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PLS  作者: 城弾
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第13話「Tomorrow Made New」Part2

 九月二日。

 始業式の翌日。通常の授業を始める日。

 その最初の時間。ホームルームで担任から知らされたこと。

「転校生を紹介します」

 大抵は事前に知れていてざわめきがある。しかしこの場合は別のざわめきがあった。

 そう。事前にあまりに強烈なインパクトを残していた「トラブルメーカー」がきた。それゆえの「ざわめき」だ。

「いらっしゃい」

 2年D組担任。木上以久子の手招きで一人の生徒が中に入る。

 女子としては普通よりやや高めの身長。

 黒光りする髪は短く切りそろえられている。

 スクールブラウスの胸元で、女性であることを強固に主張する二つのふくらみ。

 蒼空学園指定の赤ではなく、青いチェックのプリーツスカート。

 そして整いすぎてまるで人形のように見える少女が、ややかすれて中性的な声で自己紹介する。

「澤矢理子です。短い間ですが、よろしくお願いします」

 事務的にいう。また別のざわめきが起きる教室。

 転校生当人が「短い間」と言い放つなど前代未聞。それゆえのざわめきだ。


(同じクラスになるなんて…)

 まりあは別の意味で頭を抱えたい気分だった。

 珍しく優介が好意的になる少女。理子がよりによって同じ教室の生徒に。


「えー。そんなこと言わないで仲良くしようよ」

 女子に向かって間違ってもそんなことを言わないはずの少年…優介が高い声で言う。

「水木。君はホモとか言ってなかったか?」

 二年生に進級して新クラスの初日。そこで大々的にカミングアウトしたのを恭兵はさしている。

「もちろん。世の中には男女どちらでもいける、バイセクシャルと言う人達もいるようだけど、ぼくは女嫌い」

 それならどうしてこんなアプローチを?

