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超空陽天楼  作者: 大野田レルバル
天空斜光
51/81

塩漬け

「あれがターゲットですね……。

 結構……というかかなり大きいですね」


『そりゃそうですわよ。

 あの基地はシグナエの東側でナンバーワンの大きさを誇るのですことよ』


『大天使クラース様がお怒りじゃけんね。

 さっさと攻め落とさなきゃいけんみたいじゃ』


 よく分からないデートをした翌日。

さっそく蒼達は占領に苦労している味方からの援護要請を快諾したマックスの顔を立てるためにシグナエの地へと来た。

シグナエ連邦、ソウゴ大洋艦隊所属要塞軍港ガールジック。

シグナエ連邦にも拘らず雪の積もらないシグナエの数少ない不凍港としてここは使用されている。

まだ軍港から凡そ百キロは離れていると言うのにすでにその姿は見えてきていた。

港を端まで埋め尽くすように砲を搭載したビルが多数立ち並んでいる。

さらにセウジョウよりも大きな施設が所狭しと鎮座した巨大な軍港だ。

数少ない不凍港だからこその待遇だろう。


『………………ふむ』


空月家の長男、真黒は敵の施設を分析しているのか急に唸った。


『ねぇ、真黒兄?

 あの港に風俗とかはありますこと?』


『ん…………あとで調べておく』


『お願いしますわ』


(それを手にいれていったいどうするんだ……)


 《ネメシエル》の突っ込みも虚しく響く。

話を元に戻すと真黒が慎重に分析を行っているのには理由がある。

価値が高いものには当然それに見合う量の軍備が、警備が施されている。

例に漏れずこの軍港もそうだ。

細かい図面は手に入れることが出来なかったため、所持している兵装の半数以上は未知数。

シグナエ連邦極東州であるカウンソルコフ州はその面積の半分以上が軍港として利用されている世界でも珍しい軍人だらけの州だ。

ソウゴ大洋に長く伸びた半島は沿岸部から内部まで軍港として機能していた。

籠城戦になったとしても三年は持ちこたえれるほどの物資と食料ら燃料、弾薬が貯蔵してあるらしい。

普通に攻め込んだところで返り討ちにあうわけだ。


『大天使クラースの従属に従わないなんて……。

 なんて罰当たりなやつらじゃ……』


援護に借り出されたのは何も《ネメシエル》と《ニジェントパエル》だけではない。


『…………。

 しょうがなかろう』


 《アイティスニジエル》を除く四隻が狩り出されたのだ。

センスウェムとか言うわけの分からない組織を相手取った戦いは大攻勢の初手から躓きの一歩を見せていた。

シグナエ本国への攻撃にはどうしてもこの軍港を攻め落とす必要があったのだ。

しかし、第一次攻撃隊で、攻め入った二十隻の連合艦隊は半数が壊滅。

地上から制圧するはずの海兵隊を基地上空に送り届けることすら出来なかった。

第二次攻撃隊は倍の四十隻に増えたが、それでも攻め落とすことは出来なかった。

なんとか基地の一部を占領したにすぎない。


「そして第三次が我々、ってことですね。

 まぁ、私達にかかれば敵基地なんてすぐにでも落とせますよ」

 

 残りの動員可能な軍隊をヒクセスはかき集めヒクセス以外の国もこの作戦に大きな期待を寄せているようだった。

今回作戦に投入されるのは空中艦だけではない。

二十年ぶりに開発、製造された水上艦も投入されるのだ。

水上艦は空中艦と比べ、被弾面積が少なくなりさらにステルス性能を付与することも簡単になる。

また、重量制限を課さなくともよいために強力な軍艦を作り出しやすい。

とのことで今回はその水上艦達の初御披露目かつ御守りをしろとのことらしい。


「大丈夫ですかねぇ?

 私どうにも空を飛ばないメリットが見つからないのですが」


 水上を猛スピードでついてくるその姿はまるで親についていくアヒルや鴨の雛のように見える。

粘ついた海を高速で移動するには出来るだけ海水と接する面積を少なくするべきだ。

ところが今回の水上艦は力で海を押し退けて進んでいるように見えた。


「ふん、私め達には関係のないことですことよ。

 私め達、《超極兵器級》に勝てるわけないんですから」


「そりゃそうですけど」


 新品の船体には錆び一つ付いていない。

船体の奥には何千人もの海兵隊が今か、今かと銃を握りしめていることだろう。

男の熱気が溢れる船内を想像して蒼は少し嫌な気分になってしまった。

咳が出そうになりますね、考えるだけで。

水上艦は全部で六隻。

積んでいる物資は戦車をはじめとして装甲車、四輪駆動車、バイク。

さらに臨時司令部のための建設資材、といったところか。

ステルス性を意識した船体はしゅっ、と細長い。

さらにアクティブステルスのために翼のようなものが九十度垂直にいくつも取り付けられていた。


『こちら《マクベス》。

 水上艦隊旗艦として《ネメシエル》の護衛に意見がある。

 まず、もう少し前に出て敵の攻撃を引き付けてもらいたい』


「……そちらがちゃんと攻撃を成功されるのなら喜んで行きますよ」


『ふん。

 プライドだけは一丁前か』


「面白いぐらいに偉そうですね。

 一度も戦場に出たことない雛鳥の癖に」


『……あらあら口の悪い艦ですことねお二人とも?

