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Your story 〜最弱最強のプレイヤー〜  作者: ゆずあめ
第3章 弟子と王都
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王都ロークス 2 新たな友達...と?

誤字脱字があるかもです...


 



 コンコン!



「ランザさん、少しいいですか?」


「いいぞ〜!」



 受付の人がドアをノックし、中の人に確認を取る。



「ではこちらへ」


「はい」



 扉を開けられ、部屋に入るように言われたので入る。あぁ、入学前の面接を思い出す...緊張する。



「失礼します」


「お! ......お?」



 部屋の中に入ると、ソファーに赤髪赤目の20代くらいのお兄さんが座って、こちらを見て反応した。



「初めまして、ルナです。ギルドに登録しましたが、ギルドカードが無いので、再発行してもらう為に来ました」



 俺がそう言うとお兄さんはニヤッと笑った。



「あれは本当の事だったのかな? ......おい、君はもう戻っていいぞ」



 お兄さんがそう言うと受け付けの人は会釈し、戻って行った。



「あ、ごめんね。ささ、座って座って」



 そう言われたのでとりあえず、目の前のソファーに座った。



「まずは僕の自己紹介からやろうか。僕の名前は『ランザ』だ。『槍星(そうせい)』の2つ名を付けられた、武術大会総合部門3位の成績を残した、今はギルドマスターの仕事で死にかけている男さ」



 一気に情報が流れてきたな。この人、ランザさんは『槍術』を極めた人で、武術大会で3位を取った、正真正銘の強者という事。


 そして、社畜という事。


 というか、なんでこんなに強い人がこんなぽんぽん出てくるんだ?おかしいでしょ。



「改めて、ルナです。こっちは......」


「ルナ君の恋人のソルです」


「父様の娘(仮)のリルです」



 んにゃあ! そう言っちゃうの2人とも!?



「そうかそうか! ......ん? そちらの娘さん、本当に娘か? 僕の直感では、この場で最も強い気がするのだが......」



 ふ、不穏な空気がするぞ〜?



「リルはフェンリルです。俺と戦い、勝ったのでテイムして、娘になりました」



 王都で家が買えるなら、ここでずっと過ごすことになるかもしれんからな。そんな王都の冒険者ギルドのギルドマスターには全部話しておかないと。後から言って、信用を失いたくない。


 ......あれ? スパーダさんには言ったっけ?



「......本当かい? 本当にその子は、あの『フェンリル』なのかい?」


「その『フェンリル』がどの『フェンリル』かは知りませんが、リルは『幻獣狼フェンリル』ですよ」


「よし。分かった、ありがとう。スパーダが言っていた人は、君の事なんだな」



 なぜスパーダさんの事がここで?



「どういう事です?」


「いやね、君が来る前に、スパーダから連絡が来たんだよ。

『ランザのとこに、ギルドカードを持っていない銀髪の男が来ると思う。そいつと仲良くしてやってくれ。面白いやつだぞ?

 それと、敵対する事は薦めない。そいつの娘や嫁がとんでもなく強いからな。

 特に娘は、俺が見た事のある子供の中では最強だ。

 そして何より、その銀髪の男、『ルナ』は俺より強い。『虹銀』と同等クラスだ。最弱を自称するが、騙されるなよ?』

 なんて言われてね。さっきまではジョークの1種だと思ってたんだけど、まさか本当だとはね...驚いたよ」




「騙されるなよって......騙したつもりではないんですけどね? 事実ですから」


「そうなのかい? まぁ、それはまた今度教えてよ」


「お、お嫁さん......ふふふ」



 ソル!? 帰ってきなさい! ここでそっちの世界に行ってはいけません!



「ソル、ソル! おい!」



 ソルを揺さぶって声を掛けた。



「......はっ! ど、どうしたの? ルナ君」


「よし、今回は帰ってこれたな」



「はははっ! なるほど、確かに面白い人だね、君は。内面が凄く綺麗だ。僕で良ければ友達になってくれないかい? スパーダの話じゃ、君は相当に強いみたいだし、共に依頼を受けたりしないか?」



 ま、マジ!? 始めて相手から友達になって欲しいと言われた!! やばい、めちゃくちゃ嬉しい!



「もちろんです! 俺の方こそ友達になりたいですよ! 冒険者としても、先輩に色々と聞けるので良い経験にさせていただきます!」


「良かった。なら、敬語は辞めないかい? こう、堅苦しいのは疲れちゃうよ」



 うっひょ〜! こう、これだよ! これが『友達』ってやつだろ!



「分かった。これからよろしく、ランザ」


「こちらこそよろしく、ルナ」






 こうして、俺に新しい友達が出来た。とても嬉しいです。





「あ、そういやギルドカードの再発行だったね。また書類から書いてもらう事になるけど良いかな?」


「もちろん。身分証は欲しいからな」


「おっけー! ......はい、これ。この紙に書いてね、あ、これペンね」


「ありがとう」



 紙とペンを受け取り、書類を書いていく。




 えっとなになに?


 名前は『ルナ』、職業は『剣士』と。


 ......ん? 剣士? 今の俺、剣士と言えば剣士だが、弓術士でもあるのでは?