 その場の大多数が感じた疑問。

 優介はそれに答えたかのように次の言葉をつむぐ。

「でも理子にはなんでかそれがないんだよね。まるで男の子みたいな感じ」

 その瞬間に理子の顔が強張るのは誰の目にも見て取れた。

 しかし「男みたい」と言われて喜ぶ少女がいるわけがない。

 そう思うとその表情の変化も自然に受け止められ、誰も違和感を感じない。


「失礼ね。私は女よ」

 あたり前のことを強調するクールビューティー。

 クラスメイトの思いを後押しするかのようだ。

「そうなんだよね。祭りで見たときのワンピース姿から見える胸元は、嫌味なくらい女だったし」

 言葉の意味を大半のクラスメイトが理解した。

 ブラウスの胸元を押し上げる二つのふくらみが、あまりに見事だったのである。

 もちろんこのクラスにはGカップの少女がいるので、さすがにそれよりは見劣りする。

 しかしそれをいうなら詩穂理が例外中の例外。

 理子の胸は充分に大きい。


「はいはい。ホームルーム中よ。お口にチャック」

 担任が可愛らしい表現で静かにさせる。

「とりあえず窓際の後ろに席を用意してあるわ。澤矢さんはそこに座ってね」

「はい」

 担任に指示され、転校生の少女は視線の集中砲火をあびつつ移動する。

 転校慣れしているらしく、それを意に介さない。

 着席するなり窓の外に視線を移す。

 まるで新しいクラスメイトが眼中にないかのようだ。


 しかしこの程度でひるんでいたら2-Dの生徒はやってられない。

 あっという間に群がり、質問攻めだ。

 だが転校に慣れている少女はそれを軽くいなす。

「そんなことを聞いてどうするの?」

「え?」

 まさかこんな風にいわれるとは誰も思わない。

 こういわれてはもうどうしようもない。

 言葉が続かない。だが沈黙を破ったのは当の理子本人。

「……んっ!?」

 軽くハスキーな声が、年に似合わぬ色気を醸し出す。

 そんな吐息をもらし、顔を赤らめている。

「にゃはははは。D組の新戦力はかなりの巨乳だにゃん」

 いつの間にか恵子がもぐりこんでいた。

 彼女のいるのはA組。D組とはクラスが二つはなれている。

 にもかかわらず転入生の噂をキャッチして、忍びこんだらしい。

「な、なにをするのよっ!?」

 さすがのクール少女も狼狽した声を上げる。

「なにって…スキンシップだにゃん。女の子同士なんだし、じゃれあいじゃれあい」

「……私も一年の時にその『スキンシップ』をさんざんやられました……」

 どんよりと暗い表情の詩穂理。

 その場の全員が納得した。たわわ過ぎるほど実った二つの「果実」と、とてもではないが逃げ切れるとは思えない詩穂理の『運動神経』。さぞかしいいカモだったに違いない。

「そんなはずないでしょ。女の子同士だからって」

 ボブカットの少女は半分立ち上がり、三つあみとメガネの少女に向き直る。

 よく見ると頭には猫の耳が鎮座。スカートからは猫の尻尾が生えている。

 その『ふざけた格好』に一気に毒気を抜かれる理子。

「な、なんなの? あなた…何を纏っているの?」

「シンフォ…」

「おっと。そいつは俺のダチの十八番だぜ」

「にゃ? かぶるのはまずいにゃ」

 裕生の言葉に対して、かなり高い「アニメ声」で言い放つ恵子。

 理子はくらくらとしてきた。


 そのころ、2-Bの教室では海老沢瑠美奈が携帯電話で通話していた。

 いくらホームルームと授業のインターバルとはいえど、教室での携帯電話使用は誉められた行為ではない。

 にもかかわらず「世界は自分を中心に回っている」と言うタイプの少女は、無視して何事かを指示している。

 ところどころで「調べなさい」「澤矢理子」と言う言葉が混じる。

 一通り家での「使用人」に命じると通話をオフにする。

 直後「ぎりっ」と歯の鳴る音が。文字通り歯噛みしていた。

(あの女、私に恥をかかせた礼をしないと気がすまない。何か弱みでも掴めれば)

 縁日の一件を未だに根に持っていた。


 午前中の授業が終わり昼食時間になる。

 まりあ。詩穂理。なぎさ。美鈴の四人はいつものように弁当持参。

 机を寄せ合い、即席のテーブルを作る。

 角度の関係で美鈴だけが所在無げな理子の姿を見た。

 弁当は持ってきていないらしい。

 美鈴はどうしようか迷う。声をかけたい。けどおせっかいかもしれない。

 そうでなくても理子は人を寄せ付けない雰囲気を出している。


(?)

 美鈴の向かいであるまりあにはその表情がよく見えた。

 彼女の視線を追って振り返ると転校生。

 それで全てを察した。

「みんな。今日は食堂でお弁当食べない?」

「え。お弁当持参なのに食堂の椅子を取るのは迷惑ではないでしょうか?」

「ここでいいじゃん」

 詩穂理。なぎさが異を唱える。

 まりあはにっこり笑って立ち上がる。そして青いスカートの少女に歩み寄る。

「澤矢さん。食堂の場所わかる?」

 いきなり核心を突かれた。

「わたしたちこれから食堂でお弁当を食べるけど、一緒にどう」

 かわいらしい顔と普段の行動から忘れるが、まりあは大人と接することも多い。

 印象よりは大人なのである。

「え。私は」

「いいからいいから」

 真意を理解したなぎさが後押しする。その後ろから苦笑する詩穂理。にこやかに笑う美鈴がついて行く。


 しかしある意味で失敗だった。

 学生食堂は全校生徒や職員も利用する。つまり誰がいても不思議はない。

 ただしあくまで蒼空学園の関係者。大多数は学園指定の制服を纏った生徒達。

 そしてその中で他所の制服はあまりにも目立つ。

 女子の場合、赤いチェックのプリーツスカートにスクールブラウス。そしてベストが制服だ。

 その中で上はブラウスのみ。下も青いチェックのスカートでは浮き上がって仕方ない。

 リボンの色はたまたま赤で一致していたが、形状がまるで違う。

 明らかに『他校生』だ。


 目立つには目立つが関心は持っても、追求までしようと言う者はさほどいない。

「たまたま何かの用事できた」くらいにしか思わない。

 だが、反対に口を出さずにいられないタイプの人間もいる。

「そこの女。観ない顔だが。制服はどうした?」

 女子でありながら170近い長身。

 細身の割りに立派な胸元。

 長い黒髪をうなじで縛った女子空手部主将。芦谷あすかもその部類だった。

「私は転校生。これは以前の制服」

 その静か過ぎるクールな返答がカチンと来た。立ち上がる。

「なるほど。だが事前にここの制服を用意するくらいできただろう」

「どうせまたすぐに次の所に行くわ。買うだけ無駄よ」

 その時の理子はもの悲しげだった。

 横にいたまりあはその表情で悟る。

(やっぱり。口では強がっているけど転校を歓迎なんてしてないわ)

 優介が珍しく心を開いた「女子」。だから下手したら恋敵になり兼ねない。

 しかしよく言えばおのれを貫く。平たく言うとわがままな面と裏腹に、気になった相手は親身になるところがここではでた。

(なんとか心を開いてくれないかしら?)

