ミサンガ
評価、感想、お気に入りありがとうございます。
ニマニマしてしまっております。
ミサンガの形について私の表現が稚拙だったと思い、改稿させていただきました。ご指摘ありがとうございます。
ただいま、私は楽しくミサンガ作りをしております。
といっても、前世ではやった手首につけるタイプのものではありません。
真ん中に穴のあいた青い玉を使ってストラップを作ろうと考えたときに、その紐をミサンガみたいに編むことを思いついたんですね。
最初に、刺繍糸の真ん中まで青い玉をもってきて、そこから糸を試行錯誤の上決定した順番に編んでいきます。
これをとりあえず6個作るのが今日の目標です。
偽造防止のために、全部同じ色づかいになるようにし、さらに手芸屋にて珍しい色の刺繍糸を大量購入したうえで作っております。もちろんある程度複雑になるようにしたため、太めのストラップ紐になってしまっています。
なぜ、そんなことをしているのか。
それは今日の九条のお家での授業にさかのぼります。
「仲間意識を育てる方法は沢山あるけれど、同じ服や同じものをつけるといった方法は非常に有効よ」
「たとえばなにか、わかるかな?」
「うーん、制服?」
「学生証も一緒だ」
「うんうん。たとえば働いている人は同じ社員証を身に着けているし、制服をそろえているところもあるわね」
「みんな、素敵よ。でも、この方法は仲間がわかるだけじゃないのよ」
そこで都さんと麗子さんはニッコリ笑った。
「仲間じゃない人を見分けやすいの」
「さらに、同じものをつけたいと思わせることで仲間にいれることもできるようになるわ。たとえば・・・」
と、そんな授業を受けているときにヒラメイタのです。
そうだ、私のお友達のしるしを作って、みんなにつけてもらおうと。
この間露天で買った青い玉に前世で流行ったミサンガをくっつけて、これを私のお友達の間で流行らせてしまおうと。
教えてもらったことは早速実行してみないとね。
結構大変ですけど、なんとかその日のうちに6個作り上げることができました。
早速、学校にできたものを持っていくと、みんな喜んで受け取ってくれます。
それを見たクラスのお友達も口々にほしいと言ってちょっと大変な騒ぎです。
でも、京ちゃんが仕切ってくれます。
「これは沙良ちゃんと私たちの友情の印なのよ。沙良と仲良くできる子だけ作ってくれるからね」
「そうそう。沙良ちゃんの悪口を言う子と仲良くしてる子にはつけてほしくないな」
さらにみっちゃんが援護射撃です。
「約束守れる子だけ」
茜ちゃんありがとう。
「大丈夫、このクラスにそんな子いないよ。みんな優しいもの」
ユリウス君、さすが天使様。
「よし、この印つけたやつで、沙良の悪口言ったやつは裏切り者だ。ぼこぼこにするぞ」
亮君ほどほどにお願いします。
そんなこんなで、先に5人には根回しをしたとはいえ、充分な効果をもってミサンガを広めることができました。
そうこうしているうちに、ミサンガは評判になり、クラスのみんな以外にもみんなが仲のいい人たちにミサンガをくばり、上級生にもちらほらミサンガ持ちが増えてきました。
妙に生徒会役員とか、目立つ人が多い気がするのですが、みんなの知り合いだからそんなものなのかもしれません。
最初は私のお友達の印だったのですが、最近は私たちと仲良しの印になり、みんなの人気もあいまって非常に人気の一品になっております。
都さんと麗子さんにも報告し、いろいろアドバイスをいただいてみんなで実践してみたらこんな結果になりました。授業だけでなく実際にやってみるということはすごく大切なのよと私たちは2人に褒められてにっこにこです。
ここまできたら、逆にプレミア感をだしたほうがいいだろうということで、特別の人にしかあげないことにしました。
判別は京ちゃんと亮君がしてくれるそうです。ありがとうございます。頼りにしております。
そしてミサンガ欲しさに私たちに媚びる人が多くなってきました。
私を敵視している人は相変わらずいるようですが、どうでもいいと思っているその他大勢を1年生のうちにこちら側に引き込むことができたようでひとまず作戦成功かな。




