表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42/46

作戦会議2



さて、てんやわんやの昼休みが終わり、どうやらみんなの協力をもぎとってしまった私は、さっそくユリウス君のお家にお邪魔させていただきました。


理事長が僕は体育館まで歩けないと言ったときの亮君の凍れるような目線をかいくぐり、レポートが意味不明だと言ったときの京ちゃんの全く笑っていない笑顔をスルーし、毎日お弁当を作っていっているのがばれたときのユリウス君のふーんを聞こえないふりをしつつの放課後です。


なぜでしょう。


すでにヘロヘロなのは・・・。


「ふふふ。ついにみんなの協力をもぎとっちゃったのね」


「沙良ちゃん、ほんとに将来有望ねぇ」


都さん、麗子さん、なんだかその笑顔こわいです。


「俺たちが貧乏人だからと差別しないように言うってことは、沙良にそれだけの影響力があるって認めることだ。沙良、気をつけて。一応護衛は2人に増やすそうだから」


真剣な亮君の表情に頷きます。


「ありがとう」


小学校に行くことが決まってから1人ついてくれているようですから、さらにパワーアップですね。

正直庶民の私に護衛なんてという気持ちがないわけではありませんが、何かあったときにどれだけみんなに迷惑がかかるかと思うと素直に感謝せざるをえません。


「さて、これからどうするかだけど・・・あの理事長は時間がかかりそうだな」


ため息をつく亮君にみんなも同調します。


「確かに太っているけど、歩けないわけないでしょうに。あの根性無しをなんとかするのは大変よ」


「そ、それについてはですね。ママンが教育ママンに変貌したので時間をかければなんとかなるんじゃないかと思うのですよ」


い、一応ママンと理事長の奮闘をみんなに報告してみる。


「それにしても、すぐには動かなさそうよ」


「うん、残念だけどあの2人がそうそう変わるとは思えないし、もしも変わったとしたら一族総ビックリだと思うよ」


みっちゃん、ユリウス君、なかなかの辛い評価ですね。

私もそう思いますが・・・。


「じゃあ、そっちはゆっくりなんとかしていくことにして、沙良のアイディア1,2,3から考えていくか」


そう言って亮君は私のアイディアノートを取り出した。なんか恥ずかしいですね。


「まず、この校内巡回で堂々としたいじめを減らすってのやってみるかな」


「僕も参加するね」


ユリウス君も続きます。


「2人だけじゃインパクトがないわね。優秀なのをもう何人かつけて見回ったほうがいいわ」


みっちゃんが意見します。そうですね、いくら2人が強くても何人かいたほうが安心です。


「全員が同じものを付けて見分けやすいようにしたほうがいいんじゃないかしら」


ナイスアイディアです京ちゃん。


「ミサンガは?」


茜ちゃんが閃いたといった表情で声をだします。


「ふふ、白の玉のミサンガ使ったらいいんじゃないかしら」


「全員にいじめを許さないことを徹底させて、優秀なのを何人か選べばいいわ」


都さんと麗子さんがアドバイスをくれます。


「京の下につくことはできないからな。白を自由に動かしてもかまわないか?」


「かまわないわ。もともといじめに協力するような子は選んでないから。ふふ、じゃあ私も赤に入って直接動こうかしら」


「じゃあ私も一緒に入って、2番のいじめっ子がいじめられっ子にならないようパワーバランスをとる役目をもらおうかな」


京ちゃんとみっちゃんが言って、どんどん計画が形になっていきます。


「じゃあ、最後の3、放課後の補習は沙良だな」


「うん。どこまで教えれるかわからないけれど、頑張ってみるよ」


「私はどこにも入らないね」


さっきまで悩んでいた茜ちゃんが言います。


「そうだな、役目を持たない人間もいたほうがいい」


亮君が言ったことでとりあえず、これから計画がきまったのでした。


とりあえず、私は昼休みにお弁当を届け、放課後の補習を考えないとですね。


大変そうですが、頑張ります。







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