8 素敵なサプライズ
学園長からのサプライズプレゼント!
それは……?
「さて、用事は全て済んだみたいだね。……それではここで君たちに僕からのプレゼントだ」
そう言って学園長さんがウインクすると、奥の机の上にあった何かをニコニコしながらソフィーちゃんに手渡した。途端にソフィーちゃんの耳がピーンと伸びる。目がキラキラと輝いている。
── か、かわいいーっ!
思わず見とれていると、今度は目をウルウルさせながらあたしを見て言った。
「しーちゃん、うさみちゃんから私たちにお返事が来たよ!」
「え!? うさみちゃんって、あたしとはまた別の世界にいるっていう、あのうさみちゃん!?」
「そうよ。ここに『ソフィーちゃんとしーちゃんへ』って書いてあるの」
「うわぁ、すごいよソフィーちゃん!」
あたしたちが大興奮していると、学園長さんが言った。
「君たちがパンペルデュを作っている間にお報せが来てね。ちょっと行って取ってきておいたんだ。ほら、そこのソファーで読むといいよ」
「あ、でも、あたしそろそろ時間が……」
時計はもうすぐ五時になるところだ。急がないと母さんが帰ってきてしまう。あたしがいなかったらすごく心配するに決まってる。それに、もしも靴を持って下に降りるところを見つかったりしたら、めっちゃくちゃ怒られるよ。
その時、また学園長さんが言った。
「大丈夫だよ、ここは別の世界だからね。多少の時間のズレは修整しても問題ない。僕がきちんと詩雛くんが困らない時間に送ってあげるよ。あ、アプリだとそこまでの修整はできないから気をつけてね?」
「うわあ、ありがとうございます!」
── 学、学園長まじで有能すぎるよ! これなら遅刻しないよね?
あましは思わず飛び上がって喜んだ。
「それじゃ、しーちゃん。開けるね」
あたしとソフィーちゃんは並んでソファーに座ると手紙を開いた。ちょっとガタガタしているように見える文字は、やっぱりあたしには何が書いてあるのか分かんない。けれどもソフィーちゃんが気付いて読んでくれた。
『ソフィーちゃん、しーちゃんへ
お手紙ありがとう。とっても嬉しいわ。
そっちの世界でも、魔法が使えるのね?
私の世界では、魔法を使える人はほとんどいないのよ。……そうねぇ、私と、もう1人の存在しか知らないわ。
私もぜひ、そちらの世界に遊びに行きたいわ。
ミミリがね、『制服』っていうのを作ってくれたのよ。もし遊びに行けたら、女子トーク、しましょうね。
……あっ、でもうちにはゼラっていう男の子もいるの。仕方ないから仲間に入れてあげてね。ちゃんと躾けて行くから。
じゃあまたね。また、お手紙書くわ。
ミミリのうさぎのぬいぐるみ、うさみより』
「……ふうん。うさみちゃんはミミリって人のぬいぐるみなんだね! ミミリってメイお姉ちゃんみたいな感じかな? それに、ゼラって男の子も一緒にいるんだね。ソフィーちゃん、すごく頭が良くてどんな文字でも読めちゃう子が一緒にいるって言ってたよね。その子がゼラくん?」
「ううん、その子はアルヒちゃんって言うの。うさみちゃんたちは冒険に出るのが好きって言ってたでしょう? 彼女はお家でお留守番をしているみたいなの。うさみちゃんはミミリさんとゼラくんの三人で冒険してるんだって」
「そうなんだ、ゼラくんかー。ミミリさんにもゼラくんにも会ってみたいね! ……あれ? ソフィーちゃん、もう一枚あるよ」
「あら、本当ね。……これって……!」
その紙にはクレヨンみたいなもので絵が描かれていた。大きな口を開けて笑っている女の子と、スカートをはいた真っ白なうさぎが仲良く手を繋いでいる。
「これってあたしたち? うわぁ、うさみちゃんがあたしとソフィーちゃんを描いてくれたんだね!」
思わずピョンピョン跳びはねてしまった。だけど、隣にいるソフィーちゃんがピクリとも動かない。
── どうしたのかな?
すると、突然ペタンとソフィーちゃんの耳が垂れた。
今回と次回は、以前お手紙を書いた、うさみち様の小説
「見習い錬金術士ミミリの冒険の記録〜討伐も採集もお任せください!ご依頼達成の報酬は、情報でお願いできますか?〜」
https://book1.adouzi.eu.org/n1094hm/139
に登場するうさぎのぬいぐるみ「うさみ」ちゃんからのお返事へのスペシャルコラボ回となります。
その「うさみちゃんからのお返事」がこちら!
『魔法使いうさみと異世界を繋ぐ魔法の手紙 第二弾』
https://book1.adouzi.eu.org/n5354ii/
うさみち様、素敵な物語&お返事ありがとうございました!
それでは続きはまた二週間後に。
またお会いしましょう!




