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ただいま山手線を北上中

6章、はじめます。よろしくお願いします。

 今日は高田馬場に来ている。

 ここしばらくは東京にいて探索の手伝いをしていて、今は山手線を北上して池袋を目指している形だ。


 東京の探索はオルドネス家と探索者ギルドが個々の探索者に依頼する形で進んでいる。

 ただ、地理もわからない新しい領域に行くのは危険も伴う。

 ということで、新しく探索領域を広げようとするための拠点づくりにはもっぱら僕らが駆り出されている。


 封緘シールが張られてない完全な危険領域で、しかも地理もわからない。そんなところに行きたがる探索者はそうはいないからまあ仕方ない。

 当たり前なんだけど東京の地理に詳しい探索者なんてものは僕らを除いていないわけだし。危険ではあるけど、その分依頼料は弾んでもらってる。


 とりあえず新大久保を超えて今は高田馬場までは封緘シールは張られている。

 高田馬場は時々友達と会うために降りて、駅の近くで飲んでたことがあるけどあまりなじみのない場所だ。

 ラーメン屋や居酒屋の看板、不動産屋の看板がそこかしこに見えて、背の低いビルが立ち並んでいる。改めてみると新宿から2駅しか来ないのに結構雰囲気違うな。


 高田馬場は駅前のロータリーに面した高いビルの最上階に封緘シールが敷かれているらしく、とりあえず安全だ。

 灰色とダークブルーのツートンカラーに大きなコーラの看板とフィットネスクラブの広告フラッグが張られているビルだ。

 

「スミトさん、あの機械は何に使うものなのでしょう」


 ギルドの係官がさしたのはランニングマシンや筋トレ用機材だ。広場に無造作に置かれている。

 ビルの中のフィットネスクラブから持ち出してきたんだろう。


「体を鍛えたり……あとはダイエットとか」

「ダイエット?」


 ギルドの係官が首をかしげる


「要は……痩せるってことですよ」

「ああ、なるほど」


 係官が納得したって感じで手を打った。

 ガルフブルグの普通の人を見ている分にはむしろスリムな人が多いけど、これはダイエットの習慣がある、というよりもむしろ栄養状態の方が大きい気がする。


 パレアにいる分には食べるものに不自由することはあまりない、

 文化レベル的にはもっと食事情が貧しくても不思議じゃないけど、案外その辺は恵まれている。ただ、それでも飽食ってわけにはいかないから、余り太った人は居ないんだろう。


 貴族階級だと旧市街を歩くと太った人はいる。最近だとメリッサさんのお父さんのパピエさんは太ってたな。

 ダナエ姫やオルドネス公はきちんと訓練しているのか、見事な体格だけど。


「分かりますか?」

「ええ、ガルフブルグでも美しい体を維持することは尊ばれますからね」


「へえ、じゃあダイエットとかあるんですか?」

「そうですね……食べ過ぎないこと、体を動かすこと、蒸し風呂や日光浴で体を温めること」


 係官が指折り数えながら教えてくれる。

 食事制限、運動、新陳代謝促進って感じか。経験則なんだろうけどかなり理にかなってるな。


「ああ、あとは」

「あとは?」


「嘔吐することでしょうか」

「……それって、食べたものを吐くってことですか?」 


 係官が頷いて、都笠さんがいやそうな顔をする


「そこまでして食べたいかしらね」

「まあ付き合いの食事とかもあるんじゃないのかな」


 接待で食べさせられるのは僕でもあった話だし。


「しかし、やはりスミトさんの世界では魔獣は出ないと聞いていましたが。

なぜ体を鍛えるのですか?」


「いえ、そういうのはなかったですよ」

「ではなぜ?強くなる必要はないと思いますが」


「うーん。まあ……趣味ですかね。

あと健康のため。僕らの世界では魔法で病気を治すってことはできませんでしたし」


 といっても、ガルフブルグでも魔法で多分肥満とかそういうものまでは治せないから、あんまり実情は変わってない気もする。


 ガルフブルグの探索者がどういうトレーニングをしているのか分からないけど。

 筋トレ機材とかを使った機能的なトレーニングってものは多分探索者にも有益だろう。都笠さん辺りは詳しそうだな。



 高田馬場の駅前は西武新宿線と山手線の二つの路線の高架があって、そこの吹き抜けのような空間と高架の外側におなじみの天幕が張られている。ただ、まだ新宿とか原宿のように酒場にはなってない。