 まだ皮も剥けてない坊やのくせに。

 戦争童貞のあなたが引くべきですわ。

 それに黙っていた方がかわいいかも……ですわね』


『………………勝手に言っていろ』


味方の水上艦はこれだけ近くにいるのに《ネメシエル》のレーダーにも映らない。

だから敵が感知できるわけが無い。

私達が護衛する必要はないんじゃないですかね。

蒼は胸の中のモヤモヤを押さえ込み、目前の敵に集中する。


(目標座標まであと五分。

 全艦へ通達。

 作戦実行体制にかかれ)


 《ネメシエル》がマップを展開し、全艦へと現在位置を知らせはじめる。

作戦通り強襲揚陸艦へと指示を飛ばし、その護衛につくように駆逐艦たちに命令する。

旗艦としての役目はバッチリだ。


「作戦指定空域に接近。 

 あと数分で攻撃目標にたどり着きますよ。

 強襲揚陸艦は高度を下げ、攻撃体制に入ってください。

 全艦、全兵装解放。

 エンゲージ」


『了解!

 エンゲージしますことよ!』


 当然海兵隊を積んでいるのは水上艦だけではない。

《ネメシエル》の他にこの艦隊には戦艦が三隻、巡洋艦が四隻、駆逐艦が四隻、強襲揚陸艦が三隻付随している。

ベルカの艦、ヒクセスの艦、シーニザーの艦等々凡そ五カ国の多国籍艦隊だ。

また、すぐにこの海域にこれるように《ジェフティ》をはじめとした《超常兵器級》も配備されているのだから負ける要素はほとんどない。


『旗艦、作戦通り動きます。

 よろしくお願いします』


ヒクセス製の強襲揚陸艦隊は蒼に返事を返し高度を下げ始めた。

全通式の三段の甲板には多数のVTOL機が並び、エンジンに火が入り始めている。

船体の左右に小さな艦橋が付いており、甲板では整備の人間がゴマ粒のように小さく蠢いて映る。

“核”を積んでいないヒクセス自慢の強襲揚陸艦という名前の実質空母並の搭載機数を誇るこれまた新造艦だ。

最近では“核”一人に艦の制御を託すのはやはり厳しいと言うのがだんだんと世界共通になってきているようだ。

実際戦艦ではなく空母など、面制圧を行うことが出来る艦が世界では増えてきている。

そんな中ベルカだけは《超常兵器級》や《超極兵器級》といったものを作り出しているのだから、他国から笑われた時代もあった。


『蒼…………。

 我々は…………ここで…………別行動に…………入る』


 《ヴォルニーエル》と《ルフトハナムリエル》は予定通りこの要塞を別方向から攻めている味方艦隊の救援に向かう。

旗艦としての権限を《ネメシエル》から取り戻し、《ヴォルニーエル》は艦隊から多数の軍艦を引き連れて離れていった。


「了解です。

 お気を付けて」


『……そちらこそ。

 気をつけろ……我が妹よ……。

 何があるか……分からない……からな』


「真黒兄様こそ。

 お気をつけて」


 二隻が当該の空域を離脱したのを確認し、本日の作戦を改めて確認する。

水上艦の援護、および敵基地の制圧。

対地攻撃にて敵勢力の排除。

敵戦力は先程も言った通り未知数だ。

伝えられた作戦は以上だ。


『それにしてもどうしてこんな基地の一つや二つさっさと制圧出来ませんこと?

 ぱっぱと全てを燃やせば終わりではありませんこと?』


真白は通信の中でイラついたような声を出す。

それももっともなほどこちら側は敵に攻撃を行っていた。


「まぁ姉様。

 しょうがないですよ」


(蒼副長!

 敵基地内部にて高エネルギー反応を多数確認!

 こっちに来るぞ、到着までおよそ十秒!

 回避しろ!)


「んなこと急に言われても……!」


 敵要塞から凡そ三十キロ近辺にてブザーが突如場を支配した。

艦橋内部が赤く染まり、警告音が耳を劈くような大音量と味方艦轟沈のベルが重なって鳴り響く。 

《ネメシエル》の“レリエルシステム”に直結した脳が咄嗟に判断を下し艦を傾ける。

傾けた艦の真横を図太い弾丸が通り抜けて行った。


『ああ!

