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PLS  作者: 城弾
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第24話「Don’t let me Cry」Part3

 夢にまで見た事が現実となり、むしろ双葉自身が夢を見ている気分だった。

 母の衝撃的な告白の後、自室に駆け込んだ。

 衝撃的だったのは確かだが、血縁がなかったことに対してショックを受けての物ではない。

 自分でもどんな表情(かお)になるかわからなくて、それを見られたくなかったから自室にこもったのだ。

 事実『驚き』と『喜び』の入り混じった表情。

 それが少しづつ笑顔になって行く。

「私とお兄ちゃんに血のつながりが無かった?」

 実の兄妹でないことは悲しくなかった。

 逆に悲願。血の繋がりがないのであれば、兄と妹ではできなかった事も許される。

「お兄ちゃんと恋人同士に? それどころか結婚も?」

 その先もイメージした。

 大きなお腹をマタニティドレスに包み、大樹に微笑む自分を。

「はわわわっ。私ったらなんて事を」

 両手でほほを押さえる。

 羞恥で染まったそれが興奮で更に赤くなる。

「う、ううん。今のは飛躍しすぎかも知れないけど、決して夢なんかじゃない」

 押さえつけられた分だけ、思いは膨らんで行く。


 一方の『兄』大樹はいつものように落ち着いた態度で『義母』に接していた。

「本当なのか?」

 低い声にも動揺は出ていない、

 もっとも滅多な事で感情をあらわにしないのが大樹。

 だから双葉のように「この事実」を喜んでいるのかもしれないが、それすらもうかがい知れない。。

「話した通りよ」

 さばさばとした口調で睦美が答える。

 こちらもさすがに「秘密」の持つ重圧があった。それから解き放たれたからかこその口調。

「すると俺と母さんも?」

 辛い再確認だった。

 睦美はため息をついた。

 おのれが口を滑らせた失態でする羽目になった「早すぎる告白」の覚悟がなかなか決まらなかったが、意を決して告げた。


「双葉はあたしがお腹を痛めて産んだ子。だけど大樹。あなたを産んだのは亡くなったあなたの本当のお母さんよ」


 その言葉の直後、大樹の丸太のような両腕が母・睦美を抱え込む。

「だ、大樹?」

「そんな悲しい事を言うな」

 いつものように短く言葉を紡ぐ。

 だがこの後が違った。

「赤ん坊の時から一緒だったんだ。例え血の繋がりは無くても、俺の母さんに違いない」

 無口な彼が精一杯に示した思いが伝わらないはずはない。

 睦美は息子の思いに泣きそうなのを堪えて、その太い腕にそっと華奢な手を触れて言葉を紡ぐ。

「そうね。あなたも双葉もあたしの可愛い子供たちよ」

 脳裏に幼い兄妹と過ごした日々が甦る。

「あの小さな子供がこんなに大きくなって」

 さすがに規格外のサイズとまでは口にしなかったか。

 幼少期にはおぶった息子も、今ではとてもではないが背負えない大きさになっていた。

 確かに成長を見つめていた。

 血の繋がりはなくとも親子だった。


 おもむろに大樹は腕を緩め、その重い口を開く。

「すっと行ってなかったんだ。墓参りしたい」

 誰の墓とは聞くまでもない。

「そうね。私も再婚の報告に行ったきりだわ。落ち着いたらみんなで行きましょう」

「ああ。家族でな」

 あくまで大樹はこの血の繋がりの無い女性を「母」として扱っている。

 血の繋がりに匹敵する「共に過ごした時間」がそうさせていた。


 ようやっと興奮から醒めた双葉は自分のベッドに飛び込み、あおむけになるとぼんやりと天井に目を向けつつこれまでに思いをはせた。

 思い返せば「似てない兄妹」とよく言われていた。

 男女の差があるにしても兄はあまりに厳つく、妹は儚げな雰囲気もたたえていた。

 血の繋がりがないのは双葉も考えたことはある。

 しかし自身と母・睦美はよく似ている。

 また兄の大樹と父の大作も、よく似ている。しかし

(よく考えたらお父さんと私はあんまり似てない。お兄ちゃんとお母さんも)

 しかし兄も妹もそれを性別の差によるものと決めつけてしまっていた。

 だから血の繋がりがないなどとは思わなかった。

(そのくらい自然な家族だったんだもん。でも、いつか私がお嫁に行くなんてことだけは考えなかったな)

 何しろ「思い人」は常に一つ屋根の下。いつだってそばにいる。

 しかしいくら思いを募らせても乗り越えられない「血の繋がり」という壁があった。いや「あると思い込んでいた」のだ。

 最初からそんな障壁はなかったのだ。


(うーん。いざとなるとどうしたらいいのか分かんない……)

