虹が生まれた日
ある日神様はでこぼこした世界に色を付けるために、まず白と黒の姉妹を生み出しました。
彼女たちは神様に似た姿---つまり人間のような形---をしています。
彼女たちは神様がと共に世界の上でぷかぷかと浮かんでいます。
「さぁて、黒と白や。息をふーっとしてごらん。君たちの思った通りに世界が色付くよ」
姉妹は神様の言葉を聞いて「どうしよう、何処を黒にする?」「じゃあ、白は」
二人はにこにこと相談し、すっかり意見がまとまり頬をプクっと膨らませて息を吹き出しました。
「わぁ、すごい。本当に白と黒の世界だ。でもなんだかちょっと淋しい気がするね」
「そうだね、たしかにあの高いもはざらざらしてるし、あっちのはふわふわしてるけど」
二人の会話を聞いていた神様。
「まだわたしは二人で完成させるとは言っておらんじゃろ」
そういうと、赤と青の兄弟がうまれてきました。
「「お姉ちゃんたち、はじめまして。僕たちも一緒に遊ばせて。あ、神様もよろしくね」」
こうして四人でどんな風に色分けをするか考えます。
「じゃあオレは太陽を、白ちゃんちょっと手伝って」
「僕は海と空を。へっへーんだ、たくさん頑張っちゃうぞ」
「青ばっかりずるい。オレももっとやりたい」
喧嘩をしながらも、まずは青と赤が息をふぅっと一吹き。
「さすがオレ。世界を照らしちゃった」
「ちえっ。赤は生意気だなあ。そんなことよりもう少しなんか作ろうよ」
「そんなことよりだって!?」
やっぱり二人は喧嘩なのかお遊びなのか自由に気ままにおしゃべりをします。
「黒ちゃん、どう思う? 」
「そうだね、白ちゃん。黒もなんだか足りない気がするわ」
二人のお姉ちゃんの話を聞いた赤と青。
「じゃあ、色を混ぜ混ぜしよう!! 」
お姉ちゃん二人は青くんと赤くんの話に頷いたものの、なんだかまだまだ不安気です。
四人の仲良しの良い姿を見ていた神様はこう言いました。
「これで仕上げじゃ」
そういうと一番小さな弟くん。黄色がひょっこり神様の後ろから姿を出します。
「わぁい、ボクもみんなに混ぜてよ」
と、四人の姉弟の所まで遊びに行きました。
黄色くんが合流すると、さてどういう事でしょう。
世界に七色の輪が生まれたのでした。
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