白鳥 美和子
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「人の縁。巡り廻って円となる」
ふうん。そんなことを書いていたのね。
自然と川柳のようになったのかしら。
それにしても、私にしては意外と素直な気持ちが書いてあるわね。手紙だからかしらね。
あれから十年……。
長いようで短かった、なんて在り来たりな感想だけれども、まあ色々あった、ということにしておきましょう。
この十年で一番大きかった出来事はあれね、探偵事務所を立ち上げたこと。
まさか、高村君が助手になるなんて。でも、ここまで付いて来てくれるなんて、正直嬉しいわ。素直に、感謝しないといけないわね。出会った当初は、こんなことになるなんて予想出来なかったもの。
これも人の縁というものなのでしょうね。
本当に一生、付き合ってくれるのかしら。
いえ、そこは信じましょう、高村君を。
薫のように家族はいないけれど、烏丸君のように仕事が充実している訳でもないのだけれど。
私は今、幸せよ。
この幸せがずっと変わってほしくないと願っている。
でも、少しだけ変化も欲しいかしらね。
十年後の私へ。
もっと素直になりなさい。
☆
十年後の君たちへ。
出会ってくれて、ありがとう。
最後の言葉は読者の皆様への言葉でもあります。
ここまでお付き合いいただき誠にありがとうございました。