 どうにも落ち着かない双葉は、自室以上に落ち着ける場所である台所に出向いて、母の調理の手伝いをした。

 無理にでも「日常」に身を置かないと平常でいられなさそうだったのだ。


 大地家のその夜は誰も喋らない微妙な雰囲気の夕食だった。

 父の大作は仕事で帰宅がまだ。

 三人での食事だった。

 大樹は元々無口。

 しかし女性二人も無言である。

 失言した睦美はわかるが、双葉がわからない。

 あるいは血のつながりがないとわかり、逆に慎重になったのかもしれない。

 事実を知るまでは肉親として接していたのだ。

 そう簡単には壊れない絆だったがもはや違う。

 壊れるかも知れないから、丁寧になってしまったか。

(ふええ。こんな時に美鈴ちゃんならどうするんだろう?)

 自分とよく似たタイプの少女に答えを求めた。

 そして、今となっては最大の恋敵に。


 同じころその美鈴は、重大な秘密がもっとも知られてはならない者たちにバレたのも知らず家族で夕食をとっていた。

「このサラダ……美味いな!」

 父・聡一郎(そういちろう)が笑顔で褒める。

「でしょう。ドレッシングは美鈴のお手製よ」

 母の美彩輝(みさき)が自分を褒められたように喜ぶ。

「そうか。ますます腕を上げたな。美鈴」

 まるで子供に対するように頭をなでる。

 それも無理はない。

 体格の小ささ故に小学生の女の子が着るような服が、サイズも雰囲気もあっていて自宅ではもっぱら女児服だ。

 おまけに幼顔で恐ろしく似合うのだ。

 父にしたら未だに「小学四年生の女の子」の認識で止まっていた。

「えへへへー。野菜に合わせてちょっとスパイスの配合を変えたんだ」

 料理の話は饒舌になる美鈴。

 大地家で起きた事態を知ったら、とてもではないが言葉にならない。

 それも知らず平和な夜を過ごしていた。





 翌朝の大地家。

 双葉はやたら早くに目が覚めた。

 多少は眠れたが衝撃的な前夜が、熟睡まではさせてくれなかった。

 目を覚ます意味で普段は温水で洗う顔を、冷たい水で洗っていた。

 まだ二月。身を切る冷たさに目も覚める。震えあがる。


「おはよう」

 のそっという感じで洗面所に巨漢が現れた。

 急かすのではなく、単なる挨拶だった。それもあり双葉は顔の水滴をタオルで拭うと一番の笑顔で返礼した。

「おはよう。お兄ちゃん」

 言ってから口を抑える。

(いけない。もう「お兄ちゃん」って呼ばなくていいんだわ。それなのに)

「どうした?」

 大樹が無表情に見えるが、長年共に暮らしていた双葉には「怪訝な表情」とわかる。

「う、ううん。何でもないの。おはよう。お兄ちゃん」

 笑顔で返すがすぐに「失言」に気が付く。

(あううう。また「お兄ちゃん」って言っちゃった。でも)

 愛しい「兄」の横顔を見る。それて再認識した。

(ずっとお兄ちゃんと呼んでたんだもん。すぐは無理だよぉ)

 なにしろ物心らから使い続けた呼び方なのだ。

 確かにすぐには変えられない。

(それに……男の人と女の人が付き合うって、どうするんだろう?)

 笑ってはいけない。

 他人同士が距離を詰め、ともに近い距離に身を置くのがそのひとつなら、すでに双葉と大樹はやっていた。

 ここからどうすればいいのかは思いつかなかった。


 大地兄妹と美鈴は電車通学である。

 家が隣同士なので通学時は乗る駅も降りる駅も同じである。

 通勤・通学ラッシュの時間帯だが、蒼空学園の最寄り駅が近くなるとだいぶ余裕ができる。

 座席も空いてくるが、他に譲らないといけない相手がいない場合、美鈴をまず座らせるのが定番だった。

 言うまでもなく美鈴の体力の無さを考慮してである。

 人並外れた巨漢の大樹はそれだけ幅をとるのでよほどすいてないと座らない。

 そうすると双葉も寄り添う。

 この日もそうだった。


 電車が急減速をかけ、そして止まった。

「きゃあっ」

 その反動で双葉は前によろめいた。

 それをとっさに大樹の丸太のような腕が支え転倒を阻止した。

「あああっ」

 見る見るうちに赤くなる双葉。

 大樹も美鈴も理由はすぐに分かった。

 大樹の腕がちょうど双葉の胸元にあたっていたのだ。

「すまん」

 相変わらずの無口さだが、彼が照れていると見抜ける者もいる。

 当の双葉である。

「う、ううん。助けてくれてありがとう」

 こちらはあからさまに赤くなっている。

「大丈夫? 双葉ちゃん」

 美鈴が心配して声をかける。

 そこにはみじんも嫉妬がない。

(美鈴ちゃん……私の胸をお兄ちゃんが触ったのにヤキモチ焼かないんだ)