 簡単な食事を出したり休んだりするための設備があるだけで、渋谷が探索者の町になっているのに対してこっちはあくまで前線基地のような感じだ。


 とりあえずは、ここを拠点にして周囲の探索をして物資を集め、離れたところにも封緘シールを張って安全な領域を広げていく。

 今は昼前位だから探索者は出払っていて、天幕下にはギルドの係官とジェレミー公の従士の人が何人かいるだけだった。


 池袋を目指す上で次の拠点は目白ってことになる。

 正直言って目白では数えるほどしか降りたことがない。池袋に行くときの通過駅っていう印象だ。


「随分と線路がたくさんがありますが?」


 山手線の駅に上がったところで一緒に来たギルドの係官が聞いてきた。


 探索の時は線路を使って歩いて移動する。

 ガルフブルグの探索者は東京の道がわかるわけもない。だから、線路が主要街道のようなものになっている。

 車が動かせてカーナビも見れるから、僕らだけなら車でも問題ないんだけど。ほかの探索者の先導役でもあるから線路を使っていくようにという風に依頼されてるわけだ。


 高田馬場駅は高架の上に西武とJRの二つの駅がある。

 広告を貼り付けた半透明の壁と段差に隔てられた西武線の線路と、JRの線路も併せて6本あるからかなり幅が広い。

 ただ、池袋を正面に見て右側の2本の線路、西武新宿線は途中から左に大きく曲がって下落合の方に行ってしまうはずだ。


「こっちです」


 JRの線路の方を指し示す。


「こちらも線路がたくさんあるのですが?」

「どれもまっすぐ行けば大丈夫ですよ」


 湘南新宿ラインとかが通過する関係で高架の上には線路が4本敷かれていて道幅は長い。どの線路をたどっても行きつくのは池袋だから説明が楽ではある。


「わかりました。では、今回はこの者が封緘シール使いとして同行します」


 ギルドの係官が紹介してくれたのは、探索者らしい簡単な皮鎧を着た男の人だった。

 背が高い。180センチくらいあるかな。しっかり鍛えた感じのある体格で、今まで会った封緘シール使いのような魔法使い風じゃない。


 ウェーブがかかったようなくすんだ金髪が耳にかかるくらいの長さできれいに整えられていた

 割と髪型に無造作な人が多いガルフブルグの探索者の中では珍しいな。


 今まで沢山会ったガルフブルグの人たちより彫りが深くて鼻が高い。どこか他の国の血が混ざってるのかもしれない。


「宜しくお願いします、ミハエル・ヴラーディオ・べリアといいます」

「こちらこそ。風戸澄人です」


「もちろん知っておりますよ。名高き竜殺し殿に同行できるのは光栄です」

「そうですか」


 親し気な笑い顔でびしっと頭を下げられる。なんか探索者というよりデキるビジネスマンぽい。


「一応探索者もしていまして、戦いの経験もあります……むろん竜殺し殿には到底及びませんが」


 ミハエルさんがいう。

 封緘シール使いは総じて単独スロットシングルスで戦いはからっきし、という人が多い。

 オルミナさんは強いけど、あの人は封緘シール使いではなくて、探索者がたまたま封緘シールを使える、という方が適切だから比較しても仕方ない。

 いずれにせよ、何が起きるかわからないし、多少なれども戦えるんならありがたいな、


「じゃ、行きます」

「お気をつけて。連絡をお待ちしています」


 ギルドの係官の人が通信機を渡してくれる。

 六本木の探索で通信機の使い方は知られた。今は管理者アドミニストレーター使いでなくても電池を使えば利用できるから、東京の探索に利用されているらしい。


 高田馬場にはアデルさんを含めた管理者アドミニストレーター使いが何人かいるので通信もできる。

 六本木の時ほど遠くはないけど、何かの時のために連絡手段はある方がいい。



「じゃ、行こうか」

「うん、行こう、お兄ちゃん」


 ユーカが元気に返事をしてくれる。


 確か目白までは大した距離じゃないと思う。

 真っぐのびた線路に沿って、赤茶色の大きめの砂利を踏みしめながら歩く。昼を少し回った程度だから太陽の位置は高い。すこし道路より高い位置の高架を歩いてると空がよく見える。