 《シエトロエン》が!』


 《ネメシエル》の真後ろに展開していた一隻の戦艦が思いっきりその弾丸を受けた。

万を超える質量が一瞬で消し飛び、爆発、四散する。

いくつもの炎を吐きながら、船体が海面へ水柱を立てて落ちる。


「っち、敵の攻撃ですね」

 各艦、私と《ニジェントパエル》の後ろに展開。

 真白姉様、“イージス”最大展開で敵へと肉薄しますよ!」


『ん、お任せなさい。

 行きますわよ』


 《ネメシエル》と《ニジェントパエル》が艦隊の盾になるように展開する。

だがそれを読んでいたかのように敵は今度は水上艦を狙ってきた。

遠くで青く光る何かがちかっと見えた気がした。


「《マクベス》!

 出来るだけ私達に近づいて――!」


『ダメだ……間に合わない、間に合わないんだよぉ!!』


弾丸が、まだ新品だった水上艦を射抜く。

千人以上が乗った艦のど真ん中に空いた穴から真っ二つに折れ水中へと没していく。

時間にして二十秒もなかったであろう沈没。

生存者はゼロだろう。


「っ、この威力まさかヒクセスの巨大兵器じゃ……」


『とにかく肉薄しますことよ。

 そうじゃなきゃ打つ手も考えられないわ』


「了解!

 このまま敵のど真ん中を突破しますよ!

 ターゲットは私と真白姉様で引き受けます。

 強襲揚陸艦及び付随艦艇は海兵隊の揚陸をお願いします!」


『了解しました、旗艦!

 幸運を!』


『了解です!

 旗艦、どうかお願いします!』


 二隻の《超極兵器級》が展開した“イージス”の後ろに味方艦が隠れる。

機関出力を最大にまで引き上げ、マッハの速度にまで達した《ネメシエル》と《ニジェントパエル》の前に敵の姿が現れるのはすぐだった。

遠くから見たときは基地の後ろにそびえるただの山に見えた。

近づいてようやくそれが巨大な戦艦だと気がついた。


『これが《天端兵器級》……!

 立派なモノをお持ちじゃないですこと!』


 全長一キロを超え巨大な砲身を一門。

その砲身を基点にありとあらゆる装備が付け足されたように見える。

山のようなその艦は地上にキャタピラで接していた。

巨大な砲身を守るように八基のこれまた巨大な砲台がつけられている。

艦、というよりは要塞。

シグナエ特有の緑色の装甲が山に見間違えさせていたようだ。

楕円形の船体には迷彩が施されている。

基地の一部にも見えるその船体はおそらく基地の中枢を司っているのだろう。


『敵の砲身は私達を狙っていますわ!

 《ネメシエル》、最大出力で“イージス”を展開しますわよ!』


「一撃防げれば一気に距離をつめれますからね!

 それに賛成です、真白姉様!」


 全長一キロを超える砲身に青色の光が溜まる。

その光を知らないものはこの世の中にはいないだろう。

苦い思いでともに未だ南半球を覆っている物質だ。


「アルル重粒子――!

 シグナエめ、もうなりふり構っていられないみたいですね……!」


 その青色の光に押し出されるようにして弾丸が大質量、エネルギーを持って《ネメシエル》を襲った。

“イージス”の過負荷率が一気に二十も上昇する。


「よっし、耐えましたね!

 このままあの軍艦の真上を通過!

 その際に“散弾爆撃ナクナニア光”を叩き込んでやります!」


(了解した!)


『私はこのまま僚艦の守りにつくわ!

 終わったらすぐに行くからそれまで持ちこたえて!』


 マッハを超える速度で《ネメシエル》は《天端兵器級》の真上を轟音を立てて通過する。

その際に艦底に開いた“散弾爆撃ナクナニア光発射口”に溜まったエネルギーを《天端兵器級》へと降り注いだ。

雨よりも濃い密度で降り注いだエネルギーは普通の要塞など一撃で粉々にする力を持つ。

《天端兵器級》は“グクス荷電障壁”を展開し、それらを防ぎきった。


(強烈な“グクス荷電障壁”の展開を確認!

 攻撃が無効化されているぞ!)


「さすが《天端兵器級》といったところですね……!

 引き続き攻撃を。

 距離およそ二十キロ程度から“三百六十センチ六連装光波共震砲”で攻撃します!」


(了解!

 全力で《天端兵器級》付近から離脱!

 離れたところからの攻撃を行う!)


 《ネメシエル》の甲板に並んだ“三百六十センチ六連装光波共震砲”が旋回し、《天端兵器級》へと射撃を行う。

ところがこれまた敵の“グクス荷電障壁”が障壁となり防がれてしまう。


「次々と撃ってください!