 社交的な彼女はそう思う。それを余所にいい争いが続く。

「服装の乱れは心の乱れだ」

 イライラが声を上げさせた。ハスキーボイスが高く跳ね上がる。

「おっ。やるな芦谷。ゾル大佐の登場初回の有名なセリフだぜ」

 たまたまそばにいた裕生が例によって例のごとく特撮ネタに食いつく。

「うるさい。だまってろっ」

 この程度で臆する裕生ではないが、確かに口を挟む場面ではない。そう思い残りのてんぷらうどんを食べに戻る。

「先生ならともかく、あなたにとやかく言われる筋合いはないわ」

 あくまでクールな理子。それが逆にあすかの心に火をつけた。

「なんだ? その言い草は」

 あすかにしたら敬愛する父を助けるためとはいえど、およそ趣味ではないメイド服に身を包み、男に媚びている。

 それゆえか服装にはうるさいところがある。

 かなり危ない雰囲気になってきた。さすがになぎさも止めに掛かる。

「芦谷。いい加減にしないと…あっ」

「いい加減にしないとなんだ? 綾瀬。もう秘密でもなんでもないぞ」

 実家の喫茶店でメイド姿。これが秘中の秘であった。

 だからあすかの暴走を止めるにはこれが一番だった。ただし、一学期までは。

 夏休み中の一件で女子空手部員相手にカミングアウトしてしまった。

 もはや「脅し」にも「ブレーキ」にもならない。

 逆になぎさを黙らせたあすかは、少し落ち着いたのか静かに言う。

「間違いは正せばいい。明日には指定の制服を着るな?」

「いらないわ」

「貴様…」

 何かが癇に障るらしい。それが「素人」相手に拳を握らせる。だが

「あらぁ? 違う制服? あなた、転校生なの?」

 冬のぴりぴりした空気に似た雰囲気を、一気に春の菜の花畑のように変えたおっとりした声。

 それがあすかの気をそいだ。

「だれだっ。気の抜ける声をだしているのはっ!?」

 声の方を振り返るとウェーブの掛かった栗色の長い髪の少女が「聖母」のように微笑んでいた。

 あすかには及ばないが身長は166と女子としては高め。

 だがその柔らかい雰囲気が威圧感を抱かせない。

 胸元は立派だが、劣情を催させるというよりも母性を強調していた。

 そしてリボンの色は緑。三年生を示している。

「芦谷。三年に対してその態度はないんじゃない?」

 栗色の髪の少女…栗原美百合のそばいた彼女の親友。そして火野恭兵の実姉。由美香が制する。

「火野先輩……」

 活動は違うが同じ体育会系で顔は知っていた。

 体育会系にとって縦の関係は絶対。先輩には逆らえない。

 家庭科部部長と文化系である美百合とは面識がなかったが、リボンの色が先輩であると示している。

 さらにいうと美百合のこの女性的過ぎる雰囲気に居心地が悪くなる。

 言い訳もせず無言で立ち去る。由美香も必要以上に追求しない。

「なぎさちゃん。大丈夫?」

「はい。助かりました。由美香さん」

 なにしろ恭兵の姉。なぎさとも幼なじみだ。だから助け舟を出した。

 それに対して感謝の意を示すなぎさ。

 だが理子本人は軽く会釈しただけだ。それもあくまで謝意と言うより、最低限の礼儀としてである。

 とことん人との係わり合いを避けている。そんな印象だ。


「ねぇあなた。何年生?」

 美百合は逆に転校生に興味津々だ。あくまで穏やかだが質問を続ける。

 理子は答えない。だが視線は美百合に固定されている。そう。年上の少女にだ。

「えい。スキンシップ」

 美百合はいきなり理子を抱き締めた。

 彼女のハグは校内でもはや知らぬものはないが、さすがに初対面の相手にまでやるとは誰も思わなかった。

「美百合っ。あんたはまた悪いくせで」

 親友の由美香がたしなめるがお構いなしで抱き締め続ける。

 理子は意外にも無抵抗で為すがままにされている。

 どこか遠い目をしている。


「……ちゃん。えいっ。スキンシップ」

 そのひとは愛しき存在を抱き締める。

「姉さん。もう。苦しいよ」

 口ではそういうがいやがってはいない。照れくさいだけだ。

「あら? 姉さんのこと嫌い?」

 愚問だった。

「……ううん。そんなことないよ。姉さん」

 そう。世界中の誰よりも好きだった。

 その大事な人はもう…


「……姉さん」

 ポツリとつぶやく。それは祭りの夜から毅然と振舞い続けた理子が、初めて聞かせた弱々しい声だった。

 その声をまりあ達は聞き逃さなかった。


 三年生達と入れ替わるように一年生トリオがきた。

「あれ? シホちゃん。珍しく食堂なんだ」

 この日は兄妹揃って学食の風見千尋。その親友。大地双葉は弁当持参だが親友と食べるため同行。

 さらにそれに付き合う形で留学生。アンナ・ホワイトがつき従う。

 三人とも見知らぬ女子に興味津々だ。