 周りに高いフェンスがあるわけでもないし、ビルもそんなに高くなくて、開放感がある。

 天気もいいしなんというか場違いなくらいのどかだな。

 時々電柱が倒れていてそれを乗り越えながら歩く。


「ピクニック気分よねぇ」


 89式をベルトで肩からつるした都笠さんが緊張感なさげに言う。

 まあ進行方向の線路は視界が開けていて何もいないのがわかるし、空の見通しもいいから何かが飛んで来てもわかる。

 青い空に雲が点々としているけど、なにか空飛ぶ魔獣が来るような様子もない。


「それが噂の雷鳴の弩ですか?ワイバーンを退けた、と聞きますが」


 ミハエルさんが都笠さんに聞く。


「これとは違いますけどね」

「なんでも、スロット武器ではないとのことですが。私にも使えるのでしょうか?」


「使えますよ」


 よく知ってるな。噂話がどう回っているんだろう・


「少し触らせていただいても?」

「あー……それはだめ」


 都笠さんがそこはきちっと断った。


「それは残念です。ですが、名高き武器を見れただけで眼福とさせてもらいますよ」


 ミハエルさんが残念そうに笑って89式を見る。

 そんなこんなの話をしているうちに、途中で魔獣がでることもなく特に障害もなく、目白駅のホームの端が見えてきた。



「近いね」


 正直言って拍子抜けするくらいあっさりついた。


「そりゃ山手線一駅分だもの。大したことないわよ」


 89式を構えた都笠さんが言う

 半分ほど空いたホームドアをくぐって、線路からホームに上る。

 あんまり下りたことがない駅だけど、他の駅とあまり変わらない。縦長で左右に線路がある構造がなんとなく原宿駅っぽいかな。


 ホームはベンチが壊れたり、自販機が倒れたりしていて、屋根の一部も穴が開いていた。

 相変わらず何かが暴れたなった感じではあるけど……


「セリエ、どう?」

「周囲には何も居ないと思います」


 セリエが耳を澄ませて周りを警戒するけど特に問題はないらしい。


「さて、じゃあ行こうか?」

「了解」


 駅は遮蔽とか物陰がある。

 万が一の奇襲を受けないように、いつも通り都笠さんが89式を構えて先導、ユーカとセリエとミハエルさんがその後ろについて、僕がしんがりにつく。


 止まったままのエスカレーターを昇ると改札前の広いスペースになっていて、カフェやコンビニの跡地があった。

 黒地に白でおしゃれなロゴが書かれたカフェはガラスが割れて、中の椅子やテーブルセットが駅の構内にまで転がっていて、見る影もない荒れ方だ。

 コンビニにはなにか商品は残ってるだろうけど……今はそれを回収するよりもやることがあるし、駅併設のコンビニだから品物の数も大したことはないだろう。


 自動改札をくぐって外に出ると、左右に広々とした道が広がっていた。

 この駅は駅前のロータリー的なものはないらしい。

 広い道には、人を待つかのように赤いスポーツワゴンが一台と、向こう側の道路に軽自動車のワゴンが止まっていた。


 都笠さんが89式を構えて左右の道に銃口を向けるけど特に何かが動く気配もない。

 右の方には森のようなうっそうとした木々が見えた。駅前の案内板を見ると、どうやら学習院大学らしい。

 左の方には、広い道路沿いにちょっと背の低いビルが並んでいた。


 初めて気づいたけど、ここって橋の上に駅舎を作ってる感じなのか。橋の向こうには、堀というか谷間というか、そんな感じで池袋方面に向かって伸びる線路が見える。

 駅の隣には高い建物が建っていた。駅併設のホテルらしい。


「ここに封緘シールを置けばいいんじゃない?」

「そうだね」


 ホテル自体はそこまで高くはないけど。

 周りを見渡すと駅近くにあまり高い建物はなさそうだし、また駅の近くを拠点にするわけだから、ここに封緘シールを置くのがいいだろう。


◆ 


 用心しながらホテルに近づくけど、特に何かがいる気配はなかった。


 白いタイルとガラスを多用した開放感がありそうなエントランスは、ガラスが全部割れていて、金属の枠だけが骨組みのように残っている。

 フロント脇にはひっくり返った棚があって、ボロボロになったパンフレットや地図がガラスの破片と一緒に床に散らばっていた。

 左の壁には2台のエレベーターのドアが見える


「どうする?」

「……やめておこう、歩こう」


 エレベーターの案内によれば、ロビーは3階、最上階は9階。階段で上るのは面倒ではある。

 ただ、エレベーターを使うのはさすがに新宿で懲りたというか。エレベーターシャフトの中までは管理者アドミニストレーターでは覗けないし、万が一何かが居て攻撃されたら袋のネズミになってしまう。


