第十六話・イラクサのティーブレイク
人間の世界は性善説が前提になっています。一応ね。これは私の育った環境が戦争と無縁の平和な日本だから言えることです。よくわからぬ人同士でも困っていると思えば現在でも助け合いは普通にある。人間の素晴らしい所です。どんな人にだって良い所はあると思っています。
性善説……。
社会人になって大きな買い物をするようになって契約書というものにサインをするようになりますと、この社会はすべて性善説によって契約されていると思うのです。そして契約書はトラブルが起こってから詳細に読むようになっている。
私はあるトラブルを経験してから細かい字で書かれている契約書を熟読してからサインをするようになりました。
トラブルを経験した側から見ると契約書に書かれている罰則は、違反者には甘い。もし契約に背いた場合は、という文面はアメリカなど多国籍な人種で構成されているほど性善説よりは性悪説ととった厳しい契約書になるかと思います。一度海外の歌手さんの公演にあたっての契約書を見たことがありまして、痛感しました。
私のいうトラブルの経験とはある契約を守らずそれでいて我を通そうとする人にも出会ったことです。警察沙汰になり警察のすすめで民事の裁判になりました。当然勝訴したのはいいですが、お金も払わず連帯保証人も「頼まれてサインしただけだから関係ない」 と言い張るのみ。
私はお金が戻るどころか被告から脅迫され再度警察に介入していただきました。でも相手は逮捕に至らず現在もそれは続いていています。
このイラクサのエッセイを書き綴っていくうちにいかに私は暗いものを抱えているかと哀しい思いもしています。人生の後半に差し掛かって精神的におかしい人から逆恨みを受けるとは思いもしませんでした。しかも連帯保証人はある団体の関係者だと聞いて子羊な庶民の私は黙るしかありません。警察は事件が起こってからしか動きません。つまり私が殺されるなどの危機が起こってからでしか動けません。それでも定期的にアドバイスはもらっています。今そういう状態です。
私はいじめられっ子の環境から解放されたかと思うと、今度は一生涯コレか、と思うと、とても暗い感情に襲われます。私にできた人生の悪運と思い、今後も息をひそめつつ……それでいても創作は続けて書いていこうと思います。
そして人知を超えた存在が私たち人間、そして生物のために用意した大自然の雄大さに畏敬の念を覚えつつ日々老いて行くこの身をあとどのぐらい生きれるかな、書けるかなといたわりつつ、私にかかわる大事な人たちに感謝しながら生きていたいと思います。
エッセイは独り相撲の状態ですが、続きます。細々ながら読んでいただいている人々には感謝しています。
」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」
◎◎◎第十六話・裁判の結果に意味はなかったということです。罰則もないので逃げ得です。私の不運だと片付けるのは簡単ですが、司法の現状もおかしいと思っています◎◎◎