 理子としては逃げたかったものの、さすがに食堂まで案内して貰ったのもあり邪険にしにくい。

 それに食券購入の仕方も聞いてなかった。だからまだつきあっていた。

「今度は青い目の女の子。いろんな人がいるわね。この学園」

 皮肉と言うより正直な感想だ。

「転校生ですか? わたし留学生のアンナ・ホワイトです。よろしくお願いします」

 金髪碧眼。縦ロールのツインテール。つり目。垣間見えた八重歯。

 サブカルチャーに強いものなら「典型的なツンデレ」といいそうなビジュアルだが、実態は人なつこい。

 それ以上に寂しがりやの少女。それがアンナだ。

 見た目どおりの外国人である彼女が(和風と言うより)日本風に礼をしたことに軽く違和感を覚える理子。


 なし崩しで二年女子五人と一年女子三人と言う大所帯に。

 二つのテーブルで食事となる。

 まりあたち「いつもの」グループで四人。

 千尋達「いつもの」三人に理子が混じる形だ。

 アンナと向かい合わせに座る理子。

 その隣が千尋と双葉。

 テーブルが移り千尋に近い席に詩穂理。双葉に近い席に美鈴と幼なじみが。

 後はまりあとなぎさである。


 どちらも他所の学校から来た者同士。境遇は近い。

 ましてやアンナは異国から来て友達を作った少女。積極性はある。

 どこから来たのか? 家族は? 元の所に友達はいたのか? 寂しくないかなど矢継ぎ早に尋ねる。

 アンナにしたら親友のできた日本ではあるが、やはり故郷への思いはある。

 同様に「移ってきたもの」が目前に現れ、聞かずにはいられなかった。

 だが理子の答えは

「……少し静かにしてもらえないかしら? 私とあなたの間にそんなに共通の話題なんてないでしょう?」

 ばっさりとやられ、アンナは言葉に詰まる。

 確かに初対面相手にアンナの態度はなれなれしすぎた。

 だが愛想笑いもない理子の頑なさも普通ではない。

「私には友達なんてできないしいらない。だからほうっておいて」

 少し苛立ちが見えた。

(くそっ。さっきのハグで姉さんを思い出して…)

 能面のような無表情が、歌舞伎の隈取のようにはっきりと「表情」を作る。。


「大丈夫ですよ。笑顔で笑いかければみんな友達になってくれますよ」

 アンナはそれを拒絶される不安と取った。

「外国人の私が受け入れて貰えたんですよ。同じ日本人ならなおさら」

 それを醒めた目で見ている理子。口を開く。

「あなた。コウモリの童話を知っているかしら」

「え? えーと」

 突然こんな話題を振られたアンナはしどろもどろになる。

「それはイソップ寓話の『卑怯なコウモリ』ですね」

 たまたま千尋との会話が途絶えた時にやり取りの聞こえた詩穂理が、読書家ならではの即答をする。

「そうよ。動物と鳥。どちらの仲間にもなれなかった哀れなコウモリの物語」

 物悲しい表情を見せるクールビューティー。

「私はそのコウモリみたいなものなの。ひどく中途半端な存在。だから学校から学校を渡り歩く羽目に。そんな私が友達なんて出来ると思う?」

 口調は静かだが、それまでの経験が言葉ににじみ出て気圧されたアンナは黙り込む。

「ちょっと!? そんな言い方しなくていいんじゃないですか?」

 親友である千尋がかばう。

「アンナはちょっとなれなれしかったかもしれないけど、友達になりたかっただけなんです」

 気の弱い双葉も初対面の相手に向かって抗議するほど憤慨していた。

「……いいわね。そうやってわかりあえるなら」

 そのまま立ち上がり、静かに教室へと理子は戻って行く。

 取り残された面々は言葉もなかった。


 一週間が経った。

 その態度が知れ渡り、理子に話しかけるものは少なくなって行った。

「理子。一緒にお昼食べよ」

 奇しくも「ホモ」で「女嫌い」のはずである優介だけが延々付き纏っていた。

「あなたもしつこいわね。私は女よ」

「うーん。でも美鈴やミケのように気にいる女もいるんだよね。理子はそのクールなところがいいや。わがままなまりあやヒス持ちのミラーボールとは違うな」

「…好きにしたら」

 放置である。だが、優介に対しては少しずつ頑なさが解けてきた。


 そして…

「瑠美奈お嬢さま。調査が完了しました」

 校外で書類を受け取った土師がそれを瑠美奈に差し出す。

「ようやくできたのね。さぁ。どんな弱みがあるのかしら」

 嬉々として理子の調査報告書を読み始める。

 だがその眉間にしわがよる。

「……何よこれ?」


 そこには「澤矢理子と言う女子は二年前に死亡」と言う内容の文が記されていた。

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