 敵の障壁も無限ではないはずです!」


 敵艦と《ネメシエル》の間で雨嵐のようにレーザーが行き交う。

“三百六十センチ六連装光波共震砲”の砲身が加熱し、鋼鉄が赤くなりはじめる。

放熱板が開き、ゆらりと陽炎が立ち昇る。


(蒼副長、敵艦から通信だ!

 繋ぐぞ!)


【貴様はやりすぎた。

 イレギュラーなんだ。

 だからここで死んでもらう】


その言葉は蒼を一発でいらだだたせることに成功した。


「はん、突然入った通信で言うことがそれですか。

 まずは挨拶と名前から、と教わらなかったんですか?」


 映った女の顔を蒼は睨み付けた。

目の周りに赤い化粧をしている。

まるで蛇がそのまま人間になったかのようだ。


【……ふふん、何かを語るに言葉は不要か。

 どちらが負けても文句は言わぬ。

 いくぞ《鋼死蝶》!】


「いや、挨拶と名前言えって……。

 まぁいいですけども……」


そう言うよりも前に通信は切れてしまっていた。


「《ネメシエル》、敵艦の分析を。

 シグナエのデータベースに追加する必要がありますね」


(了解)


 撃ってきた敵のレールガンを艦を斜めにして装甲で弾く。

この弾は“イージス”で受けたら“イージス”がすぐに焼け付いてしまう。

お返しに《ネメシエル》も攻撃を返す。

敵の攻撃を引き付けつつ、今の作戦実行過程を蒼は片目で確認した。

港では強襲揚陸艦隊が、残った水上艦と共に海兵隊や戦車、装甲車を荷揚げし終わって、艦砲射撃で地上部隊を援護していた。

さらに倍増しでそれを援護する《ニジェントパエル》のお陰で戦況は極めてこちらに有利に働いているようだ。


(敵艦の分析が終了した。

 艦名はおそらく《パンツィーリ》。

 あの巨大な砲身はアルル重粒子を利用したレールガンの類と見ていいだろう。

 その他装備が多数。

 詳細はリストで提示しておく。

 全長およそ四キロ。

 全重量一億八千万トン。

 この艦は強烈な“グクス荷電障壁”を所持している。

 もてる我が艦の兵装を検索したがおそらく主砲を持ってしても無駄だろう。

 航行能力は無し、だな。

 陸上戦艦として作られたと考えていいだろう。

 それにしてもこの“グクス荷電障壁”は……。

 蒼副長、ここは撤退を進言する)


「……撤退なんて出来ません。

 私が引いたらこの作戦は失敗します。

 そうしたらセンスウェムとかいう意味不明な組織に、夏冬に負ける事になります。

 それだけは嫌です」


(だろうな。

 主砲に全エネルギーを集結させ、口径を一メートルにまで絞れるなら望みはある。

 どうだ、蒼副長、やってみるか?)


「《ネメシエル》。

 それは私一隻になったときの最後の手です。

 今回は味方がいます。

 少し、頼ってみましょう。

 味方に無線を繫いでください」


(了解。

 全指揮下へと無線を繋ぐ)


《ネメシエル》からの無線に全艦がすぐに反応を示した。


「全艦、今から作戦を伝えます。

 このとおりに動いてください。

 作戦ファイルを転送開始」


飛んできた敵レールガンの弾を回避しつつ、高度を少し上げる。

ジグザグに回避運動をとりながら蒼は作戦ファイルを転送した。


『了解!

 私達強襲揚陸艦はすぐに現場を離れます!』


『旗艦、了解いたした。

 《ジェフティ》これより該当海域へ急行するでござる!』


『蒼、少しだけ逝くのは我慢しますのよ。

 私めは今から《ジェフティ》を隠すようにしてそっちへ向かうわよ。

 十分だけ、耐えますのよ!』


各艦がちゃんと動くことを信じて、再び敵を見る。

少しでも敵の障壁を弱らせなければならない。


「《ネメシエル》、主砲準備してください。

 口径は絞らなくて大丈夫ですよ。

 相手に正面を向けて停止。

 正面装甲で耐え切ります」


(了解。

 “イージス”を艦橋及び、機関部集中展開。

 正面装甲で出来るだけ耐えるぞ)


 《ネメシエル》は《天端兵器級》から凡そ二十キロ程離れたところで静止する。

正面を向け、被弾面積を減らしつつ再び砲撃戦に入る。


(相手、レールガンを発射!)


青い光がちらついたかと思うとズキッとした痛みと同時に“三百六十センチ六連装光波共震砲”の一つが消し飛んだ。


「痛っ、くう……!

