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白鳥さんの黒歴史  作者: 夢水四季
白鳥さんと嘘吐きカラス
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緊急事態だ。



 次の日。




 おれは、いつも通りに白鳥の家に寄る。




 白鳥が鍵で扉を開けようとしたが、鍵はかかっておらず、既に扉が開いていた。




「あら、開いてる……」




「ヤベーよ、ついにお前の家に泥棒が入ったんだ。いかにも、金ありますって家に住んでるから……。緊急事態だ。110番、110番」




おれがケータイで警察に通報しようとしたところを白鳥が制する。




「お帰りなさいませ、美和子様」




 家の中から、中年の外国人さんが出て来た。




 上品なスーツっぽい服を着ている。




 こんな泥棒いるかよ。




「久しぶりね、セバスチャン」




「セ、セバスちゃんって、お前の知り合い?」




「ええ、私の執事よ」




「し、執事だと……。だから、セバスチャンか……」




 そういえば、何で執事にはセバスチャンって名前が多いんだろう?




「初めまして、高村様ですね?」




 セバスチャンが丁寧にお辞儀をする。




「は、はい。どうも、ご丁寧に」




 おれも、つられて礼をする。




「セバスチャン、高村君は私の下僕よ。執事の方が格上だから、好きに扱き使ってくれて構わないわよ」




 下僕と執事だと、執事の方が断然、響きが良い。




「いえ、さすがにそんな訳にも参りませんので」




 二重下僕生活は免れた。




「そういえば、家の中が少し明るくなったわね」




 確かに、そういわれてみれば……。




「美和子様が学校に行っておられる間に、少し模様替えを致しました。それと、あまり掃除がなされていらっしゃらないようでしたので、ついでに掃除させて頂きました」




「高村君が掃除をサボっていたからよ」




「お前の家だろ、自分で掃除しろよ」




「それもあなたの仕事の内でしょう」




 下僕生活も辛いぜ。

あなたのセバスチャンはどこから?

私は「黒執事」からです。

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