 その理由はすぐに分かった。

(そうだよね。美鈴ちゃんにとっては私とお兄ちゃんは血の繋がりのある兄と妹。恋人同士にはなれない。だからこんなことしても平気なんだ)

 けれど本当は血の繋がりはない。それを知ってしまった今は、こうして触れ合うことも大きく意味が違ってくる。

 もう「兄と妹」ではない。「男と女」なのだ。


『緊急停止信号を受信しましたが、安心が確認されましたので運転を再開します』

 アナウンスとともに電車が動き出した。


 学校につく。

 一年生の双葉と二年生である大樹と美鈴は別の階に分かれる。

 さらには二人はクラスも同じなのだ。教室まで一緒に行く。

 自分が大樹の実の妹と疑わなかったころは何とも思わない光景だった。

 今は違う。軽く嫉妬の炎が付く。

 そしてそれを阻む「血縁」の壁がないと知った。

(昨日までとは違うもん……私が美鈴ちゃんみたいにしてもいいんだもん)

 その華奢な拳が壊れそうなくらい強く握る。

(私は血の繋がりがあると思い込んでいた。もちろん美鈴ちゃんも。だから安心している)

 以前から知られていた可能性は考えてない。

(そうだよ。妹じゃなかったんなら遠慮なんかいらない。私だって恋人になれるんだから)

 決意を固めた。

「妹」ではなく「恋人」になるその決意。

 そして恋敵に「宣戦布告」を。


 お昼休み。大樹はいつも弁当を教室で食べる。一人の時もあるし、優介が付きまとったり裕生がいっしょのときもある.