 そう思い、職業欄を開いた。すると──


 ━━━━━━━━━━━━━━━

『選択可能職業一覧』

 ・『剣士』

 ・『二刀流剣士』

 ・『闘士』

 ・『弓術士』

 ・『魔法士』

 ・『鍛冶師』

 ・『聖剣鍛冶師』

 ・『魔剣鍛冶師』

 ・『神匠鍛冶師』

 ・『テイマー』

 ・『幻獣テイマー』

 ━━━━━━━━━━━━━━━


 めっちゃあった。


『二刀流剣士』とかロマン職業もあるのはいいな。

 それと、以前マサキが言っていた『魔剣士』は『魔剣術』を習得すればなれる職業なのだろうか。



 とりあえず書くのは『魔法士』でいいかな? 確か『魔法士ギルド』なる物もあったよな、そこにも行ってみたいし。


 次は前衛、中衛、後衛のどのタイプか、か。

 OK、オールラウンダーなので全て書いてやった。

 近距離は剣で、中距離はステラの投擲or弓で、遠距離は弓がある。


 ......待てよ? 今の俺の弓、相当弱いよな? 壊れる危険性を考えれば、後衛は出来ないかもしれない。



 後衛の部分を消した。これから弓を作れば後衛も出来るようになるが、今は不安だからな。


 そして最後に『普段使う攻撃手段』だ。



「普段使う攻撃手段?」



 声に出た。だって今の俺、1度の戦闘でも複数の武器を使うことが多い。だからどの武器を書こうか悩んでいた。



「ルナはどんな風に戦うんだい?」


「ん〜、斬ったり殴ったり、縛ったり撃ったりするな」


「縛る? 君は糸術も使うのかい?」


「糸術? そんなスキルは持ってないぞ。俺が使う魔法は『木魔法』という魔法でな、こいつで蔦を出して拘束しているんだよ」


「えっ!? 『木魔法』だって!?」



 ランザが凄く驚いていた。......そういえばフェンリル戦でも、リルは驚いていたな。



「ルナ? 君は『ハイエルフ』なのかい?」


「はいえるふ? 種族か? それなら違うぞ。俺は普通の人間だ」


「え? どういう事「途中から話は聞かせてもらったぞ!」......だい?」



 ランザと話していたら、目の前に女の人が出てきた。誰? この人。



「どちら様ですか?」


「ん? お主、妾が転移してきたのに落ち着いておるな。それと、妾か? 妾は......誰だと思う?」



 誰やねん。



 見た目は銀髪蒼眼の美女、それと耳が尖っているから、エルフかな?それで?



「誰やねん」



 ぽろっと言ってしまった。ヤバいかな? 殺されないよね? 『エルフは高貴なる者だ!』とか言って襲いかかられないよね?



「ルナ、この人は『アルカナ』さんだよ。武術大会魔法部門1位、総合部門も1位の『虹銀(こうぎん)』の2つ名持ちの人。......エルフだけどね。

 それと、『魔法士ギルド』のギルドマスターだよ」



 おぉ! この人が! いや、エルフが!



「ランザよ、言ってしまってはつまらないだろ?」


「そうですか。とりあえずそこ退いてください。机の上に立つ失礼な人は追い出しますよ?」



 あ、言われてみればこの人、机の上に立ってんじゃん。行儀悪っ!



「お? おぉ、すまんな。急な転移なもので、座標がズレたようだな。そちらの者達もすまんな......ん? その娘、フェンリルか?」



 な、なんだなんだ? 何が起こるんだ?



「そうですよ、アルカナさん。そちらのフェンリル、『リル』ちゃんはルナの娘さんです。襲いかかろうものなら僕も敵対しますからね?」


「ほう? ランザよ、どういう事だ?」


「どういう事、とは?」


「なぜフェンリルが娘になっているのだ? という事だ」



 あ〜これは俺が答えた方がいいかな?



「それは俺がフェンリルをテイムしたからですよ」



 俺がそう言うと、アルカナ......さんはこちらを見た。



「ん? お主のその強さでフェンリルに勝てるほど、フェンリルは甘くないぞ? 冗談はよせ」



 えぇ〜そんな事言われても......



「父様の仰った事は本当ですよ?」


「そうですよ。ルナ君が戦って、勝ったからリルちゃんは娘になったんですから」



 リル本人とソルから援護射撃が来た。





「本当か? ならどうやって戦ったのだ?」




 どうやら、少し面倒な事になりそうだ。






 ━━━━━━━━━━━━━━━

『特殊クエスト:アルカナの興味』

 クエスト内容:魔法士ギルド、ギルドマスターのアルカナに気に入られること。


 報酬:アルカナの気分により変動。

 ━━━━━━━━━━━━━━━

重要キャラ2人の登場ですね!


次回は...まだ決まってません!




評価・ブックマーク宜しくお願いします!

誤字脱字報告、とても助かってます!


作者Twitter

くだらないことやユアストのあれこれ(ネタバレ有)を呟いてます!

https://twitter.com/yuzuame_narou


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