 やっぱり“イージス”がないとキツいですかね……?」


 正面装甲を抜かれ、黒煙をあげて沈黙する“三百六十センチ六連装光波共震砲”の横を掠めた砲弾は今度は高角砲をいくつも貫通して破壊する。

あちらの攻撃は通るのにこちらの攻撃は何一つ通らない。


「機関後進、一杯。

 少し下がりますよ……!」


 逆噴射で動かない《天端兵器級》から距離を離す。

おおよそ三十キロ付近まで後退したが敵のレールガンの弾は正確に攻撃を当ててくる。

レールガンだけではない。

その他の兵装も《ネメシエル》の装甲を確実に削っていっている。


(主砲、エネルギー装填完了まで後三十秒!

 なんとか持ちこたえてくれ、蒼副長!)


「っ、艦を縦にしても攻撃を通してくるんですよこいつ!

 こんなやつ相手に後三十秒も……!」


台詞の途中に艦内に鳴り響いた音に蒼は口をつぐんだ。

艦首の正面装甲がとうとう破られたらしい。

中までのめり込んだ砲弾が爆発、《ネメシエル》を内部から燃やす。


「くそ……!

 もっと正面装甲を分厚くするべきですね……」


飛んでくる敵のレーザーを装甲が弾くのを眺め、痛みに耐えながら言う。

さすがの建設班もこんなレールガンが出てくるなど思ってもいなかっただろう。

内部からの爆発による影響で装甲板がたわみ、船体が軋む。


(被弾箇所から火災発生!

 ただちに鎮火させる!)


「お願いします――!」


正面装甲の状態を示すバイナルが、次第にオレンジ色に変わり始める。

反撃を次々と叩き込んではいるが豆腐にかすがい。

再び“三百六十センチ六連装光波共震砲”が直撃を受けて沈黙する。


【……なんだ、たいしたことないのだな。

 こんな艦に、みんな負けていったのか】


「おしゃべりは、少数で済ます人と思っていましたよ……!」


(主砲装填完了まで後十秒。

 艦首ライフリング展開は蒼副長の指示に従う)


【……そうだな。

 語るに拳は不要。

 手を緩める気は無い。

 沈んでもらうぞ《鋼死蝶》】


切れた通信の後、蒼は艦首の展開を指示する。

《ジェフティ》が来るまでのせめてもの時間は稼がなければ。

時計を見るととっくに十分は経過してしまっていた。


「口径、やっぱり一メートルにまで絞ってください。

 到着がこれ以上遅れるなら私達での撃破も視野に入れます」


うっとおしい……。

これ以上殴り合ったところで《ネメシエル》が負けるのは目に見えていた。

ならば、主砲を使って一発逆転を狙うしかない。


(了解。

 主砲展開を――蒼副長!

 主砲内部に直撃弾、来るぞ!)


「っ、“イージス”を!」


(ダメだ、間に合わない!

 衝撃に備えてくれ!)


ばれていた……?

まさか、そんな。

蒼の頭の中が真っ白になる。

開きかけていた艦首内部にはエネルギーライフリングをはじめとした《ネメシエル》の内臓が露になっていた。

本来ならば最も分厚い装甲で覆われているところ。

そこに大質量のエネルギーを持った砲弾が飛び込み、爆発した。

歯のような“生動脈制御棒”は根こそぎ吹き飛び、エネルギーラフリングは一瞬にして消し飛ばされる。

その奥に控えていた主砲の本体の砲門に命中したためか主砲の砲門はひしゃげ、花が咲いたように裂けてしまっていた。

さらに爆発は艦首の開閉装置にまで影響を及ぼしていた。

爆発によって吹き飛ばされた鉄がギアにぶつかり、ギアのシャフトが捻じ曲がったのだ。

中途半端に開いた状態で戻すことも開くことも出来ず、弱点をさらしたまま《ネメシエル》の艦首はまるで顎が外れたように開きっぱなしになってしまったのだ。


(被弾、艦首大破!

 まずい、蒼副長。

 主砲の開閉装置がやられた。

 これでは主砲を撃つ事すら……!)


「うっ……く……この……沈めてやる――! 

 絶対に、絶対に――!」


襲い掛かってきた痛み。

久しぶりに感じた激痛で蒼の脳内はショート寸前にまで追い込まれていた。

次の打つ手がない。


(敵艦、さらに発砲!

 蒼副長回避を!)


「――っ!」


 爆発、ばらばらに吹き飛んだ鉄板が空へと舞い散る。

弾自体は装甲にはじかれ突き刺さらなかったが、それでも及ぼした被害は甚大だった。

“イージス”も“強制消滅光装甲”もあのレールガンの前では使い物にならない。

装甲すらも。

それなのにこちらの攻撃は相手に届かない。


(敵艦、もう一発を撃ってきたぞ!

 蒼副長!

 艦をどちらにでもいい!

 動かすんだ!)


