9 お手紙を書こう2
前回の続きです。
しょんぼりソフィーのわけは?
「どうしたの、ソフィーちゃん?」
そっとソファーに座り直してソフィーちゃんを見ると、ポロポロと涙をこぼしている。
「ちょ、ソフィーちゃん大丈夫? お腹が痛いの?」
ソフィーちゃんは首を振って言った。
「あのね、わたし、初めて絵を描いてもらったの。嬉しくて……」
「そっかあ。うさみちゃん、すごく可愛く描いてくれたものね! ……じゃあ、どうしてそんなにしょんぼりしてるの?」
「あのね……わたし、絵が描けないの。今まで描いたことがないの。だから、こんなに素敵なプレゼントをもらったのに、お返し出来ないのが悲しくて」
何でも出来ると思ってたソフィーちゃんにも苦手なことがあるんだね。……よし、ここはあたしの出番だよね? あたしはソフィーちゃんの手を取ってにっこり笑って言った。
「大丈夫だよ、ソフィーちゃん。あたし描けるよ! お礼の絵はあたしが描くから、代わりにお手紙はソフィーちゃんが書いてくれる?」
するとみるみるうちに、ソフィーちゃんの顔にお花が咲いた。
「本当? しーちゃん絵が描けるの? すごいね! じゃあお願いしてもいいかな?」
あたしはにっこり笑って胸を張った。
「もっちろん。あたしにまっかせなさーい! ……あ、でも描くものが」
「ん? 絵を描くのならこれが必要かな?」
それまで黙ってあたしたちの様子を見ていた学園長が、どこからともなく白紙の紙と色鉛筆とカラー水性ペンをセットで出して、手渡してくれた。
「うわぁ、学園長ありがとうございます! 完ぺきです」
あたしはそれをテーブルに並べると、ソフィーちゃんから鉛筆を借りて下書きを始めた。
「えーと、うさみちゃんとゼラくん、ミミリさんを描いたらいい? ソフィーちゃん、ゼラくんやミミリさんがどんな人かわかる?」
「ううん、わたし、うさみちゃんにしか会ったことがないの」
「そっかー。じゃあ、あたしとソフィーちゃんとうさみちゃんを描いてみるよ。ソフィーちゃん、うさみちゃんのこと教えてくれる?」
こうしてあたしはソフィーちゃんにうさみちゃんのことを聞きながら、あたしとソフィーちゃんがうさみちゃんと手を繋いで学園にいる絵を描いた。うさみちゃんには、リーゼさんたちと同じような制服を着てもらった。
「できたー!」
あたしが絵を描き上げるのとそれほど変わらないうちに、ソフィーちゃんも手紙を書き終えていた。ソフィーちゃんが読み上げてくれる。
「うさみちゃんへ
素敵なお手紙ありがとうございます。とてもうれしかったです。
今日はしーちゃんが遊びに来てくれて、一緒にパンペルデュ(しーちゃんの世界ではフレンチトーストというそうですよ)を作りました。メイ、冬夜さん、リーゼさん、言乃花さんが美味しそうに食べてくれました。ホットプレートっていう火を使わなくてもいろんな料理を作ることができる便利な道具を使って作ったんですよ。とっても簡単に作れたので、うさみちゃんが学園に来たら一緒に作りましょうね。
しーちゃんがわたしたちの絵を描いてくれました。お手紙と一緒に入れますね。いつか三人で、会えるといいな。
うさみちゃんの世界では魔法を使える人がほとんどいないのですね。しーちゃんの世界も魔法を使える人はいないそうです。だからうさみちゃんが魔法を使うところを見たいって言っていました。
冒険は順調ですか? うさみちゃんが危ない目に会っていないといいです。ゼラくん、ミミリさんにもよろしくお伝えください。お二人にも会ってみたいな。わたしは学園とその前にいたところのことしか知らないので、うさみちゃんの冒険のお話をいつも楽しみにしています。またお話聞かせてくださいね。
ソフィーと詩雛より」
今回でスペシャルコラボ回は終了です。
うさみちゃん、ゼロくん、ミミリさんたちの物語はこちら うさみち様作
「見習い錬金術士ミミリの冒険の記録〜討伐も採集もお任せください!ご依頼達成の報酬は、情報でお願いできますか?〜」
https://book1.adouzi.eu.org/n1094hm/139
「うさみちゃんからのお返事」がこちら!
『魔法使いうさみと異世界を繋ぐ魔法の手紙 第二弾』
https://book1.adouzi.eu.org/n5354ii/
うさみち様、素敵な物語&お返事本当にありがとうございました!
それではまた二週間後にお会いしましょう。




