12 幻想世界と現実世界?? 新しい友達の予感
新キャラ登場ー!
箱庭本編お読みの方は、分かりますよね(笑)
夏休みに入って一気に忙しくなった。午前中は学校の水泳教室に行き、ひたすらクロールの練習をする。息継ぎが苦手でつい一気に泳いじゃって、途中でゼーハーってやってしまい、もう少しのところで二十五メートルに届かない。
── くっそー、今度こそ!
って根性で泳ぎ切ろうとしていたら、先生に途中で息継ぎ特訓させられる羽目になっちゃった。
── とほほー。
まあ、そのおかげでなんとか最終日には二十五メートル泳ぐことができた。
── あたしにかかればこんなもんよね、うん!
ソフィーちゃんとは夏休みに入ってから会えなくなった。
ソフィーちゃんがいた学園は「幻想世界」と「現実世界」という二つの世界の境にあるらしい。
夏休みに入ると、ソフィーちゃんは幻想世界へ行ってしまった。幻想世界にはリーゼお姉ちゃんのお父さんが所長をしている魔法研究所があって、特別寮のみんなはその研究所で合宿をしていたらしい。
── なんと、幻想世界は魔法中心に発展した世界なんだって!
めっちゃくちゃ行きたかったんだけど、残念ながら門は学園にしか開かなかった。
学園からは車で移動したってソフィーちゃんが言ってたから、あたしがそこに行くのは無理だよねー。
── 残念すぎるー!
研究所にいる間も、毎日ソフィーちゃんはビデオ通話をしてくれた。中に広い庭園があって、そこから通話してくれたりもした。学園から出たことがなかったソフィーちゃんはとっても嬉しそうに幻想世界の話をしてくれたよ。あたしも自分の世界とは全然違う話を夢中で聞いていた。
── くうぅー、あたしも行ってみたいよ!
── 『お土産買って帰るからね』って言ってたから、すっごく楽しみっ。
それから何日かしてソフィーちゃんは「現実世界」っていうもう一つの世界に移動した。
── なんと、師匠は芹澤財閥という大っきな会社の御曹司だったらしい! さっすが師匠ーつ!
ソフィーちゃんはその財閥の保養所っていう施設で初めて温泉に入ったんだって。温泉いいよねー。
でも、温泉に行ったらリーゼお姉ちゃんがお風呂の中でのぼせていて大変だったらしい。
── リーゼお姉ちゃん、何やってるんだろうね?
だけど初めて温泉に入ったんだとしたら、湯あたりしちゃうこともあるのかもねー。
── あーあ、あたしもソフィーちゃんと一緒に温泉入りたかったなぁー。
それから言乃花お姉ちゃんの家で、「椿流護身術」の稽古をしたんだって。そのときに「美桜ちゃん」っていう女の子がお手本を見せてくれたらしい。
『美桜ちゃんってね、たぶんしーちゃんと同じくらいの女の子よ。お手本を見せてくれた時、すっごくカッコ良かったの。でも、ちょっとイタズラっ子なところもあるみたい。私たちが鍛錬場に行った時にね、トレーニングマシンを勝手に使っていたみたいで、ものすごーく怒られてたのよ』
ソフィーちゃんはクスクス笑いながら言ってたけど、あたしは笑顔が若干引きつった。
── 何、このデジャブ感?
そのトレーニングマシーンってソフィーちゃんの説明によると、中でゴーグルを着けると仮想空間の中でトレーニングができるようになってるらしいんだ。
── あたし、もしもそんなマシーンが目の前にあったら……うん、確実に試してるね。
ちょっと背筋が寒ーくなっていたら、
『あー! もうお話してるのです! 私もおしゃべりしたいのです!』
という甲高い声が聞こえてきて、突然画面にヌーッとでっかい顔が映り込んだ。思わずビックリしてスマホ落としちゃったよ……。
『あれ? 誰もいないのです? さっき確かに誰かいたのです』
── あー、なんでいるのかわかんないけど、きっとこれは、あの子だね。絶対っ!
画面の向こうで、
『え、美桜ちゃん? どうしてここに?』
『メイお姉ちゃんからソフィーちゃんが別の世界のお友達とお話してるって聞いたのです! 私もお話したいのです。紹介してほしいのです!』
という声が聞こえてきた。
── この美桜ちゃんって子、仲良くなれそうな気がするよっ!
この通話は箱庭本編の最新話よりも少し後のお話です。
どうして美桜ちゃんがいるのかは、本編をお楽しみに。
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それではまた二週間後にお会いしましょう。