「そんな――」


一撃は《ネメシエル》の、口の中を再び破壊した。

炎上し、爆発していた口にさらに大打撃が加わる。

やっとの思いで艦首を支えていたギアを完全に破壊。

艦首の重さを支えきれなくなったユニットが崩壊を始める。

さっきよりも開いた口の重量がシャフトに加わりさらに捻じ曲がったシャフトが悲鳴を上げる。


「まだですか《ジェフティ》!!」


 蒼ははじめて、大声を出していた。

狼狽し憔悴しきっていた。

これ以上は、さすがに厳しいですよ………。


『お待たせしたわね、蒼。

 ごめんなさいあなただけに』


(《ニジェントパエル》距離十キロ。

 ようやく助けに来てくれたな、蒼副長)


「……遅いですよ二人とも」


『旗艦、お待たせ申した。

 今、《ニジェントパエル》の後ろにいるでござる』


「て、敵には……ばれていなさそうですね。

 このままさくせ……ゴホッゴホッ。

 ――すいません。

 このまま作戦通りに……」


『了解したわよ。

 蒼、後は私めがやるからあなたは下がっていなさい』


「い、いえ私もやりますよ……。

 ここまでやられて……黙っていられません」


 蒼は自分の艦の様子を見てみた。

艦首は大破。

“三百六十センチ六連装光波共震砲”は三つお釈迦になってしまっている。

高角砲群もいくつか損傷し、炎上が続いている。

久しぶりにここまでやられた《ネメシエル》は珍しい。


「何より……。

 何より、相手はもう撃沈できそうな私を狙うはずです。

 そうしたら被害担当艦は私だけで済みます」


目の前の山のような戦艦は事実ニジェントパエルの存在を認識したにも関わらず、《ネメシエル》から砲門をずらさない。


『なら私めと歩調を合わせるのね。

 今からマッハ一でそっちに突っ込むわ。

 当然、正面を向けてね』


「了解しました。

 お待ちしております」


 ようやく落ち着いてきた痛みに、呼吸を整える。

この痛みを伝えるシステム、本当にいるんですかね。


「ようやく反撃、と参りますか《ネメシエル》。

 加速し、《ニジェントパエル》と足並みを揃えてください。

 行きますよ」


(了解。

 忍耐の時間はこれで終わりだ)


 艦尾から紫色の光を灯し、《ネメシエル》の船体が前進を始める。

《ニジェントパエル》が来る前に《ネメシエル》だけでも落とそうと思ったのだろうか。

《天端兵器級》からの攻撃量は圧倒的に増加する。


『お待たせ、行きますことよ蒼!』


「はい、真白姉様」


マッハ一に達した二隻に隠れるようにして《ジェフティ》は存在している。


【……来るか。

 だが二隻に増えようと同じこと】


「それはどうでしょうかね!」


 マッハ一で三十キロなどすぐだ。

《ニジェントパエル》と足並みを合わせ的へと攻撃を続ける。

強力な“グクス荷電障壁”は《超極兵器級》二隻の攻撃を受けてもびくともしていない。

敵のレールガンが《ネメシエル》の艦首に再び命中する。

吹き飛んだ艦首先端部分が海へと落ちていく。

だがそれだけじゃこの巨艦は止まらない。


「行きますよ《ジェフティ》!

 ばっちり決めてやってください!」


『それじゃあ、お喰らいなさい。

 私め達のデカマラを!』


 《天端兵器級》に突っ込む一キロ手前で二隻は艦首を上げた。

しかし《ジェフティ》だけは高度を上げない。


『拙者の攻撃を、食らっておくんなませ。

 艦首衝角、始動!

 ぶち込んで進ぜようぞ!』


【……っ!】


 “グクス荷電障壁”ごときで《ジェフティ》の進撃は食い止められない。

そして《ジェフティ》を狙うには手元のレールガンでは俯角が足りない。

マッハ一からさらに加速した《ジェフティ》は目もくれず敵《天端兵器級》の根元へとその先端をめり込ませた。

装甲をぶち破ったのにも関わらずそのドリルは止まらない。

金属音がこだまし、衝突した衝撃で敵《天端兵器級》が揺れ動く。

艦首半ばまでおよそ五十メートル付近まで突き刺さった時点でドリルの先端が開閉し、まるで返しのようにがっちりと固定する。


【この程度でこの私が……。

 無駄な足掻きを】


「果たして、そうですかね?