「エレベータ内で襲われたらどうにもならないよ」

「まあそうね、仕方ないか」


 都笠さんが肩をすくめて非常階段の表示があるドアに向かった。


 非常階段をただ上って終わりってわけにもいかない。

 ホテルのフロアはそこまで広くはないけど。用心しつつ階段を上り、後ろから奇襲を受けないように、各階を一通り見回って魔獣がいないかをチェックしていく。


 白黒の格子模様の絨毯に黒っぽい壁紙の硬質な雰囲気のホテルのフロアは静寂と暗闇に包まれていた。

 壁に傷跡があって荒れた階もあれば、時が止まったように以前のままって感じの階もあったけど。とりたてて魔獣はいない。


 念入りに捜索したから、なんだかんだで結構時間がかかった。

 最上階までたどり着いてミハエルさんが封緘シールを敷き終わった時には、窓から差し込む太陽の光が夕焼けって感じになっていた



 ホテルを一度出た。無人の駅前は太陽の角度以外はさっきと変わらない。

 通信機をオンにする。


「聞こえますか?こちらスミトです」

『……聞こえるぞ』


 ちょっと間をおいて通信機から返事か聞こえる


封緘シール、設置終わりましたよ」

『もう終わったのか……早かったな。見事だ』


 通信機越しだけど、どうやら声の主はアデルさんだった。なんか小さく舌打ちも聞こえた気がするけど聞かなかったことにしておこう。

 距離的には大したことないしむしろ用心しすぎたくらいかもしれないと思うけど。


『付近の掃討と警戒に当たってもらいたい。明日こちらから増援を送る』


 新規エリアへの進出は探索者、というか主に僕達がまず行って封緘シールを置いて。

 その後探索者とジェレミー公やオルドネス家の旗下の従士とかが共同で人数を揃えて進出して、橋頭保を築くって感じになっている。

 明日にでもぞれなりの人数の探索者たちが来て、また天幕を張ったりして拠点づくりを始めるんだろう。


「分かりました。じゃあ、明日までここで見張ります」


 目白駅の改札から右へ行くと学習院大学だった。かなり歩いてもずっと大学の敷地らしい。都心でよくこんな広いスペースを確保できるもんだと感心する。流石名門校だ。 

 低いフェンスとちょっとした森のように生い茂る気の向こうには四角い学校の建物が見えた。


 左側に向かってあるくと、雑居ビルが立ち並んでいて、コンビニにチェーン系のカフェや美容室が

一階に入っていた、といっても今は無人だけど。

 しかし、前から疑問だったんだけど、ああいう雑居ビルの2階とかは入居者がいるんだろうか。


 道路にはところどころに車が止まったままになっているのは他と同じだ。

 もう少し歩くと景色が変わった。ビルが低くなってりっぱな住宅が増える。正に一等地って感じだな。


「そろそろ戻らない?」


 都笠さんが声をかけてくる、駅から結構離れてしまった。

 とりあえず特に大きな魔獣が出た形跡もなさそうだし、余り駅から離れるのも危ない。戻るか。


 しかし、あんまり探索者にとっては実入りのよさそうな町ではないかもしれない、

 探索者が狙うもの、お金になるものは、いまだに化粧品やレトルト系の食品、それに宝飾品だ。

 でもあんまりそういうのを大規模に扱ってる店は見当たらなかった。本命はこの次の池袋だろうな。 


 とりあえずあたりを探索して、目についた魔獣は倒しておいた。

 といっても、グールやスケルトンのようなアンデッド系が何体かいた程度で大したこともなかったけど。

 


 夜になった。


 封緘シールは敷いたけど、効果範囲より遠い位置でゲートから出てきた魔獣を追い返すような効果はないから見張りは必要だ。今はセリエと二人で見張りをしている。

 と言っても、都笠さんの駐屯地ギャリソンが駅前に通じる道や線路にかかっているし、目白駅前の通りは広々としていて隠れられる場所もない。完全な奇襲は受けにくいはずだけど。


 管理者アドミニストレーターで駅前の街灯一本だけに電気をつけて、その下で焚火をして見張っている。

 周りは真っ暗で、暗い海のなかにぽつんと明かりが浮かんでいるって感じだ。


 月明かりだけの夜の暗闇にももう慣れた。薄明りに黒いビルと駅舎の真っ黒い塊のような輪郭が見える。

 上を見上げると満天の星空だ。黒い夜空に白い星がきらめいている。池袋の間近でこんな星が見れるなんてありえないよな。

 

 たき火の燃える音だけで何も聞こえない。

 六本木で夜明かしした時は何かの吠え声が聞こえたもんだけど、今日は怖いくらいの静けさだ。


 都笠さんとユーカ、ミハエルさんは見張りを終えて毛布にくるまって寝ている。

 スマホの時計を見ると午前3時半ごろだ。セリエが眠そうにあくびをして慌てて口元を抑えて、恥ずかしそうにうつむく。


 眠気は伝染するもんで、僕もあくびが出そうになったのをかみ殺した。

 しかし、何事もない夜をただ過ごしているのは時間が長く感じる。明日はゆっくり寝たいもんだ。


 スマホの時計をもう一度見る。壁紙のアナログ時計が刺しているのは3時45分。結構時間が経ったと思ったけど、あんまり時計は進んでいなかった。


 まだ先は長いな。

 立って背伸びをする。座りっぱなしで体が硬くなってるのを屈伸してほぐした。


「大丈夫?セリエ」

「はい、大丈夫です」


 毛布の上に座ったその時。唐突に甲高い金属的な音が響いた。



3連投か4連投の予定です。

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