 恭兵は以前は弁当。学食いずれにしても取り巻きの女子とともに食べていたがそれも今はない。しかし大樹とともにというケースは皆無。

 クラスメイトにとって意外なのは、あのプラコン妹・双葉が昼食をいっしょにしないこと。

 さすがに二年生のクラスでは臆するのと、たいていは仲の良い千尋。アンナと一緒に食べるからである。


 だがこの日は違っていた。

「お兄ちゃん。一緒にお弁当食べよ」

 あのおとなしい双葉が上級生の教室に乗り込んできたのだ。

「双葉?」

 珍しく動揺を隠せない大樹。いつもの「鉄仮面」が揺らいでいた。

 それも当然。前夜には血の繋がりがないと判明したのだ。双葉が考えを変えても不思議はない。その直後のアプローチだ。

 しかもこの場には美鈴を含め多数のクラスメートもいる。

「あれー。大地妹。今日は大胆だねぇ」

 茶化すようになぎさが言う。

「本当ですね。まるで何かの覚悟を決めたかのような」

 自分も芸能活動をするのに「覚悟した」詩穂理が言う。

「え? 優介みたいな禁断の愛?」

「同性愛」を含め「許されざる愛」偏見は持たないつもりでも、やはり身構えてしまうまりあであった。

 彼女自身が兄のいる身。敬愛しているものの男として意識したことはない。

 それだけに兄に対して異様なほど親しくする双葉は理解しがたい。

「双葉ちゃん……いつもと違う」

 もっとも付き合いの長い、そして気配りのできる美鈴は異変を理屈ではなく「肌」で感じていた。


「さっ。早く」

 その丸太のような腕に細い腕を絡ませ、席へといざなう。

 兄妹のじゃれあいともとれるが、異様な空気が醸し出されていた。

 笑顔の双葉だがほんの一瞬だけ美鈴に見せた視線。

 それは「女」の視線だった。

「妹」でも「少女」でもなく「女」だった。

 それも「優越感」と「敵意」の入り混じったものだ。

 戸惑う美鈴。もともと強気とは言えない。

 ましてや姉妹同然に過ごしてきたおとなしい少女に、そんな表情される理由が思いつかない。

 ただただ戸惑うだけだ。

 それをよそに甲斐甲斐しく昼食の準備を進める双葉。


 それが三日にわたって続いた。

 さすがに当てつけにしか思えない。


 さらには部活。家庭科部でも美鈴に口を開こうとしない。

 双葉と美鈴の用心棒のつもりで唯一の男子部員として所属している大樹にべったりしている双葉。

 すでに卒業を控え顔を出さなくなった前部長・栗原美百合から引き継いだ新部長・美鈴を完全無視だ。


 こうなるとさすがの美鈴もたまらず、なぎさたちの後押しもあり双葉に対し金曜の放課後に対談を申し入れた。

 無視されると思いきや、了承された。

 むしろ逆に「妙な自信」を感じさせていた。

 それに臆した美鈴はなさたちに頼みごとを。


 当日、学校近くの河川敷。

 この場所を選んだのは双葉の方。

 学校近くと言えど雑草が生い茂り、手入れの無い場所。

 まず人は来ない。それも選択理由。

 雑草が多いといえまだ三月になってない時期。

 虫の心配もいらなかった。

 その寒さも三月が近いから幾分やわらいでいた。

 密談にはちょうどいい。


 しかしこの場には当事者の美鈴と双葉だけではなかった。

 美鈴の傍らにはまりあ。なぎさ。詩穂理。

 双葉の傍らには千尋。そしてアンナとそれぞれの親友たちが応援するかのように付き添っていた。

「ふふ。どうせそんなことだと思った。美鈴ちゃんは気がちっちゃいから高嶺先輩たちについてきてもらうんだろうなと思って」

「あうう。だから双葉ちゃんもそっちの二人を?」

「そ。お互い様。それにこの方が手間が省けるわ」

 上から見下ろすような双葉の言い草。

 美鈴に負けず劣らずおとなしいはずの彼女が、この変貌ぶりはどうして?

 美鈴はわけかわからなかった。


「と、とにかく話を」

 目的を果たそうとするが

「待って。スペシャルゲストも来るの。その人が来てから」

「ゲスト?」

 不思議に思う美鈴だが、双葉がそういうのであればやむを得ない。

 どちらの陣営でもない中立な立会人を呼んだのかと、双葉以外は解釈していた。


 しかし大樹が現れた時は一同驚いた。

 どちらにも無関係どころか逆に深い間柄。

 何しろ美鈴とは幼なじみだし、相思相愛は見て取れる。

 一方の双葉は兄と妹の「肉親」だ。

 あまりにも深い関係性だ。

「美鈴。双葉。これは一体?」

 彼はちょうど両者の中間に位置する。

 どちらにも加担しないようにも、どちらの味方であるかのようにも見える。


「どうして大ちゃんがここに?」

 困惑する美鈴。

「私が呼んで、ここにきてもらったの」

 自由意思で来るとは思えない。美鈴でないなら双葉が呼んだ可能性は高いと一同は納得した。

「美鈴ちゃんの話にも、私の話にも大きく関係するから」

「美鈴の話?」

 読まれているとは思っていた。むしろそうでないなら困る。

 当事者なのに「無関係」と認識されていたらたまらない。

 しかしそれにしても大樹を呼ぶ意味は。


 その答えは明確に示された。

 双葉は大樹に駆け寄り、その腕に自らの両手を絡める。

「美鈴ちゃんの話は私の態度についてでしょう?」

「そ、そう」

 異様な話の展開をしていると美鈴は感じた。訳が分からなかったが、とりあえず質問に返答した。

「その答えを今から言うわ」

 まるで恋人のように大樹にしがみついたまま。勝利宣言のように高らかに言う。

「私はお兄ちゃん……大樹さんの彼女になるの。だから『恋敵』の貴女とはなれ合えないからあの態度なの」

 美鈴は打ちのめされた。

(まさか……秘密がばれたの?)


「ちょっとちょっと双葉。あんた何言ってるのよ?」

 文句は「味方」から来た。

「何って? 言葉通りよ。千尋ちゃん」

 明らかに状況を楽しんでいる。むしろ『酔っている』感じの双葉だ。

「フタバ。どこの国でも兄と妹では結ばれないデス」

 アンナの表情もいつになく険しい。

 親友が「人の道」を外れないようにまじめにしている。いつものにこやかな表情はない。


「そうです。二親等での婚姻は認められてません。それは四親等からです」

 美鈴の味方といえる詩穂理も一言挟む。

 自分が「プロポーズ」されたからか、双葉が口にしてないにもかかわらず「結婚」にまで話が及ぶ詩穂理。

「ねえねえ。まりあ。『ニシントウ』ってなに?」

 小声でなぎさかまりあに尋ねる。

「一親等は親とか子供ね。二親等はその次。兄弟姉妹。いずれにしても血族とは結婚できないの」

 さすがに英才教育呆けをされている。法的な物にも強いまりあだった。しかし


「ええ。血のつながった兄妹ならそうですよね。槇原先輩」

 勝ち誇っている双葉の口調。その自信がどこから出るのか謎であった。しかしそれは次の言葉で氷解する。


「私とお兄…大樹さんは連れ子同士で血の繋がりがなかったの。つまり血縁はないの。だから恋人にもなれるし、結婚だってできるわ」

 まさにこの世の春と言わんばかりの双葉の浮かれぶり。


 そして美鈴は正反対で真冬どころか氷河期の中にいた。

「……ウソ。やっぱりおばさん、しゃぺっちゃったの?」

 ひたすら守り抜いてきた秘密がすでにばれていたと知り、ひざを折る美鈴だった。

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