 真白姉様、準備はいいですよ。

 いつでも出来ます」


『じゃあ、はじめますことよ。

 《ジェフティ》重力アンカーを敵《天端兵器級》内部に固定。

 こちらへ牽引用ワイヤーをまわしなさい!』


『承った。

 直ちにそうするでござる。

 予定通り敵艦の攻撃システムをクラッキングしたでござる。

 これで敵艦は兵装が使えないはずでござるぞ!』


《ジェフティ》は重力アンカーの設置ポイントを敵艦内に設定した。

これでどんな力が加わろうがめったなことでは抜けないはずだ。

さらに艦尾から牽引用の“超光ワイヤー”を二隻へと伸ばす。


「それじゃあ行きますよ。

 また綱引きです」


『前あんたがやってたの見てすごい楽しそうだったのよね。

 私めもやりたいってずっと思っていましたことよ』


【何を……馬鹿な……!?】


 《ジェフティ》のドリルの先は展開したため返しのようになっている。

そのためいくら引っ張ろうが抜けることはない。

伸びたワイヤーがびん、と張り二隻の《超極兵器級》は海へ向かって《天端兵器級》を引っ張り始める。

直径五メートルほどあるワイヤーは切れる気配がない。


「機関最大出力! 

 さっさとけりをつけちゃいますよ!」


『っりゃああ!

 引っ張りますわよ、蒼!』


 ところが二隻で引っ張っているのにも関わらず重さが約二億トンの陸上戦艦はびくともしない。

それどころか《ジェフティ》から仕掛けられるクラッキング解除に全力を尽くしているようだった。

こちらは考えるに値しない、ということらしい。


『は、早くしてくれでござる……!

 こやつ、強い。

 防壁を展開したが……。

 もって五分ぐらいしか相手の兵装をロックできないでござる!

 旗艦、急いでほしいでござるぞ!』


(機関出力百パーセント!

 これで動かないか、クソ……!)


「くぅ、さすがにこれは重いですね――!」


『蒼。

 緊急コマンド、使うしかないですこと?』


緊急コマンド。

アイドリングだけでセウジョウを揺らす《ネメシエル》ですら引けない相手。

その相手を引きずるには嘗てシグナエの潜水艦五隻を相手に立ち回ったあの力を使うしかない。


(コードトリプルナイン……。

 だが、分かってい――分かっているよな。

 緊急コマンド、使ったら蒼副長も真白も。

 おそらくしばらく意識を失うぞ。

 それでも――いいんだよな。

 ああ、わかっていたさ)


「《ネメシエル》。

 使うしかないですよ。

 やりましょう、真白姉様」


『ええ、了解ですわ』


二人は同時に息を吸い、そして吐いた。


『「コードトリプルナイン発動を提案。

  コマンド入力。

  コードトリプルナイン。

  パスワード入力開始。

  AI自動認証により、許可を」』


(パスワード認証開始。

 警報を鳴らし、コードトリプルナイン認証開始……)


 《ネメシエル》と《ニジェントパエル》の機関が停止する。

最大出力で嘶いていた機関音が止み二隻のバイナルパターンが一度沈黙する。

舷側の脈も黒く消えてしまう。

それだけ見るとまるで死んだようにしか見えない。


(コードトリプルナイン認証。

 機関最終安全装置解除)


金属の悲鳴を上げた補助機関が熱を発し始める。

陽炎が立つほどの熱はさらに上がっていく。

補助機関部のフライホイールの回転が速くなっていき、排熱版が開く。

加熱し、今にも溶けそうなほどになったカムシャフトが覗く。


(ユニット虚数暴走を承認完了。

 主機へエネルギー伝達。

 リングギア、鼓動開始、補助機関から動力を伝達。

 “ナクナニア光波集結繋属炉”回転開始。

 鼓動脈数三万八千にまで急上昇。

 第四十三繋属グリッド収縮開始!

 第八鬼門まで突破、ナクナニア光波充填率百二パーセント!

 コードトリプルナインを認証完了。

 統括AIによるカムシャフトの虚数暴走を開始!

 ドライブブレード、推進固定軸に接触完了!

 主機一番から十番まで緊急フルバーストまで三、二……)


「さあ、はじめましょうですよ」


『綱引きのはじまりですわ!』


(一……解除。

 緊急フルバースト開始!)


二隻の軍艦が身震いをし、翼の光が強くなる。

補助機関の六軸推進の光が長く伸びる。

光の量は時間が経つごとにどんどん長く、大きなものへとなっていく。


「機関自壊までの時間を表示!

 それまでにケリをつけますよ!」


二隻の《超極兵器級》の緊急コマンドの合計推力は四億トンにもなる。

これで《天端兵器級》が動かないはずがなかった。

はじめはゆっくりだった。

だが、次第にそのスピードは上がっていく。


「味方艦に通告!

