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82.科学部の新発明じゃ
父上様、去年、熱気球の図面を見てもらったことを覚えておるかの?
科学部がのう、今度は二人乗りの気球を計画しておるのじゃが、わしが協力せんぞと言っておいたのでの、熱源を魔法以外でどうするかをあれこれ考えておるのじゃ。
ファイアボールのコントロールを完璧にできねばならぬ熱気球など誰でも操縦できるものではない。そのことは科学部もよくわかっておっての、わしに言われるまでもなく、代わりになる熱源を検討中なのじゃ。
先日、「見てください!」と言われて見せてもらったのが魔石バーナーじゃ。
魔石のエネルギーを熱源にして高熱を発生するしくみじゃな。
今はポットのお湯を沸かせるぐらいの大きさじゃが、これを大型化するそうな。
図面を預かったので、またちと見てもらえんかの。
教会が高値で魔石を買い占めるようなこと、もうないのでの、魔石の値段は下がっておる。それでも、人間を二人持ち上げられる量となるとけっこうな量になるわの。しょうがないので、ダンジョンの一つも攻略して、わしがなにか採ってきてやろうかのと、ちと思っておる。
うーん、もうわし科学部所属でいいような気がしてきたわ。
父上、技術顧問になってくれぬかのう。
1030年7月5日 ナーリン
次回「魔石バーナーじゃ」




