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69.二年目の三学期じゃ


 父上、母上、正月休み堪能したぞ!

 モチ、ありがとうございました。

 あいかわらず今年もシルビスとゴロゴロしとったわ。

 シルビスはコロコロしとったがの。


 王都ではの、新年を祝うのはジルベスターというての、時計台広場の前でみんな夜中に集まって十二時の鐘を待ってカウントダウンして新年を祝うのじゃ。

 父上が大時計を寄贈してからの、毎年の恒例行事になっておる。

 ……と、いうのは、寮に残っとったトラスタンの話じゃがの。

 市内に実家があるくせに寮におるとはおかしな殿御よの。


 兄上は帰ってこなかったの。

 卒業が近いのでいろいろやることがあるらしいの。

 やっぱり科学アカデミーに入るつもりなのかのう。

 他の生徒と一緒に受験してみるつもりなのかもしれないしの。

 魔族領に帰って父上を手伝うのかと思っておったが、やりたいことができたのだのう。父上の代わりに、この国の科学レベルを上げてくれるようになるかもしれぬの。


 新年になって、2番ダンジョンが落とされたと話題になっておる。

 誰が攻略したかは謎じゃ。さぞかし大きな魔石が採れたと思うぞ。

 魔石に大きな動きがあるのは間違いないようじゃの。

 魔石強盗団、収監中に何者かに全員殺されたからの。

 誰が殺したかはまだ分かっておらぬ。

 口封じなんじゃろうのう……。


 母上は捨て置けと言うし、父上も関わるなと言うのでの、そうするわ。

 どうせ大使館でなにか動いておるのじゃろ?

 わしがなにかしたら邪魔になるからのう。



 冬休みは短いのう。

 もっと長くても良いのじゃがの。

 三学期が始まっても学園はいつもの通りじゃ。

 そちらは何も心配いらんからの。


 読書感想文、今年は好きな本でよいということだったのでの、例の「俺の異世界ハーレムをなぜか女神が邪魔をする」の感想を面白おかしく書いたのじゃ。

 あとで先生に呼び出されての、


「こういう物を読めといっているのではありません!」と言ってキレられたわ。

 書き直しじゃ。


   1030年1月18日 ナーリンより。



次回「教会の動きが不穏なのじゃ」

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