 直ちにこの《天端兵器級》の範囲外から逃げてください。

 海へとこいつを叩き落します。 

 津波が予想されますから、さっさと高いところへ!」


『拙者も微力ながらお手伝いさせてもらうでござる』


《ジェフティ》が主砲を撃ち、《天端兵器級》の砲門を破壊する。

もしこれが失敗したとしても次に攻めるときが少しでも楽になるように。


「私の主砲の恨み、じっくりと晴らしてください」


 《天端兵器級》は足元の自軍を破壊しながら港へと引きずられていく。

元々ここは埋立地。

水深二百メートルは軽く超える。

だが《天端兵器級》もただでは引っ張られない。

逆に《ネメシエル》と《ニジェントパエル》に押し勝とうと機関を回す。


「っ、コードトリプルナインを使ってるのに――!」


『まさか、負ける……?』


敵の巨大なキャタピラが膨大な抵抗を産み、完全にスピードは緩まってしまっていた。

どれだけ《ネメシエル》と《ニジェントパエル》が引っ張ろうがびくりともしない。

蒼は歯を噛み締める。


「もっと、回転数を上げれませんか《ネメシエル》!」


(くっ、これ以上はさすがに……!)


ジワジワと伝わってくる機関の痛み。

さすがに無理がありましたかね。

伝わってくるのは後悔。

そして謝罪。


『すまぬでござる……!

 もう敵の兵装をロックできる時間は……終わりでござる!』


 《ジェフティ》のクラッキングも終わり。


【やってくれたな、《鋼死蝶》。

 だが―――貴様の負けだ】


敵の起動したレールガンが《ネメシエル》を向いた。

おそらく一発目でむき出しになった機関部をやられるだろう。

そして身動きが取れなくなった《ネメシエル》は蹂躙されるに違いない。

また湾岸施設の占領は失敗に終わる。


「嫌ですよ……そんなの」


初めて自分の力不足に蒼は嘆く。


『何を諦めているのですこと?』


真白は、蒼を見てにっこり笑った。


「この状況下で諦めるなって方が――」


爆音が空に響いた。

《天端兵器級》下部で爆発が起こったのだ。

爆発の衝撃で《天端兵器級》が覆われるほどの規模だ。

いったい何が起こったのか認識できずにいると味方から通信が入った。


『こちら地上部隊!

 敵《天端兵器級》のブレーキ、及びキャタピラ駆動装置の破壊に成功した!

 諦めないでくれ、きっとこの戦いは勝てる!

 散って行った仲間のために頼むぞ《陽天楼》!』


「……真白姉様?」


『だから言ったじゃないの。

 諦めちゃダメですわよ。

 蒼、あなたの作戦ファイルにあることが全ての作戦ではないのですわよ?』


「……言って下さいよそういうことは」


続いて敵の主砲であるレールガンが基部から爆発した。

全長一キロほどの砲身を支えることが出来なくなった支柱がひしゃげて捻じ曲がり、耐え切れずに圧壊する。

《天端兵器級》の兵装をいくつか押しつぶす形で砕けたレールガンはそのまま船体を滑り落ちると地上に突き刺さった。

足元のコンクリート壁が耐え切れずに崩壊し、砂埃のようなものが立ち込める。

いくら強力な“グクス荷電障壁”を張っていようが船体表面に取り付けられた爆弾は無効化できない。

それを可能にしたのは軍艦のような巨大なものではなく地上部隊の手だった。


『こちら地上特殊部隊。

 《ニジェントパエル》からの指令はこれで終了だ。

 後は頼むぞ』


『さっさと、終わらせて帰りますことよ』


「了解」


再び動き始めた《天端兵器級》にもう抗う術はなかった。

機関を動かそうにも足回りがもう壊れてしまっている。

破壊された履帯を足跡のように残し、《天端兵器級》の死は一歩一歩文字通り歩いて来ているのだ。

最後の抵抗といわんばかりにミサイルや砲を起動し、撃ち始めるが《ネメシエル》と《ニジェントパエル》、両艦を落とす決定打にはならない。


「最後百メートル!

 《ジェフティ》そろそろ離脱用意を!」


『承った。

 そろそろ離脱の準備に入るでござる』


《天端兵器級》の二分の一が海の上へと達する。


「今です!

 離脱を、《ジェフティ》!」


『了解でござる!』


《ジェフティ》が抜けたのとほぼ同時に敵の《天端兵器級》は海中へと斜めに滑り込むようにして落ちた。

引きずられた大質量が海に落ちたとき立てた水柱は巨大なものだった。

上空五百メートルにまで及んだ水柱は三分以上消滅することはなかった。


「敵拠点の破壊、及び制圧に完了。

 《ネメシエル》……帰りましょう。

 真白姉様もお疲れ……でした。

 私は少し……眠り――」


『……またベットで――。

 会いましょう、蒼……』


緊急コマンドを終了した二隻の《超極兵器級》は自動航行に切り替わる。


(ああ、お疲れ様。

 蒼副長。

 つくまでゆっくりしていてくれ)






                 This story continues

ありがとうございます。

更新、お待たせいたしました。


艦での綱引きってどうもロマンがあってしょうがありませんね。

私は大好きです。

はぁ、ロマンです。


ありがとうございます。

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