、ここに本を読みに来たんです。この世界のことが分かる本を読みたいです」
「あら、それは嬉しいわね。それじゃあ、一緒に書庫に行きましょうか」
「お願いします!」
── はぁ、ついに憧れの迷宮図書館に入れるっ!!
ワクワクしながら書庫に向かいました。入口は薄暗くて少し怖かったけれど、中に入るとそんなこと一瞬で吹き飛んでしまいました。見渡す限りの本の山。どちらを向いても本棚しかないのではないかという空間。高いはずの天井にまで届く本棚が壁を覆い、私の背丈よりも高い本棚の列があちらにも、こちらにも続いています。
── なんって、素敵な空間! 夢みたい……。
思わず足が止まってしまい。
「れーちゃん、離れないで付いて来てね。この中はとても迷いやすいの。見えている景色が本物とは限らないわよ」
「え、そうなんですか?」
── さすがは迷宮図書館! 図書館の中にも魔法が満ちているのかも。
大人しく言乃花さんに付いて行くと、ある本棚で立ち止まり何冊かの本を取り出して見せてくれました。一冊は絵本、他のものは少し分厚い本。初めてなので絵本を選びました。
「他の本も持ち出しておくから読みたくなったら渡すわね」
「ありがとうございます!」
閲覧室の元の場所に戻ってくると、絵本を開いた。
「わからないことがあったら、何でも聞いてね」
「はい」
ぱらりと頁を開くと、絵本とは言いながら、びっしりと文字も書き込まれているタイプの本。
「言乃花さん、ここなんですけど……」
「ああ、これはね……」
言乃花さんとの読書タイムは楽しくて、あっという間に時間が過ぎていった。その時……、
「お姉ちゃんを、取るなーーーーっ!」
突然大声がしたかと思うと目の前につむじ風が起こり、何も見えなくなった……。
二枚目のイラスト公開です!
今回も㐂絲様に描いていいただきました。二人の笑顔大好きです!
いつも素敵なイラストありがとうございます!
怜奈は人見知りをするため、初めての人には緊張して礼儀正しく答えてしまいます。慣れてくるとボロが(笑)
続き読みたーい! とおもっていただけたら、ぜひ、いいね、ブクマや⭐️で応援してください。まりんあくあのやる気スイッチがたくさん入ります!
それではまた二週間後にお会いしましょう。




